リオデジャネイロパラリンピック 9/17自転車ロード 鹿沼&田中ペア10位、石井はDNF

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リオデジャネイロパラリンピックのロード競技4日目の9月17日、ロードレース[女子B]で鹿沼由理恵&田中まい(パイロット)ペアは10位に。ロードレース[男子C4-5]に出走した石井雅史[C4]は途中棄権した。

ロードレース[男子C4-5]のドノフー

ロードレース[男子C4-5]とっさに自転車と離れたまま走ってしまったドノフー

この日のコースは、クラスにより周回数は異なるが、浜辺沿いの平坦な直線の往復を中心とする15kmの周回と、その西に位置するグルマリの山岳27kmの周回を組み合わせたもの。石井は平坦の2周を終え山岳に入った1周目の登りで、疲労による複視の症状が危険だとして監督判断でリタイア。この山岳の同一周回ではイランの選手が落車し死亡するという事故があったため情報が錯綜し、一時は石井が落車し搬送されたという情報が流れたが、石井は無事元気な姿でミックスゾーンに現れた。

また、この男子C4-5のレースではフィニッシュ直前で先頭2選手が接触し落車。イエホル・デメンティエフ(ウクライナ)は落車の原因となったとして失格となり、アリステア・ドノフー(オーストラリア)はとっさに自転車を置いてフィニッシュラインを超えたが、直後にフィニッシュしたダニエル・アブラハム・ゲブル(オランダ)が1位となった。落車に巻き込まれたドノフーは5位として順位づけられた。

ロードレース[男子C4-5]スタート

ロードレース[男子C4-5]スタート

ロードレース[男子C4-5]の石井

ロードレース[男子C4-5]複視による周囲との接触を回避するため単独で集団後方を走る石井

 

五輪でも落車が多かった。斜度がありきついコーナーが続くので安全第一で行き、順位を下げてしまった

ロードレース[女子B]の鹿沼&田中

ロードレース[女子B]平坦を終え山岳の周回へと向かう鹿沼&田中

女子Bも当初は各2周の予定だったが、女子Bの5分前にスタートする男子Bのスタート時刻が50分遅延したため、女子男子ともBクラスは平坦の周回数が1周減らされ、女子Bは69kmのレースとなった。コミセールからの情報によると、規則上必要な救急車と救護スタッフが病院から戻るまで待機したための遅延だという。

女子Bは、2015年世界選手権でロードレース・ロードTTを両制覇したイヴォナ・ポドコシチェルナ&アレクサンドラ・ヴノチェク(ポーランド)ペアが優勝し、鹿沼ペアは10位。ハンドル捌きを担う田中は「自分はいつもは下りで攻めて行くタイプだが山岳部分は五輪と同じコースで、五輪でも落車が多かった。斜度がありきついコーナーが続くので安全第一で行き、順位を下げてしまった」と振り返った。

全レースを振り返っての選手談話は追ってお届けする。

 

【参考:ロードレースのコース図】
RIO 2016 PARALYMPIC GAMES OFFICIAL SPECTATOR GUIDE (Cycling road)
https://smsprio2016-a.akamaihd.net/_sport/r/i/rio2016__spectator_guide__pg_cycling_road_en.pdf

UCIサイト(2016年5月12日版)
「12 May 2016 Rio 2016 – Paralympic Games Road Courses」
http://www.uci.ch/para-cycling/documents/

 

【日本チームの成績】

▼ロードレース[男子C4-5]15km×2 + 27km×2 = 84.0km
1位 ABRAHAM GEBRU Daniel(オランダ)[C5] 2:13:08
2位 CHAMAN Lauro Cesar(ブラジル)[C5]2:13:46 1位とのタイム差+38
3位 TARLAO Andrea(イタリア)[C5]2:13:46 +38
DNF 石井雅史(日本)[C4]

▼ロードレース[女子B]15km×1 + 27km×2 = 69.0km
1位 PODKOSCIELNA Iwona/パイロットTECLAW Aleksandra(ポーランド) 1:58:02
2位 DUNLEVY Katie George/McCRYSTAL Evelyn(アイルランド)1:59:01 1位とのタイム差+59
3位 FOY Emma/THOMPSON Laura(ニュージーランド)1:59:33 +1:31
10位 鹿沼由理恵/田中まい(日本)2:07:23 +9:21