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ここまでスポーツ医学が進歩した現代でも、真夏に「高校生が部活中に熱中症で倒れた」というニュースを耳にすることは多い。実際に今でも年間何百人という人が熱中症で亡くなっているのだという。なかでも自転車は運動量が多いハードなスポーツ。夏をナメてかかると痛い目にあう。
そんな夏の危険は、練習時間を気温が低い早朝(もしくは夕方)に変更する、ツーリング先を高原などの涼しい場所に設定するなど、走る「場所」と「時間」を変えれば避けることが可能だ。そうすれば真夏でも快適に自転車を楽しむことができる。だが、様々な制限があってそうはいかないという人や、暑くても関係なく走るというライダーも多いだろう。イベントが炎天下で行なわれることもある。
本誌の関係者がとあるロングライドイベントでこんな光景を目にしたそうだ。快晴で気温も高いイベント当日、峠を汗だくで上っていたとあるライダーは、ウインドブレーカーを着たままだったという。かなり危険な状態になってもおかしくない行為だが、熱中症に関する正しい知識があれば、そもそもそんなことはしないはずだ。
湿度の高い日本の太陽の下で、自然に身をさらしながら、激しい運動を長時間にわたって行なうサイクリストには、熱中症に対する正しい知識が必要になってくる。
だからこその「夏ライド」特集。真夏の太陽の下を快適に走るための知識とテクニックが満載である。今年の夏も、思う存分楽しもう。 |
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自転車に乗るなら避けては通れない日焼け。内田先生によると、
「日焼けは肌にダメージを与えるだけでなく、筋肉疲労の原因となります。ロードに乗る人はすね毛を剃ることが多いですが、剃ったあとに日焼けをすると肌のトラブルが起こりやすくなるので、余計に気にしたほうがいいですね。プロ選手もしっかりと日焼け止めを塗っていますよ。彼らの手足がコンガリと焼けているのは走っている時間が長いことと、レース中に塗り直しできないことが原因。水をかぶったり汗をかいたりすれば日焼け止めは落ちてしまうので、サイクリングなら数時間おきに塗り直すことが必要となってきます。そうそう、みなさんは日焼け止めをうっすらと広げるように塗っていませんか? じつは、それではかなり効果が薄いんですよ。白さが残るくらい肌に乗せないと本来のUVカット効果は発揮されないんです」とのこと。
日焼けを防ぎたいなら「しっかり塗る」「数時間おきに塗り直しする」ことが大切なのだ。 |
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日焼け止めはしっかりと塗らなければちゃんとした効果は得られない。とはいえ、「どれくらい?」「どうやって?」塗ればいいのだろう。アネッサやウーノなど紫外線対策商品を展開する資生堂の担当者に聞いた。
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日焼け止めは、男性用と女性用とありますが、その違いは肌に塗ったときの使用感ぐらいです。女性用であっても、もちろん男性にもお使いい ただけます。 |
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通常生活であれば、SPF10 ~ 20、PA+、スポーツをする場合ですと、SPF20 ~ 30、PA++、激しいスポーツをする場合にはSPF30 ~ 50、PA+++が目安です。自転車の状況を考えますと、最後のSPF30 ~ 50、PA+++でしょう。 |
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日焼け止めのコーティングは汗などの水分で次第にくずれます。塗り直す際には、水分はふき取ったほうがいいでしょう。 |
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最近では80分の耐水テストをクリアするウォータープルーフの日焼け止めもありますが、自転車の場合はたくさん汗をかいたり、水をかけたりするので、80分よりも短くなるでしょう。 |
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基本的にクレンジングを使用して落とすのが基本です。弊社の「アネッサ」の場合は、専用のクレンジングは必要ありません。 |
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