【キャノンデール】注目グラベルアイテムインプレッション

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  • text 鏑木裕
  • photo 茂田羽生/島田健次/佐藤竜太

BRAND INFO

かつては極太アルミフレームの代名詞的存在であり、今も北米プレミアムブランドの一角を形成する。昨年、ロゴを一新するとともに、空力や応力などのシミュレーションを徹底化。革新の遺伝子を強く打ち出すように。

 

革新のブランドが送り出す”キングピンサスペンション”

キャノンデール・グラベルインプレ

TOPSTONE CARBON FORCE ETAP AXS
トップストーンカーボン  フォースeタップ AXS 

シートステーの根元をピボット化して、フレーム全体をサスペンションにしてしまったのがトップストーンカーボン。シートステーとシートチューブが相互作用でしなるように上下/前後に動き、路面からの振動を拭い去ってしまう。長距離ライドをイージーにする新兵器だ。

spec.
スラム・フォースeタップAXS完成車価格/59万5000円(税抜)
フレーム/カーボン
フォーク/カーボン
メインコンポ/スラム・フォースeタップAXS 
ホイール/ホログラム22
タイヤ/WTB・リドラー700TCS 700×37C
ハンドル/専用品
ステム/専用品
サイズ/ XS、S、 M、L
カラー/アシッドレッド

キャノンデール・グラベルインプレ

●ハンドルまわりは、ロードモデルと同様にステムと一体設計されたホログラムを採用。ハンドルバーには、前輪からの振動を緩和する、SAVE機能も盛り込まれている

キャノンデール・グラベルインプレ

●シートステーの根元は、ボルト留めでピボット化。ここを中心にシートチューブがしなるように動くのが、キングピンサスペンション。最大で約30mm作動するという

キャノンデール・グラベルインプレ

●後輪はAi(アシンメトリック・インテグレーション)になっている。 真後ろから見ると、後輪がリヤエンドごと右側へ張り出している。左右のスポーク張をそろえる狙いがある


 

LINE UP キャノンデールだからこそ、アルミにも注目

キャノンデール・グラベルインプレ

●キングピンサスペンションは搭載されないが、その分よりシンプルな王道的グラベルバイクに仕上げられている。キャリヤを装着してロングツーリングにも!

 

トップストーン 105
シマノ・105完成車価格/ 19万円(税抜)

 

IMPRESSION リヤサスペンションによってもたらされた、かつてない快適性

キャノンデール・グラベルインプレ

MTBでは、世界でいち早くリヤサスを市販したキャノンデールが、グラベルでもやってくれた。カーボンのしなりを生かしたアイデアを具現化したのだ。 

複雑なギミックを持たない ためにメンテナンスフリーであり、にもかかわらず下からの突き上げは明らかに緩和してくれる。しかもそれを、同社のロードバイクを彷彿とさせるエアロ的なシルエットにまとめ上げたのだ。 

このキングピンサスペンションにより、グラベルバイクにおいてサドルへ着座する時 間は長くなる。四肢がすべき 振動吸収という仕事の一部を、 フレーム自体が担ってくれるのだ。これは、エンデュランスバイクとしても理想的なフィーリングにもなっている。