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UCIワールドツアーのフレッシュ・ワロンヌでバルベルデが大会史上初の4勝目をマーク!

レース
 
UCIワールドツアーの1戦であるフレッシュ・ワロンヌが、4月20日にベルギー南部ワロン地方で開催され、スペインのアレハンドロ・バルベルデ(モビスター)が、ウイの激坂スプリントを制して優勝し、今大会で史上初の4勝目を上げた。

2位はフランスのジュリアン・アラフィリップ(エティックス・クイックステップ)、3位にはアイルランドのダニエル・マーティン(エティックス・クイックステップ)が入った。

日本から唯一参加していた別府史之(トレック・セガフレード)は、8分2秒遅れの138位で完走した。


第80回大会は、リュクサンブール州のマルシュ・アン・ファムヌからスタート。ベルギーにはめずらしく終日快晴だった。序盤に集団から逃げ出した10人は最大で3分25秒差を付けたが、集団はモビスターチームがコントロールし、それ以上には開かなかった。

ゴールまで残り60kmのボイソーの丘の上り坂で、先頭の10人からトシュ・バンデルサンド(ロット・ソウダル)、マッテーオ・ボーノ(ランフレ・メリダ)、スティーブン・カミングス(ディメンションデータ)、シルバン・ディリエール(BMC)がアタック。4人はゴールまで残り40kmで、集団に1分半の差を付けて逃げ続けていた。

ミュール・ド・ウイの2回目の登坂で、ボーノとバンデルサンドは脱落し、残り27kmでカミングスかアタックして独走になったが、彼も残り18kmで集団に吸収された。

ゴールまで残り12km地点で、集団からゲオルグ・プライドラー(ジャイアント・アルペシン)、ボブ・ユンゲルス(エティックス・クイックステップ)、ヨン・イサギレ(モビスター)がアタック。プライドラーが脱落した後、シュラーブの丘の頂上でティム・ワロンス(ロット・ソウダル)が集団から抜け出し、イサギレとユンゲルスに追いついた。

しかし、この3人もゴールまで残り2kmで集団に吸収された。そして最後のウイの激坂のふもとで、集団は30人ほどに絞られていた。

ゴールまで残り400メートルのカーブを通過した後、先頭からスペインのホアキン・ロドリゲス(カチューシャ)がアタックしたが、その後方にはバルベルデがしっかりと付いていた。つづいて残り250メートルでマーティンが先頭に立ったが、彼もバルベルデにマークされていた。

そしてゴールまで残り100メートルで、バルベルデがアタック。すぐ後ろに付けていたアラフィリップが追いすがったが、ウイの王者を追い越すことばできなかった。

もうすぐ36歳のバルベルデは今大会で2006年に初優勝し、2014年からの3連覇で最多記録の4勝を樹立した。彼はあの偉大なベルギーの英雄エディ・メルクスをも上回ってしまったのだ。

■優勝したバルベルデのコメント「4度目を勝てるなんて信じられない。自分自身にとっても、チームにとっても歴史的なことだ。僕は自分がとても調子がいいとわかっていたので、勝つためにベストを尽くした。ミュール・ド・ウイの激坂の理想は、前でいいポジションを取ることだ。ミュールでは自分自身のルートを取ることに決めた。一定の距離までは付いていかなければならないとわかっていた。いいポジションに居続けて、残り100メートルで全力を出したのさ」
 
 
■第80回フレッシュ・ワロンヌ結果[4月20日/UCIワールドツアー/ベルギー/196km]

1 アレハンドロ・バルベルデ(モビスター/スペイン)4時間43分57秒
2 ジュリアン・アラフィリップ(エティックス・クイックステップ/フランス)
3 ダニエル・マーティン(エティックス・クイックステップ/アイルランド)
4 ウォートル・プールス(チームスカイ/オランダ)+4秒
5 エンリーコ・ガスパロット(ワンティ・グループゴベール/イタリア)+5秒
6 サムエル・サンチェス(BMC/スペイン)+5秒
7 ミヒャエル・アルバズィーニ(オリカ・グリーンエッジ/スイス)+5秒
8 ディエゴ・ウリッシ(ランプレ・メリダ/イタリア)+5秒
9 ワレン・バルギル(ジャイアント・アルペシン/フランス)+5秒
10 ルイ・コスタ(ランプレ・メリダ/ポルトガル)+5秒
21 マイケル・マシューズ(オリカ・グリーンエッジ/オーストラリア)+23秒
28 ホアキン・ロドリゲス(カチューシャ/スペイン)+32秒
91 フィリップ・ジルベール(BMC/ベルギー)+3分34秒
138 別府史之(トレック・セガフレード/日本)+8分02秒
(http://www.letour.fr/la-fleche-wallonne/2016/)