エンヴィが山岳ステージに特化した軽量エアロホイール「SES 4.5 PRO」を発表

2025.07.11
新製品

アメリカ・ユタ州に本拠を構えるカーボンコンポーネントブランド「ENVE（エンヴィ）」は、新型ホイールセット「SES 4.5 PRO」を2025年7月3日23:00（日本時間）に発表した。日本国内では8月発売予定。

「SES 4.5 PRO」は、エンヴィ史上最高レベルの軽量性とエアロ性能を両立し、山岳ステージでの勝利を目指すすべてのライダーに向けた革新的ホイール。

UCIワールドチーム“UAEチーム・エミレーツ”とタデイ・ポガチャル選手のフィードバックをもとに開発され、2025年シーズンに実戦投入されたヒルクライムに最適化されたPROスペックモデルとなる。

エンヴィ・SES 4.5 PRO

SES4.5とSES4.5 PROとの違い

新たな「SES4.5 PRO」は今までのSES4.5を置き換えるアップデート版ではない。名前は同じだが、それぞれ活躍するコースが異なり、「SES4.5 PRO」が登場してもSES4.5が真のオールラウンドホイールであることに変わりはない。

UAEチーム・エミレーツでは山岳ステージで「SES4.5 PRO」を使用し、平坦ステージやパヴェのあるようなステージでは従来のSES4.5を使用予定。

エンヴィ・SES 4.5 PRO

PROシリーズとは

レースで勝つために生み出された製品。世界中のトップライダーと共同で開発し勝つための機材。

「SES4.5 PRO」はロードラインで「SES AERO PRO ONE-PIECE BAR」に続き2番目の製品で、SES4.5同様エンヴィ本社のあるアメリカユタ州オグデンでエンジニアによって設計され、熟練の職人によりハンドメイドで製作されている。

エンヴィ・SES 4.5 PRO

SES 4.5 PROの主な特徴

1. プロと共同開発された“勝つための”ホイール

「SES 4.5 PRO」は、世界のトップチームであるUAEチーム・エミレーツとの綿密なテストを経て完成。山岳ステージでの加速性・反応性・巡航性を徹底的に追求。

2. リム構造の見直しによる大幅な軽量化（-100g）

従来のSES 4.5をベースに、リム設計をゼロから再構築。以下のような設計変更により、前後リムで合計100gの軽量化を達成、ヒルクライムや山岳レースで圧倒的な優位性を発揮する。

エンヴィ・SES 4.5 PRO

▶︎リムハイト
リムハイトを前49mm／後55mmへ変更、空力性能を保持したまま重量を削減。

▶︎リム内幅を狭める
リムの内幅を25mmから23.5mmに変更。リムハイト同様幅を狭めることで軽量化につながる。

▶︎ワイドフックレスビードの下側を排除
パンクを防止するENVEの特許技術である、ワイドフックレスビードを残しビード面の下側を排除。

▶︎フックレスの性能そのままに
軽量化の形状上フックのようなものができてしまったが、タイヤを支える構造はフックレスリムと同様。フックドリムでは、タイヤをフックで変形させてしまうが、「SES4.5 PRO」はタイヤを変形させるほどはない。タイヤを変形させないため、フックレスリムのメリットである乗り心地の良さを実現する。

▶︎新素材により薄く
強度が強く、より繊維の細いカーボンを使用することで、より薄いリムを製作することが可能。薄いリムはより乗り心地をしなやかにする。

3. ハブも新たに刷新 -60gの軽量化

従来のINNERDRIVEから進化した「INNERDRIVE PRO」ハブ

・軽量削り出しボディによる60gの軽量化

・専用40Tラチェットとスプリングにより、ドラグを最小限に抑えた滑らかな駆動

・エンヴィ独自のPROセラミックベアリングを搭載（グレード5セラミックボール、耐腐食・低摩擦・高耐久仕様）

エンヴィ・SES 4.5 PRO 超軽量のシェル
軽量削り出しボディによる60gの軽量化