仕事中までかけっぱなしにできる“自転車通勤用メガネ”を試してみた

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  • photo 山内潤也/長谷川拓司/Cycle Sports
  • movie 山内潤也/長谷川拓司/Cycle Sports

Presented by Yamamoto Kogaku Inc.

度付きサングラスを使う“メガネサイクリスト”は多いが、そんな人におすすめなアイテムがある。仕事中でも普通のメガネとして使えるうえ、自転車に乗っているときも最適な視界を確保してくれる“自転車通勤用メガネ”が日本のスワンズ(SWANS)から発売されたのだ。2人のメガネサイクリストにその実力を試してもらった。

自転車通勤用メガネ「ジョブスポルトベータ」インプレッション

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“自転車通勤用メガネ” スワンズの「ジョブスポルト・ベータ」

スワンズ・ジョブスポルトベータ

スワンズ ジョブスポルト・ベータ 価格:2万4200円 フロントデザイン:2種類 カラー:8種類 本体重量:16g(レンズを含まないフレーム部分のみ)

通常の眼鏡として使えるのはもちろん、スポーツ自転車特有の前傾姿勢や振動にも最適化されており、スポーツ自転車乗車中でも快適なかけ心地を得ることができるのが特徴の眼鏡だ。購入及びレンズを作るための検眼とフィッティングは、スワンズ直営店はもちろん、全国の取扱店で可能だ。通常の眼鏡を作るのと同じ流れで手に入る。

ジョブスポルトベータのノーズパッド

スポーツサングラスと同様のシリコン素材を使ったノーズパッドによって、マスクやネックカバー着用時の汗や吐息によって滑りやすい状態の鼻でも、吸い付くようにフィットしてくれる。さらに、鼻の形状に合わせた調整も可能になっている。

ジョブスポルトベータのテンプル

テンプル部分にはベータチタニウム素材が使われ細くしなやかで、曲げ調整も可能だ。ヘルメット着用時にアジャスターなどとの干渉を防ぎつつ頭部を包み込むようなフィット感が得られ、前傾姿勢をとってもずれにくい。汗による腐食に対しても強い耐性を持っている。

ジョブスポルトベータのカラーバリエーション

フロントデザインは2種類、カラーは8種類と豊富。ビジネススタイルにマッチするデザインが光る。

POINT1 自転車通勤用とオフィス用でアイウェアをかけかえる必要がない

コンタクトレンズを使用しない眼鏡派のサイクリスト、いわゆる“メガネサイクリスト”の場合、主に次の3つの選択肢がある。

1つは日常使い用の通常の眼鏡でそのまま乗ることだ。2つ目はスポーツサングラスを度付きにすること。そして3つ目は通常の眼鏡の上にエアロヘルメットのバイザーをかぶせることだ。

通常の眼鏡の場合、当然だがスポーツ自転車で使用するには設計が合っていないので、振動や前傾姿勢でずり落ちてしまうことが多い。度付きのスポーツサングラスの場合は、自転車通勤用と職場での仕事用でいちいちアイウェアをかけかえる必要が生じる。そしてエアロヘルメットの場合は、オフィスカジュアルな装いをする場合の自転車通勤の服装にはマッチしない。

ジョブスポルト・ベータなら、自転車通勤時と職場での仕事のときとでいちいちアイウェアをかけかえる必要がなく、これ一本で一日中過ごせてしまう。それこそがこのアイウェアの最大の魅力と言える。今までありそうでなかったアイテムだ。

POIN2 日本製で品質が高い

このアイテムは日本製で、スワンズが培った高い技術が用いられている。それと同時にフレームには1年間の保証が付いており、何と落としたり落車したりといった、取り扱いに起因する破損でも保証対象になる。日本ブランドの安心感、そして日本製ならではの高い品質も大きな特徴の一つだ。

“メガネサイクリスト”インプレッション〜サイクルスポーツ編集長・中島

サイクルスポーツ編集長 中島

インプレッションライダー:サイクルスポーツ編集長/中島丈博 東京都内在住で、天気の良い日は基本的にスポーツ自転車で都心にある編集部まで自転車通勤をしている。その際はスリックタイヤ仕様のマウンテンバイクに乗ることが多い。

まず、最寄りの取扱店でレンズ製作とフィッティングをするところからスタートした。

オグラ眼鏡店・新宿サブナード店

編集長・中島がジョブスポルト・ベータを製作してもらったSWANS PARTNER STORE byオグラ眼鏡店・新宿サブナード店は、スワンズのスペシャルショップとして非常に高い技術を持ったオグラ眼鏡店が運営する店舗だ。

検眼してもらっている編集長・中島の様子

検眼してもらっている編集長・中島の様子。じっくりとヒアリングも行いつつ、丁寧に作業をしてもらえた。

「走るときは信号や標識がしっかりと見えるようにしたい」「仕事はデスクワークが中心」など、自分の通勤・仕事スタイルを伝えるとともにいろいろと注文をしたが、自分の視力や用途に合わせて、非常に丁寧に調整をしてもらえた。

まずレンズそのものが出来上がった段階ですごく自然な見え方で、視力の矯正度合いもばっちり合っていた。制作段階では、普通の眼鏡を作るのと同じ感覚で簡単に作れると言っていい。

続いて自転車乗車時のかけ心地について。今までは普通の眼鏡をかけて自転車通勤していたが、それと比較してまず良いと感じたのは軽さ。軽量なゆえに自転車乗車時の振動が抑えられ、それによる前方方向への眼鏡のずれが抑えられる。よって視界も安定する。これまで長い眼鏡人生を送ってきたが、「こんなにも違うんだ」と感動するほど。

ノーズパッドの鼻への接触面積が広い

ノーズパッドの鼻への接触面積が広い。

また、ノーズパッドの鼻への接触面積が広く、これも眼鏡全体の安定感に貢献していると感じられた。

テンプルが内側に追い込まれたデザインになっている

テンプルが内側に追い込まれたデザインになっている。左右でカーブが違うのは頭の形に合うようしっかりフィッティングしてもらっているから。

そして、テンプルの部分が内側に追い込まれた設計になっているので、これにより眼鏡が前方方向へとずれるのをさらに抑制してくれているのも実感できた。

自前のヘルメットと合わせてジョブスポルトベータを着用する編集長・中島

自前のヘルメットと合わせてジョブスポルト・ベータを着用する編集長・中島。

ヘルメットとの干渉もなかった。テンプルの幅が細めになっていることが効いている。

ジョブスポルトベータをかけてデスクワークする編集長・中島

ジョブスポルト・ベータをかけてデスクワークする編集長・中島。

一方で仕事をしているときのかけ心地だが、これも非常に良好だった。やはり軽量さが良い働きをしていて、軽量なゆえに鼻への圧迫感が少ないので、何時間でも違和感なくかけていられる。

自転車乗車時の安定感が高いうえに、日常使いでも快適。今後も使い続けたい一本だ。

著名“メガネサイクリスト”インプレッション〜森本 誠さん

森本誠さん

近藤機械製作所勤務 アマチュア自転車ロードレーサー/森本誠さん 「乗鞍ヒルクライム」歴代最高連覇記録タイを誇るなど、“山の神”と呼ばれるヒルクライマー。普段はGOKISOブランドで知られる金属加工/精密機器メーカーに勤めている。

「自転車通勤をするときは、レースやトレーニングで使うのと同じロードバイクに乗って、サイクリングジャージ姿です。リュックもしょいます。通勤ルート的に割と速度が出やすいので、しっかり前傾姿勢をとっていますね」と森本さん。そんな状況でのかけ心地はどうか?

「ノーズパッドの部分が柔らかいシリコン素材でできていて、それが鼻へ密着するので、だいぶ眼鏡のずり落ちが少ないと感じました。普通の眼鏡だと“クイッ”とずれた眼鏡を指で戻す動作を頻繁にやるものなんですが、ジョブスポルト・ベータだとその回数がかなり少なくて済みます」。

検眼を受ける森本さん

森本さんがジョブスポルト・ベータを製作したのは、スーパースポーツゼビオが展開するスポーツメガネ専門店 X’tyle visionだ。X’tyle visionでは各店舗で本アイテムを展開している。今回は愛知県の豊田東新店にて制作した。

「それ以外は、“良い意味で普通の眼鏡と変わらない”と感じます。自転車に乗ったときにずれにくくて、かつ普通の眼鏡と同じ使い心地ということですね。眼鏡を製作するときも普通の眼鏡を作るのと同じようにできて、その点も良いですね」。

森本さんといえば、レースでもトレーニングでも普通の眼鏡というスタイルだが、そうした本格的なスポーツ走行でもこの眼鏡は使えるのか?

前傾を深くして走る森本さん

前傾を深くして走る森本さん。

「レースやトレーニングで深い前傾姿勢をとったりスピード域が上がっても、十分対応可能だと思います。ただ、スピード域が上がってきた場合にはどうしても風の巻き込みはスポーツサングラスに比較して出てしまいますから、安全な視界を確保するためには合わせてエアロヘルメットのバイザーを組み合わせると良いでしょう」。

仕事をしているときのかけ心地は?

ジョブスポルトベータをかけて仕事をする森本さん

ジョブスポルト・ベータをかけて仕事をする森本さん。精密機器の検査を担当している。

「最初にも言いましたが、通常の眼鏡と同じかけ心地・使い勝手という印象です。ですから、本格的なライド時はバイザーを組み合わせた方が良いと思いますが、レース/トレーニングから自転車通勤、そして仕事のときまで、全部これ一本でいけてしまう眼鏡だと思います」。

Brand Info〜スワンズについて

産業安全用保護具・スポーツ用アイウェア・眼鏡・光学機器等を製造販売する山本光学が展開するアイウェアブランド。さまざまなジャンルのアイウェアをカバーし、スポーツ自転車用サングラスも長年作り続けてきた実績がある。その高い品質もさることながら、日本ブランドらしく“ジャパンフィット”で日本人の顔にフィットする形状をしているのが魅力だ。