ディスクブレーキローター戦線異状アリ

ここ数年のディスクブレーキロード市場の拡大を受けて、台北ショーにはサードパーティー製のディスクブレーキローターがいくつか登場した。大きく分けて「ABS」的な動きをするものと、「軽量化」を目指したものだ。

「ABS」のほうは、車に搭載されているABSのように、電子制御でブレーキがロックしないようにするものではなく(このタイプは、ユーロバイクでボッシュが試作品を展示していた)、パニックブレーキをかけたときにロックしにくい=アンチロックであることを目指したものだ。ローターの表面加工を工夫することで、あえて制動力が高くなりすぎないようにしている。

 

ABSディスクブレーキ

ブレーキローターのパッドと接触する部分に加工を施してABSのような動きの実現を狙った商品

 

「軽量化」のほうは、大手コンポーネントメーカーがスチール製もしくは放熱のためのアルミプレートをスチールでサンドした構造のローターを作っているのに対して、台湾メーカーはアルミ合金のみを素材として、表面処理で耐久性をあげたものや、なんとカーボン製のローターまで出てきている。

シマノ・デュラエースのブレーキローターが100g(140mm径)であるのに対して、アルミ製のベースにセラミックコートを施したもので60g、カーボン製のものは46gという軽さを誇る。使用はロードバイク限定とのこと。制動力が気になるところだ。

 

アルミディスクブレーキローター

一番右に映っているいるのが、セラミックコートを施した軽量ローター

カーボンディスクブレーキローター

こちらはカーボン製ブレーキローター。専用のブレーキパッドと組み合わせて使うという