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カテゴリー3の丘にゴールしたツール・ド・フランス第3ステージは世界チャンピオンのサガンが区間優勝

レース
photo : TDW/BettiniPhoto©2017
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第104回ツール・ド・フランス(UCIワールドツアー)は、7月3日にベルギーのベルビエールからフランスのロンウィにあるカテゴリー3のコート・デ・レリジューズまでの212.5kmで第3ステージを競い、世界チャンピオンのペテル・サガン(ボーラ・ハンスグローエ)が区間優勝し、通算8勝目を上げた。

区間2位はマイケル・マシューズ(チームサンウェブ)、3位はダニエル・マーティン(クイックステップフロアーズ)だった。総合リーダーのマイヨ・ジョーヌを着たゲラント・トーマス(チームスカイ)は2秒遅れの区間8位でゴールし、総合首位の座を守った。
 
photo : Luca Bettini/BettiniPhoto©2017
photo : Luca Bettini/BettiniPhoto©2017
 
第3ステージは195選手が出走。晴れて気温は20度Cだった。オフィシャルスタートとともにベルギーのフレデリク・バカールト(ワンティ・グループゴベール)が飛び出し、ニルス・ポリッツ (チームカチューシャ・アルペシン)、アダム・ハンセン(ロット・スーダル)、ロマン・シカール(ディレクトエネルジー)、ネイサン・ブラウン(キャノンデール・ドラパック)、ロマン・アルディ(チームフォルテュネオ・オスカロ)と一緒にこの日の逃げを作った。

13km地点で6人は集団に1分差を付けていた。18km地点のカテゴリー4の丘はブラウンが先頭で通過。彼は120.5km地点のカテゴリー3の丘も先頭で越え、この日3ポイントを稼いで山岳賞総合首位に立ち、マイヨ・アポワを獲得した。逃げと集団のタイム差はルクセンブルクに越境した時点で2分になったが、それ以上にはならなかった。

ゴールまで残り60kmで、逃げと集団のタイム差が1分に縮まった直後に、集団からピエールリュック・ペリション(チームフォルテュネオ・オスカロ)、リリアン・カルメジャーヌ(ディレクトエネルジー)、トマス・デヘント(ロット・スーダル)の3人が飛び出し、先頭の6人に合流した。

9人になって息を吹き返した逃げグループはふたたびタイム差を広げ始め、ゴールまで残り48kmで1分半近くになった。先頭からは後から追いついた3人がアタックし、アルディが追いついて4人になった。

後方ではロマン・バルデ(AG2R・ラモンディアル)が機材トラブルで遅れたが、チームメートの働きで集団に合流することができた。バルデは前日にも落車に巻き込まれて集団から遅れる一幕があった。

集団はボーラ・ハンスグローエがコントロールし、逃げをじわじわと追い詰めていった。ゴールまで残り22kmでカテゴリーのない上り坂が始まると、逃げグループからはまずアルディとデヘントが脱落。ペリションもついて行けなくなり、カルメジャーヌ1人になった。しかし彼も残り10kmで集団に吸収されてしまった。最後まで逃げ続けたカルメジャーヌは敢闘賞を獲得している。

1つになった集団は、BMC、クイックステップ、ボーラ・ハンスグローエが積極的に先頭を引き、ロンウィの町に到着。フラム・ルージュを通過した後、先頭を引くBMCの後ろに世界チャンピオンのサガンが姿を現した。

残り300メートルで先頭に出たサガンがスプリントを開始すると、誰も彼を追い越すことはできなかった。しかしサガンは、実はこの時ペダルから脚が一度外れていたのだとインタビューで明かしている。


■区間優勝した世界チャンピオンのサガンのコメント
「向かい風とストレスがいっぱいの集団で簡単ではなかった。最後はとてもハードな上りだった。残り800メートルでちょっと差が開いたのを見て、加速する決断をした。あまりにも遠く、早すぎた。スプリントを始めた時、脚がペダルから外れてしまった。それはもう一つのミスだったが、僕は勝った。マシューズには危うく打ち負かされそうになったが、彼の前に留まることができてうれしいよ」
 
 

■第3ステージ結果[7月3日/ベルビエール(ベルギー)〜ロンウィ/212.5km]
1 ペテル・サガン(ボーラ・ハンスグローエ/スロバキア)5時間17分19秒
2 マイケル・マシューズ(チームサンウェブ/オーストラリア)
3 ダニエル・マーティン(クイックステップフロアーズ/アイルランド)
4 グレッグ・バンアーベルマート(BMCレーシングチーム/ベルギー)
5 アルベルト・ベッティオール(キャノンデール・ドラパック/イタリア)+2秒
6 アルノー・デマール(FDJ/フランス)+2秒
7 ヤコブ・フルサング(アスタナプロチーム/デンマーク)+2秒
8 ゲラント・トーマス(チームスカイ/英国)+2秒
9 クリストファー・フルーム(チームスカイ/英国)+2秒
10 ラファウ・マイカ(ボーラ・ハンスグローエ/ポーランド)+2秒

11 ナイロ・キンタナ(モビスターチーム/コロンビア)+2秒
12 ロマン・バルデ(AG2R・ラモンディアル/フランス)+2秒
14 リッチー・ポート(BMCレーシングチーム/オーストラリア)+2秒
17 ファビオ・アルー(アスタナプロチーム/イタリア)+2秒
18 アルベルト・コンタドール(トレック・セガフレード/スペイン) +2秒
22 フィリップ・ジルベール(クイックステップフロアーズ/ベルギー)+2秒
80 新城幸也(バーレーン・メリダ/日本)+1分37秒
150 ティボ・ピノー(FDJ/フランス)+3分07秒
■第3ステージまでの総合成績(マイヨ・ジョーヌ)
1 ゲラント・トーマス(チームスカイ/英国)10時間00分31秒
2 クリストファー・フルーム(チームスカイ/英国)+12秒
3 マイケル・マシューズ(チームサンウェブ/オーストラリア)+12秒
4 ペテル・サガン(ボーラ・ハンスグローエ/スロバキア)+13秒
5 エドワルド・ボアッソンハーゲン(チームディメンションデータ/ノルウェー)+16秒
6 ピエール・ラトゥール(AG2R・ラモンディアル/フランス)+25秒
7 フィリップ・ジルベール(クイックステップフロアーズ/ベルギー)+30秒
8 ミハウ・クフィアトコフスキー(チームスカイ/ポーランド)+32秒
9 ティム・ウェレンス(ロット・スーダル/ベルギー)+32秒
10 ニキアス・アルント(チームサンウェブ/ドイツ)+34秒

20 リッチー・ポート(BMCレーシングチーム/オーストラリア)+47秒
21 ナイロ・キンタナ(モビスターチーム/コロンビア)+48秒
24 ロマン・バルデ(AG2R・ラモンディアル/フランス)+51秒
26 ファビオ・アルー(アスタナプロチーム/イタリア)+52秒
27 アルベルト・コンタドール(トレック・セガフレード/スペイン) +54秒
104 新城幸也(バーレーン・メリダ/日本)+3分21秒
123 ティボ・ピノー(FDJ/フランス)+3分55秒
[各賞]
■ポイント賞(マイヨ・ベール):マルセル・キッテル(クイックステップフロアーズ/ドイツ)
■山岳賞(マイヨ・アポワ):ネイサン・ブラウン(キャノンデール・ドラパック)
■新人賞(マイヨ・ブラン):ピエール・ラトゥール(AG2R・ラモンディアル/フランス)
■チーム成績:チームスカイ(英国)
■敢闘賞:リリアン・カルメジャーヌ(ディレクトエネルジー/フランス)
(http://www.letour.fr/le-tour/2017/us/)
 
 


7月4日はルクセンブルクのモンドルフ・レ・バンから、フランスのビッテルまでの207.5kmで平坦な第4ステージが行われる。
 
 
MAP : GEOATRAS / ASO
MAP : GEOATRAS / ASO
MAP : ASO
MAP : ASO

第3ステージのハイライト映像


Summary - Stage 3 - Tour de France 2017 投稿者 tourdefrance_en