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新城幸也がコースサイドから見たツアー・オブ・ジャパン。第7ステージでボレが2勝目!

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2018ツアー・オブ・ジャパン第7ステージ、勝利したボレは新城幸也のもとに駆け寄った
2018ツアー・オブ・ジャパン第7ステージ、勝利したボレは新城幸也のもとに駆け寄った


TOJアレ!アレ!ユキヤ
2018ツアー・オブ・ジャパン第5ステージ〜第7ステージをユキヤはこう見た


ユキヤの見立てでは、最大の敗因は飯田で3人の逃げ切りを許したことだ。第4ステージ、美濃までの時点でグレガ・ボレがリーダージャージだったバーレーン・メリダにとって、総合1分以内の選手に1分以上の差で逃げ切られてしまった第5ステージは大失敗だ。「なんでラスト2周で動かなかったのか。僕がいたら.....」と唇をかみしめるユキヤ。第3ステージでのケガのあとも自らTOJに随行している彼としては、キナンサイクリングチームに逆に献上してしまった1分は「総合はもう無理じゃないですかね」というほどのものだった。

そして迎えた富士山。バーレーン・メリダのクライマー、ヘルマン・ペルシュタイナーがどのくらい上るかは未知数だったが、そこまでの総合争いであったグレガとトマ・ルバ(キナンサイクリングチーム)との間はさらに1分以上広がり、新たにリーダージャージを奪ったのはまたもキナンのマルコス・ガルシアだ。ペルシュタイナーが35秒差ではあるものの、ユキヤは「明日はドンパチが大変だけど、キナンが逃げを仕分けて、あとは2位のチームであるウチと集団をコントロールすればいいだけ。守り切れるでしょう」との意見だった。

そして迎えた第7ステージ、伊豆。ユキヤの予想の斜め上をいくバーレーン・メリダのプランは、6人の逃げに2人、グレガとメイイン・ワンを乗せるという大胆なものだった。常識的に言ってグレガの3分差は1ステージで取り戻すのは不可能に近いが、リーダージャージが逃げを吸収したら、カウンターでペルシュタイナーが行って逆転を狙うというプランでもある。

そして「逃げ切るために逃げているんだ」と常々話すユキヤの言葉どおり、グレガが一時はバーチャルリーダーになるほどにメイン集団を引き離し、そしてメイン集団と呼べるグループにはたった19人しか残らなかった。

総合の逆転が難しければ、区間。永久にリザルトに残るのは、区間1位と総合1位だ。もちろん、UCIポイントもしっかりつく。ワールドツアーチームは、しっかり狙って今日、グレガの2勝目を自ら手に入れた。フィニッシュしたグレガはフェンスの外のユキヤを見つけ、「ユキヤ!」と気持ちでアシストしたチームメイトのもとに駆け寄った。

【Text&Photo:Hitoshi OMAE】
 

Yukiya Arashiro Twitter
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