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山岳TTのジロ第15ステージでロシアのフォリフォロフがサブライズ優勝/ニーバリが遅れた!

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サプライズな区間優勝を上げたロシアのフォリフォロフ
サプライズな区間優勝を上げたロシアのフォリフォロフ
 
第99回ジロ・デ・イタリア(UCIワールドツアー)は、5月22日にカステルロットからサイザー・アルム(アルペ・ディ・シウズィ)までの10.8kmで山岳個人タイムトライアルを競い、主催者招待枠で初参加したガズプロム・ルスベロ(ロシア)のアレクサンダー・フォリフォロフ(ロシア)が、プロ初優勝となる区間初優勝を上げた。

最終走者だったマリア・ローザのスティーブン・クルイスウエイク(チームロトNL・ユンボ)は、フォリフォロフにわずか0.16秒差で区間優勝を逃したが、総合首位の座は守った。


イタリアのビンチェンツォ・ニーバリ(アスタナ)は前日の疲れが残っていたのかスタートから振るわず、4.4kmの計測地点でトップタイムのクルイスウエイクよりもすでに30秒遅れていた。

終盤には機材故障で自転車を交換しなければならない不運にも見舞われ、ニーバリは2分10秒遅れでゴール。総合2位から3位へと後退し、クルイスウエイクとのタイム差は2分51秒になってしまった。


ジロに初出場中の山本元喜(NIPPO・ヴィーニファンティーニ)は、4分37秒遅れの区間94位になっている。
 
 
 
 
■グランツールで区間初優勝したフォリフォロフのコメント
「レースの最後の瞬間は、TVを観ながらとてもナーバスになっていた。クルイスウエイクが勝つだろうと思ったよ。ジロの区間で勝ったなんて、まだ信じられない!」

「ボクにとって最高の距離で、アップヒルTTはボクの得意分野だ。ロシアのGP・ソチの、よく似たアップヒルTTで勝ったことがあり、ジロ・デッラ・バッレ・ダオスタでは5位になったこともある」

「今日の勝利はチームにとって、スポンサーにとって、そしてボクにとってもとても重要だ。ボクたちは主催者招待のチームだからね。ボクたちは闘うことができて、区間優勝できるのだと示すことができたんだ」

■ライバルたちに差を付けてマリア・ローザを守ったクルイスウエイクのコメント「ボクにとって歴史的な日だ。区間優勝はできなかったが、自分がそうしたいと望んでいたライバルたちにタイム差を付けられた。この週末にリードできるなんて全く予想していなかった。ボクは今までで一番調子がいい」

「まだジロで勝ったわけではないが、最後までマリア・ローザを守れるといいなあ。チャベス、ニーバリ、バルベルデはみんな等しく危険だが、ボクはチームから信頼されている。この後の山岳区間については詳しくは知らないが、最後の2区間は標高が高いからとても厳しいだろう」
 
 
 
■第15ステージ結果[5月22日/カステルロット~サイザー・アルム(アルペ・ディ・シウズィ)/10.8km(ITT)]

1 アレクサンダー・フォリフォロフ(ガズプロム・ルスベロ/ロシア)28分39秒
2 スティーブン・クルイスウエイク(チームロトNL・ユンボ/オランダ)
3 アレハンドロ・バルベルデ(モビスター/スペイン)+23秒
4 セルゲイ・フィルサノフ(ロシア)+30秒
5 ミケーレ・スカルポーニ(アスタナ/イタリア)+36秒
6 エステバン・チャベス(オリカ・グリーンエッジ/コロンビア)+40秒
7 イルヌール・ザカリン(カチューシャ/ロシア)+47秒
8 ジョー・ダンブロウスキー(キャノンデール/米国)+52秒
9 ボブ・ユンゲルス(エティックス・クイックステップ/ルクセンブルク)+1分04秒
10 ラファウ・マイカ(ティンコフ/ポーランド)+1分09秒
25 ビンチェンツォ・ニーバリ(アスタナ/イタリア)+2分10秒
26 ドメニコ・ポッゾビーボ(AG2R・ラモンディアル/イタリア)+2分12秒
50 リゴベルト・ウラン(キャノンデール/コロンビア)+3分18秒
94 山本元喜(NIPPO・ヴィーニファンティーニ/日本)+4分37秒
■第15ステージまでの総合成績
1 スティーブン・クルイスウエイク(チームロトNL・ユンボ/オランダ)60時間41分22秒
2 エステバン・チャベス(オリカ・グリーンエッジ/コロンビア)+2分12秒
3 ビンチェンツォ・ニーバリ(アスタナ/イタリア)+2分51秒
4 アレハンドロ・バルベルデ(モビスター/スペイン)+3分29秒
5 ラファウ・マイカ(ティンコフ/ポーランド)+4分38秒
6 イルヌール・ザカリン(カチューシャ/ロシア)+4分40秒
7 アンドレイ・アマドール(モビスター/コスタリカ)+5分27秒
8 ボブ・ユンゲルス(エティックス・クイックステップ/ルクセンブルク)+7分14秒
9 カンスタンティン・シウツオウ(ディメンションデータ/ベラルーシ)+7分37秒
10 ヤコブ・フグルサン(アスタナ/デンマーク)+7分55秒
11 ドメニコ・ポッゾビーボ(AG2R・ラモンディアル/イタリア)+8分12秒
12 リゴベルト・ウラン(キャノンデール/コロンビア)+8分19秒
161 山本元喜(NIPPO・ヴィーニファンティーニ/日本)+3時間16分17秒
[各賞]
■ポイント賞(マリア・ロッサ):ジャコモ・ニッゾロ(トレック・セガフレード/イタリア)
■山岳賞(マリア・アッズーラ):ダミアーノ・クネゴ(NIPPO・ヴィーニファンティーニ/イタリア)
■新人賞(マリア・ビアンカ):ボブ・ユンゲルス(エティックス・クイックステップ/ルクセンブルク)
(http://www.giroditalia.it/it/)
 
 
5月23日は最後の休養日となり、24日からは最終週がスタートする。残り6ステージ中、山岳ステージは3区間、中級山岳ステージは1区間だ。その皮切りとなる24日の第16ステージは、ブレッサノーネからアンダーロまでの132kmで競われる。ゴールのアンダーロ山は標高1024メートルでカテゴリー3だ。