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ミラノ〜サンレモ2018でNIPPO・ヴィーニファンティーニの初山がロングエスケープを敢行

レース
2018年3月17日(土)に開催された第109回目のミラノ〜サンレモ(UCIワールドツアー)は、あいにくの冷たい雨に見舞われたが、ミラノのスフォルツェスコ城前から、18のUCIプロチームに加え、NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ヨーロッパオヴィーニを含むワイルドカードを獲得した7つのプロコンチネンタルチームの合計174名の選手が291km先のサンレモを目指してスタートした。

スタート直後に初山翔を含む9人の先頭集団が形成された。その内訳はイスラエルサイクリングアカデミーとバルディアーニCSFが2選手ずつ、ウィリエールトリエスティーナ、ノボノルディスク、ガスプロム・ルスヴェロのプロコンチネンタルチーム、そしてUCIプロチームのUAEチームエミレーツから各1選手ずつ。

先頭集団は最大で7分近いタイム差を奪ったが、中盤に組み込まれる標高532mのトゥルキーノ峠にてメイン集団がペースアップし、タイム差が1分半ほどに縮まる。しかしその後、海沿いの平坦区間に出るとタイム差は再び広がり始め、一時は5分強まで広がった。

メイン集団をコントロールするのは、チームスカイ、ボーラ・ハンスグローエ、クイックステップフロアーズら。またサンレモに近づくにつれて、天候も回復し太陽と青い海が姿を現した。そしてタイム差は徐々に減っていき、起伏が始まる残り50km地点では2分ほどに。 

 


残り40km地点の起伏区間カポ・ベルタにて後続集団がペースアップし、先頭も加速。逃げていた9選手のうち初山を含む5選手が脱落し、メイン集団へと戻った。先頭は4人となり、しばらく先行を続けたが、その後吸収。メイン集団もペースを上げて残り30km地点のチプレッサを越え、最後の勝負どころ、残り5km地点のポッジオへ向けてペースアップするなか、残り10km地点では優勝経験者であるマーク・カヴェンデッシュ(イギリス、ディメンションデータ)がクラッシュ。

ポッジオでは、いくつものアタックがかかり、そのなかからヴィンツェンツォ・ニバリ(イタリア、バーレーン・メリダ)鋭いアタックで先行。得意の下りも利用して単独で集団からリードを奪った。ニバリを猛追する集団の人数はどんどん減っていったが、18人となったメイン集団はわずかに届かず、同タイム扱いとなる僅差にて、ニバリが逃げ切り優勝。

そしてイタリアのプロコンチネンタルチームとしては唯一、マルコ・カノラがメイン集団に残り、15位でフィニッシュした。チームワークも機能し、カノラは昨年の20位から順位を5つあげ、世界のトップ選手相手に大健闘した。

逃げに乗った初山は後方集団でのフィニッシュとなり、トップから15分3秒差の150位で初出場となるミラノ〜サンレモを走破。今回の優勝タイムは7時間18分43秒。
 
 
NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ヨーロッパオヴィーニ出場選手
初山翔
マルコ・カノラ(イタリア)
イヴァン・サンタロミータ(イタリア)
シモーネ・ポンツィ(イタリア)
フアンホセ・ロバト(スペイン)
マルコ・ティッツァ(イタリア)
ダミアーノ・チーマ(イタリア)
監督: マリオ・マンゾーニ 

Milano - Sanremo(ミラノ〜サンレモ)
開催期間/2018年3月17日(土)
カテゴリー/2. UCIワールドツアー
開催国/イタリア 
公式サイト   

DAZN(ダ・ゾーン)2018サイクルロードレース配信予定

 

初山翔のコメント

チームからの指示は逃げに乗ること。チームにとってもシーズン前半の最大目標レースだったので、スタート前は正直緊張した。求められたレースで逃げに乗ることは容易なことではない。ましてや大舞台。だからこそ逃げに乗れたことに正直安堵した。

300kmの渡るロングレースで完全なるラインレースにも関わらず、観客が常に途切れずにいたのは驚きだった。TVの視聴率がどのくらいなのかは知らないが、世界中の人々に、自分を、チームを見てもらえたことが嬉しい。なによりチームやチームスポンサーの方々に、自分の走りを喜んでもらえたことに喜びを感じている。

できれば、逃げの最後の1人として残りたかったが、全力を尽くした結果であり、時折降る土砂降りの雨による寒さが自分に悪影響を与えた思う。最大の大舞台でいいレースができたとは思うが、まだ3月。この調子で常に前進し続けたい。
 

マリオ・マンゾーニ監督のコメント

チームはカノラが一つでも上のリザルトでフィニッシュできるよう(勝利することも夢見ながら)、とても高いモチベーションをもって参戦した。初山かダミアーノ・チーマを逃げに乗せ、最後のポッジオの登りでは、チーム全員がカノラの近くで、彼のために走ることがチームのオーダーだった。

初山の走りは完璧なもので、逃げに入り、その後も全力で走りきった。自分が大好きなスタイルだ。カノラも良かったが、最後、あと少しの力があればさらに良かった。しかし彼は今後さらに強くなるだろう。今年はチームにとって良いレースだったが、もしトップ10の結果を残すことができれば、完璧で素晴らしいミラノ〜サンレモになったと思う。あとわずかに届かなかったのが残念だ。
 

NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ヨーロッパオヴィーニ
今後のレーススケジュール(予定)   
   
3月21日 Driedaagse De Panne-Koksijde ベルギー ヨーロッパツアー1.HC
3月22日〜25日 Settimana Internazionale Coppi e Bartali イタリア ヨーロッパツアー2.1
3月31日 Volta Limburg Classic オランダ ヨーロッパツアー1.1
4月15日 Amstel Gold Race オランダ 1.ワールドツアー
4月16日〜20日 Tour of the Alps イタリア ヨーロッパツアー2.HC
4月17日〜22日 Tour of Croatia クロアチア ヨーロッパツアー2.1
4月22日 Giro dell'Appennino イタリア ヨーロッパツアー1.1
5月8日〜13日 4 Jours de Dunkerque フランス ヨーロッパツアー2.HC

NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ヨーロッパオヴィーニ公式サイト