シマノ自転車博物館「自転車でウエルネス講習」健康促進プログラム参加者募集

目次

運動と食事を「見える化」し、 サイクリングを楽しみながら生活習慣を改善

シマノ自転車博物館(注1)では、代表的な有酸素運動と言われているサイクリングを生活習慣の中に取り入れながら、健康的なライフスタイルを送ってもらうことを目的とした、自転車活用による健康促進3カ月プログラム「自転車でウエルネス講習」を2025年10月より開始する。

 

メタボリック症候群、サルコペニア、フレイル(注2)、ストレス、医療費増大など、現代社会が抱える健康問題が深刻になってきている。自転車が代表的な有酸素運動で健康にいいという事は周知されていても、実際には自転車を健康のために活用している人は多くないのが現状だ。

この「自転車でウエルネス講習」では、スポーツタイプの自転車を持たない人でも“今ある自転車”を活用して、また遠隔地に住んでいる人でも参加できるプログラムを提供し、日常生活にサイクリングを取り入れて楽しみながら生活習慣を改善してもらうことを目的としている。

身近な乗り物である自転車が人々の心身の健康と心豊かな暮らしに貢献できること、そして自転車を通して人・まち・社会と繋がっていくことで「Well-being」な状態を創りだせることなど、改めて「自転車」の価値を認識してほしい。

 

(注1)シマノ自転車博物館:公益財団法人シマノ・サイクル開発センターが、地域貢献と自転車文化の発信拠点として1992年4月に設立。

(注2) *メタボリック症候群:内臓脂肪型肥満に加えて高血糖・高血圧・脂質異常症のうち2つ以上の症状が一度に出ている状態
*サルコペニア:加齢による筋肉量の減少および筋力の低下
*フレイル:加齢により心身が老い衰えた状態 

 

テスト講習の結果について

今回「自転車でウエルネス講習」をスタートさせるにあたり、テスト講習を行い、6名の参加者全員に何らかの身体改善効果が見られる結果が出た。

被験者は、健康診断で何らかの数値が基準値を超えている42〜71歳の男性6名。

 

期間:
2025年5月〜7月の3カ月間(77日)

内容:
1日30分以上、週3日以上を各自で走ってもらうことを推奨して、体重・腹囲・走行時間・食事内容を毎日記録。

注3:カロリー計算と健康管理アプリ「カロミル」を使用(無料) 。

自宅で走る以外に、期間中2回の走行会や、食事に関する講座も開催。また、SNS上に食事の写真を投稿して管理栄養士のアドバイスを受けたり、自転車に関する質問も受け付けた。

注4:講習の様子

シマノ自転車博物館「自転車でウエルネス講習」

2025/5/10(土)堺歴史めぐりサイクリング

シマノ自転車博物館「自転車でウエルネス講習」

2025/6/14(土)食事と運動に関するセミナー

 

シマノ自転車博物館「自転車でウエルネス講習」

 

結果:
体重は6名中5名が減少し、腹囲は6名全員が減少した。
体重減少平均.2.2kg、腹囲減少平均.3.4cm。
自転車運動週平均4日、1日平均82分乗車。

▶︎最も顕著な改善効果が見られた71歳男性(表中:Aさん)は、体重.6.2kg、腹囲.5.1cm減少した。(週平均5日、1日平均145分乗車)

シマノ自転車博物館「自転車でウエルネス講習」

before

シマノ自転車博物館「自転車でウエルネス講習」

after

 

▶︎62歳男性会社員(表中Dさん)は、2001年に糖尿病と診断され、最も高い時(2016年)で HbA1cが8.9(%)あり、インスリン注射を3種類接種していたが、自転車運動と食事のコントロールで講習期間中のHbA1cは6.7(%)台となり、インスリンの接種単位数と種類を減らすことができ、医療費の削減にもなった。(週平均6日、1日平均92分乗車)

 

シマノ自転車博物館「自転車でウエルネス講習」

 

まとめ:
6名の平均で週4回乗車、1日82分は、講習で推奨している「週3回以上、1日30分以上」を大きく上回っている。一般的に辛いイメージのある減量プログラムだが、サイクリングを楽しめたことで目標を上回る頻度と距離につながり、成果が出たとも言える。(注5):参加者最終アンケート

本講習のアドバイザーである、管理栄養士 冨尾 千砂(とみお ちさ)氏は今回の改善効果について「健康改善・維持を達成するには食事と運動両方が必要です。食べることは一生涯続きますので食に関する正しい基礎知識と、自転車に乗る楽しみのどちらも本講習で習得できたことは今後の良い財産になると思います。」と述べている。

シマノ自転車博物館ではこの結果を踏まえ、今年10月より参加者を広く募集し、自転車の健康への有用性と、サイクリングの楽しさを体験してもらい、人々の健康と喜びに貢献していく。

 

(注5)参加者最終アンケート

〇講習中のモチベーションの維持に役立ったことはありますか?

シマノ自転車博物館「自転車でウエルネス講習」

 

〇この講習で身に付いた、今後も継続できそうな「食習慣」があれば具体的に教えてください

・カロミルを継続しての日々の摂取カロリーをみる

・食事のバランスを考えて食べる(油物は減り、魚を摂取するのが増えました)

・バランスを考えて食事したいです

・3食必ず食べる、タンパク質を多く摂る

・朝食を食べるようになった

 

〇この講習で身に付いた、今後も継続できそうな「運動習慣」があれば具体的に教えてください

・朝の運動(少し遠回りして自転車で出社)

・サイクリングできない時の代わりの運動(歩く、ストレッチなど)を見つけた

・週末にはサイクリングする

・ウォーキングでもいいから体を動かす

・神社めぐりなどを自転車を使ってする

 

〇講習を受けての感想をお聞かせください

・自転車への興味関心が少し薄れてきていたのですが、この講習を機に少し早く起きて遠回り寄り道自転車通勤をしたらそれが楽しくて、改めて自転車の楽しさを思い起こすことができました。

・今後もこのペースを守って体重70kg、BMI24を目指したいです。

・今回の講習に参加して、色々考える時間ができたことに感謝です。食事&運動、今後も色々考えていきます

・この3カ月、様々な体験、出会い、見聞きする事ができました。また大正区や南港まで自転車でいけるのだと自信を得られました。良い機会を提供頂きありがとうございました。

・とても楽しく、自分自身で色々な意味でやる気が出来ました。もっと色々経験勉強したいと思いました。ありがとうございました。

・参加できてとても良かったです。

・朝食をきちんと食べるようになって運動をしたら、3年間落ちなかった体重が落ちたままでキープできています。

 

自転車でウエルネス講習(10〜12月)募集要項

日程:2025年10月18日(土)〜12月28日(日)

参加資格:

1. 健康診断で何らかの数値が基準値を超えている人、メタボリック症候群(予備軍)と診断された人、 BMI(体重÷身長 m÷身長 m)が25以上の肥満の人、生活習慣を改善したいと思っている人

※何らかの疾病で現在投薬治療を受けている方は、必ず主治医の許可を得てください

2. 1 日合計30分以上、週3日以上自転車運動が可能な人

3. 自転車とヘルメットをお持ちの人(車種は問わず)

※自転車をお持ちでない方でこれから購入を考えている方は、参加が決まってからご購入ください。応募多数の場合は選考で漏れる場合があります。

4. ケガをした時の補償(傷害保険)に入っている人

5. 年齢制限は特になし

 

講習内容:

1. 各自自宅で1日合計30分以上、週3日以上の自転車運動を行う

2. 食事内容、運動時間、腹囲、体重を毎日記録して、毎週提出

3. シマノ自転車博物館(大阪府堺市堺区南向陽町2-2-1)で 1 回の講座(10月18日(土)10〜12時)を受ける(遠隔地はリモート参加可)

 

募集人数:20名(応募多数の場合は選考あり)

参加費用:無料

参加申し込みフォーム

 

問い合わせ先:公益財団法人シマノ・サイクル開発センター

TEL:072-221-3196

E-MAIL:contact@bikemuse.jp