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歩車分離で「諏訪湖周サイクリングロード」整備へ

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諏訪湖を一周する歩道が歩行者と自転車で混雑している現状の解決に向け、長野県と周辺自治体が「諏訪湖周サイクリングロード」を整備する。このほど示された基本計画の素案では、歩行者と自転車の通行分離や、サイクリングコースの連続性確保などの方針が盛り込まれた。

 
「諏訪湖周サイクリングロード」の整備イメージ。低速の自転車が対面通行し、歩行者やランナーは新設のジョギングロードを通行。ロードバイクなど高速の自転車は車道に誘導する(基本計画素案から引用)
「諏訪湖周サイクリングロード」の整備イメージ。低速の自転車が対面通行し、歩行者やランナーは新設のジョギングロードを通行。ロードバイクなど高速の自転車は車道に誘導する(基本計画素案から引用)

歩道に自転車が進入、混雑していた

現在、諏訪湖を1周する形で距離16km、幅3mの「ジョギングロード」が整備されている。分類上は歩行者専用道路だが、近年はサイクリングを目的に自転車の通行が増加。歩行者と自転車が接触する危険が生じている。また、整備から25年が経過した区間では、ウレタン舗装の老朽化が進む。さらに湖周辺の自転車通行空間が連続しない区間があり、サイクリストが道に迷いやすいなどの問題も抱えている。

そこで長野県と岡谷市、諏訪市、下諏訪町でつくる「諏訪湖周サイクリングロード検討会議」が昨年7月に発足。ジョギングロード利用者らとの意見交換などを経て基本計画の素案をまとめた。

案では現在のジョギングロードをサイクリングロード(自転車専用道路)として再整備。時速15km以下での利用を想定して対面通行とする。ジョギングロードはこれと並行する形で湖側に新設。ロードバイクなど速度の速い自転車は、路肩の凹凸などを解消した上で車道に誘導する。岡谷市内の一部区間では、公園内に通じる市道を暫定的に利用。自動車の進入を抑制した上で、自転車は車道左端のナビライン(矢羽根表示)に沿って通行する形となる。

県諏訪建設事務所では「県が管轄する区間から整備に着手する。関係自治体と連携して進捗を合わせつつ、できるだけ早く取り組みたい」と話している。案への意見募集は31日まで受け付ける。(斉藤円華)

<参考サイト>
諏訪湖周サイクリングロード基本計画(素案)へのご意見を募集します(県諏訪建設事務所)
http://www.pref.nagano.lg.jp/suwaken/shisaku/cyclingroad/boshuu.html