カデックス・36ディスク〜ホイールインプレッション2021 Pick Up!〜

目次

ジャイアントが2019年に立ち上げた高性能パーツブランド、カデックスのカーボンホイール。リム高が42mm65mmという2種類のラインナップだったが、そこに36mmの36ディスクが加わった。快適性・動力伝達性・軽量性をバランスさせるためカーボンスポークを採用していることが特徴。フックレスリムのため認定タイヤのみ使用できる(認定タイヤの一覧表はこちら)。今回の試乗は相性が最も良いはずのカデックス・レースで行った。

36ディスク

カデックス・36ディスク

36ディスクのリム

フックレスリムはシンプルな構造のおかげで、強く、そして軽くつくることが可能だ

36ディスクのスポーク

重量面・剛性面でメリットがあるカーボンスポークを採用する。スポークパターンは前後とも2:1で、フロントのローター側のみラジアル。走行時にテンションが均一になるように組まれている

 

インプレッション

36ディスクのスコア

カデックス・36ディスクのスコア。評価基準はこちら

 

吉本 司

脚当たりは優しいのに反応性は抜群。路面を蹴るようにして進む躍動感のある走りが印象的。シッティングで脚を回しやすく、ダンシングでトルクを掛けやすい。特に上りの軽快感が気持ち良い。しかも振動減衰は早く、乗り心地と安定感に優れ、転がりは滑らか。コーナリングやダンシングなど斜めの負荷が掛かったときでも、ホイールが粘るので常に走りが安定する。高性能と独特の走行感を両立した見事な一本。

安井行生

今年は筋骨隆々のホイールばかりになってしまい、試乗後にひどい疲れを感じていたのだが、カデックスはいくらでも踏める。「踏みやすさ」「疲れにくさ」という項目があったら95点は付ける。しかも動的性能はトップレベルで、全てが軽快かつ自然。ここまでいいホイールはそうそうない。脱帽。もしこれがカーボンスポークの効果というなら、これからはカーボンスポークの時代になるかもしれない。

小笠原崇裕

ただただうなることしかできない完成度でウソみたいな走りを堪能できる。大した穴もなければ、良い意味で得意な部分もなく全てが得意。高いリム剛性を感じるが、カーボンスポークとの剛性バランスの調整が素晴らしく、レースでは上りから高速域まで楽々こなしてスプリントでとどめを刺せる。コツコツと振動は伝えてくるものの、減衰は早いのでよほどの長距離でない限り乗り心地がネックに感じることはないだろう。

 

スペック

チューブレスレディ(カデックス認定タイヤ)
価格/F:15万4000円、R:19万8000円
スポーク本数/F:21本、R:24本
リム高/36mm
リム内幅/22.4mm
対応スプロケット/シマノ、カンパニョーロ、スラム
カタログ重量/ペア:1302g

問い合わせ先

ジャイアント
https://www.cadex-cycling.com/jp