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G’day, Australia!~ブリスベンからの自転車だよりVol.17 ブリスベンの地元グループライドをとことん体験!

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こんにちは!オーストラリア クイーンズランド州のブリスベンに、相棒のリブ・エメとともに留学中のAyakaです。

今回は、新しく参加し始めたブリスベン市内のグループライドの様子を中心にお届けします。これを読めば、冬の日本にいるみなさんも、

真夏のブリスベンの元気いっぱいのライダーたちから刺激をもらえること請け合いです!
 

全員健脚!週末のアジア系グループライドに参戦!

大学院の修了と共に、10月末からブリスベン川沿いに引っ越したのを機に、近くのグループライドのコミュニティに参加してみることにしました。最近、毎週日曜日に顔を出しているのはブリスベン郊外のグレースビルという地区を拠点にする「アスパイア」というグループのライドです。中華系のサイクリストが多く、年齢は30代が中心。毎回10~20人ほどが集まり、参加者が多い時は平均時速で2つのグループに分けて走ります。

朝6時スタートで定番のブリスベン・リバーループを38kmほど走るのですが、以前参加していた、中高年層が厚いローガンサイクリングクラブの土曜朝ライドに比べると明らかにレベルが高い……!坂の上の合流ポイントが3カ所あるのですが、初参加時は「待たせてごめん!」と、ちぎれながら半泣きで追いかけたのでした。

これまで「白人系オーストラリア人は速い」と、速さは人種によるものもあると勝手に思い込んでいましたが、私と同世代のアジア系女子もタフな走りで、涼しい顔をして男性陣に付いていきます。サドルの上では、人種も性別も関係なく、日ごろどれだけ走り込み、バイクと向き合っているかがフェアに表れるものだと実感。言い訳ばかりしていないで、練習あるのみ……!

 
同年代のサイクリストたちのグループライドは、年齢や仕事の忙しさを言い訳にできない!と毎回感化されます
同年代のサイクリストたちのグループライドは、年齢や仕事の忙しさを言い訳にできない!と毎回感化されます
先日、トレックのマドン9を新車購入したサミーは、毎回グループの走りを先導してくれる心強いお兄さんです
先日、トレックのマドン9を新車購入したサミーは、毎回グループの走りを先導してくれる心強いお兄さんです

平日早朝 ブリスベンのショップライドで特訓!


「アスパイアグループの皆と、もっと楽しく走れるようになりたい!」と思い、平日朝の出勤前の時間帯のショップライドを探し、トレーニングをすることに。ブリスベンのシティ近郊の個人経営のバイクショップの多くは、平日・週末を問わず無料のショップライドを多数開催しており、お店のホームページやFacebookページに情報が掲載されています。初めて参加する際は、知り合いに連れて行ってもらったり、自分で事前にお店側にコンタクトを取り参加表明をしておくと安心です。「その日に集まった人で乗りに行く」という仕組みのものが多いので、2回目からは、ライド当日に直接集合場所に行けばOKです。
 
私が現在主に参加しているショップライドは2種類。月曜日に参加しているのは、ブリスベンシティ・ボタニックガーデンのすぐそばにあるショップ、『バイク・オブセッション』のライド。同店は、ビアンキを中心に扱った老舗店で、ビアンキのレンタルバイクサービス(1日$50~)もしています。参加人数は、40~50代の男性ライダーを中心に数人~15人前後。規模は大きくはないですが、月曜の早朝ライドは出勤前の二度寝予防にもなるので助かります(笑)。

 
『バイク・オブセッション』のライド仲間たちと。オージーのおじさまたちに毎回鍛えられています
『バイク・オブセッション』のライド仲間たちと。オージーのおじさまたちに毎回鍛えられています
 
火曜日・木曜日に参加しているのは、『ライフサイクル・ガレージ&ビスポーク』のショップライド。同店は、独自でロードレースを開催するほど、地域で大きなコミュニティをもつショップで、常時20名前後、10代~60代まで幅広い層のサイクリストたちが集まっています。

 
『ライフサイクル』のショップライドで。最年少は11歳にしてロード歴3年のサム!(写真中央)
『ライフサイクル』のショップライドで。最年少は11歳にしてロード歴3年のサム!(写真中央)
女性リーダー格のマリア。シューズがノースウェーブのカタナでお揃い♪
女性リーダー格のマリア。シューズがノースウェーブのカタナでお揃い♪
どちらのショップも、ショップもしくはブリスベン川沿いの一角に朝5時半~6時に集合し、アスパイアグループと同様、リバーループをこなした後にコーヒーで締めるという流れです。

ガシガシと走り込むというよりは、平地を中心に平均時速30km前後で適度なペースで緩急を付けながら走るので、

「朝練で追い込みすぎて出勤前にヘトヘト……」

という心配はありません。

ブリスベンのリバーループは言わば、多種多様なランニングコミュニティが連日、出勤前後に皇居ランをしている感覚に近いかもしれませんね!
 
 

・店舗ホームページ

バイク・オブセッション

ライフサイクル・ガレージ&ビスポーク

 

ライド時の英語表現を覚えて、地元グループに馴染もう!

日本で働いていた頃は、英語教材編集者をしていた私。現地の英語ネイティブのライダーたちとグループライドをしていると「へぇ、そんな風に表現するのね!」と思わず脳内でメモする表現がたくさんあります!ライドで頻繁に使うものをご紹介しますので、ぜひ皆さんも、外国人のお友達とのライドや海外ライドで活用してみてくださいね。

まず、後方から車が来た時は “Car back!”(カーバック!)と叫び前方ライダーたちに知らせます。他のグループのバイクが自分たちの横を追い抜く時は “Bike passing!”(バイクパッシング!)と知らせましょう。自分が追い抜く側の時も、“Passing!” と一声かけると親切ですね。

反対車線から前方に車やバイクが来ている時は、“Car up!”(カーアップ!)、“Bike up!”(バイクアップ!)と後方ライダーに知らせましょう。一時停止箇所や急なカーブで原則する時は “Slowing!”(スローイング!)、停止時は “Stopping!”(ストッピング!)。ボトルでドリンクを飲むためにやや減速しそうな時は、“Drinking!”(ドリンキング!)と言って周囲に知らせてくれる親切なライダーもいます。

どれも単語を並べた程度で、とってもシンプルで使いやすいものばかりですね!日本でも、海外でも、安全走行のために積極的に声をかけあっていきたいですね。もちろん、ライド後はお互いに “Well done!”(ウェルダン)、“Good job!”(グッジョブ)(よくやったね!)とたたえ合うことも忘れずに♪

 
ライド時の必須英語表現を覚えておくと、海外のグループライドでも、お互いに安心して走れるようになります♪
ライド時の必須英語表現を覚えておくと、海外のグループライドでも、お互いに安心して走れるようになります♪

ちなみに、オージーたちは、ライド後に朝食を食べながらよく、消費カロリーと比べて、摂取カロリーがプラスマイナスどちらだったかを話します。“Calorie positive”(摂取カロリー量の方が多い)、“Calorie negative”(運動量の方が多い)のように表現するのですが、どの国でも皆、気にすることは一緒ですね……。
 

ストラバで「見える化」すれば、週300kmも夢じゃない!?

各グループで走っていて感じたのは、オーストラリアのローディーのストラバ愛用率の高さ!地元ローディーの9割ほどはガーミンの機材、アプリのガーミンコネクトとストラバを愛用している印象です。

アプリ『ガーミンコネクト』と同期を取れて、誰がいつどこをどう走ったかが、緻密にデータ化されるストラバのビッグデータは、各州で自転車政策を検討する際の分析資料にもなるほど。私も、ブリスベンのバイク仲間たちとは、フェイスブックよりもストラバでつながっている人がほとんどです。自分のデータを見て「がんばったね!」「こんなところ走ってきたんだね!」と仲間がコメントをくれたり、自分がついサボってしまった朝も皆がしっかり走っているのを見ると刺激になります。

自分が走った距離が詳細なデータとともに数字で蓄積されていくのが嬉しくて、平日早朝のショップライドと、バイシクル・クイーンズランドの金曜朝のスタッフライド、ロードバイク通勤で気づけば平日だけで約190km走った週もありました。これで週末にロングライドに出れば、週300kmも夢じゃない!? 
 
バイシクル・クイーンズランドのスタッフたちもストラバのデータを頻繁にチェックしています
バイシクル・クイーンズランドのスタッフたちもストラバのデータを頻繁にチェックしています
 
ちょうど先日、ブリスベンの定番サイクリング&ランニングコース上にあるゴー・ビトウィーン・ブリッジの両端にカウンターが設置されました。

ブリスベン・シティカウンシルが市民の健康促進を狙い設置したもので、その日と当年、そのポイントを走ったランナーとサイクリストが電光掲示板に表示されます。私も毎日通勤で通るのですが、天気のよい日は、平日午後6時前にはサイクリストが約4,000人、ランナーが約1,000人もカウントされます。

朝練、通勤を含め、ブリスベンでは圧倒的にサイクリストの数の方が大きいことに驚きますね。数字で「見える化」されると「自分も走ろう!」という気持ちになるから不思議。日本にもあったら子供から大人まで皆が励みになりそうですね!

 
皆が運動していると、自然と自分も運動することが当たり前になるのはいいサイクルです
皆が運動していると、自然と自分も運動することが当たり前になるのはいいサイクルです

南半球は太陽が照り付ける夏模様。腕も太ももも、すっかりサイクルジャージ焼けしてきた今日この頃ですが、ブリスベンのライダーたちとますます元気に走り込んでいきたいと思います!


 

Ayaka

Cycle Evangelist、Writer。Z会で約6年間、英語教材の企画・開発を担当。ロードバイクで国内外各地のイベントやレースにも出場し、自転車メディアでも活動。「日本をもっと元気で楽しい場所にする!」を目標に、ビジネス留学を通し、スポーツツーリズム業界へのキャリアチェンジを目指し退職。オーストラリア クイーンズランド州ブリスベンにあるバイシクル・クイーンズランドでインターンシップ中。

 
HP:http://gdaybabyccino-ayaka.com/
Instagram:aya_p_14