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ストラーデ・ビアンケでカンチェッラーラが3度目の優勝

レース

未舗装の『白い道』を走るストラーデ・ビアンケ(ヨーロッパツアー1.HC)が、3月5日にイタリア中部のトスカーナ地方で開催され、スイスのファビアン・カンチェッラーラ(トレック・セガフレード)が、ディフェンディングチャンピオンのズデネク・シュティバル(エティックス・クイックステップ)をゴール勝負で下し、2008年、2012年につづいて3度目の優勝を果たした。

レース終盤、ゴールまで残り19kmで最初に仕掛けたのはアルカンシエルを着たスロバキアのペーテル・サガン(ティンコフ)だった。しかし、そのアタックにはシュティバルがピタリと付いていった。

15秒という僅差で先頭を走っていたイタリアのジャンルーカ・ブランビッラ(エティックス・クイックステップ)は、後ろを振り返ってサガンとシュティバルの姿を見ると、2人を待って合流した。さらに後方からカンチェッラーラが追いついて、先頭は4人になった。

その後方ではグレッグ・バンアーベルマート(BMC)、ディエゴ・ウリッシ(ランプレ・メリダ)、アレハンドロ・バルベルデ(モビスター)といった強豪の加わった追走グループが4人を追ったが、たった10数秒のタイム差が縮まらなかった。

先頭グループではアタックが続き、ゴールまで残り8kmでついに地元イタリアのブランビッラが抜け出して先行。残り2kmで8秒差を付け、独走でシエナ市街地にたどり着いた。

しかし、カンポ広場へと続く最後の上り坂でブランビッラは失速し、ゴールまで残り300メートルでカンチェッラーラとシュティバルに追い抜かれてしまった。曲がりくねった狭い路地で、ベテランのカンチェッラーラはシュティバルを前に出させず、先頭でカンポ広場のフィニッシュラインに飛び込んだ。

今シーズン限りで引退すると公表しているカンチェッラーラは、3度目の勝利を決めた後、6番目の未舗装路セクションにその名を刻む栄誉を得ている。

■優勝したカンチェッラーラのコメント「僕は今朝、歴史を作れると思った。レースで走った道に自分の名前が付けられるなんて、とても光栄だ。僕のラッキーナンバーである7番目のセクションの方が良かったけどね。来年は走らないが、6番目のセクションは僕の名前で呼ばれる。若い選手たちがそれを見るだろうと思うと、とても満足だよ」
 
 
■第10回ストラーデ・ビアンケ結果[3月5日/ヨーロッパツアー1.HC/イタリア/176km]

1 ファビアン・カンチェッラーラ(トレック・セガフレード/スイス)4時間39分35秒
2 ズデネク・シュティバル(エティックス・クイックステップ/チェコ)
3 ジャンルーカ・ブランビッラ(エティックス・クイックステップ/イタリア)+4秒
4 ペーテル・サガン(ティンコフ/スロバキア)+13秒
5 ペトル・バコッチュ(エティックス・クイックステップ/チェコ)+34秒
6 グレッグ・バンアーベルマート(BMC/ベルギー)+37秒
7 ディエゴ・ウリッシ(ランプレ・メリダ/イタリア)+41秒
8 ティーシュ・ブノート(ロット・ソウダル/ベルギー)+41秒
9 ラルスペテル・ノルドハウ(チームスカイ/ノルウェー)+41秒
10 アレハンドロ・バルベルデ(モビスター/スペイン)+50秒
(http://www.strade-bianche.it/)
 

UCIウイメンズ・ワールドツアー開幕戦の女子レースは世界チャンピオンのアーミステッドが優勝

 
今シーズンからスタートしたUCIウイメンズ・ワールドツアーの開幕戦となった女子のストラーデ・ビアンケ・ナメドスポルトは、世界チャンピオンのエリザベス・アーミステッド(ブールス・ドルマンス)が独走で優勝した。

女子のレースでは83km地点の踏み切りで、警報機が鳴っているにもかかわらず通過した15選手が失格になる事件があった。その15人には地元イタリアのジョルジャ・ブロンツィーニ(ウィグル・ハイ5/イタリア)も含まれていた。
 
 
■ストラーデ・ビアンケ・ナメドスポルト結果[3月5日/UCIウイメンズ・ワールドツアー/イタリア/121km]
1 エリザベス・アーミステッド(ブールス・ドルマンス/英国)3時間30分13秒
2 カタジナ・ニエウィアドーマ(ラボ・リブ/ポーランド)+3秒
3 エマ・ヨハンソン(ウィグル・ハイ5/スウェーデン)+13秒
4 エリーザ・ロンゴボルギーニ(ウィグル・ハイ5/イタリア)+1分04秒
5 アナ・ファンデルブレッヘン(ラボ・リブ/オランダ)+1分07秒
6 ミーガン・ガルニエ(ブールス・ドルマンス/米国)+1分07秒
7 アンネミーク・フルーテン(オリカ・AIS/オランダ)+1分13秒
8 クラウディア・リヒテンベルク(ロット・ソウダル・レディース/ドイツ)+1分17秒
9 ローラン・キッチン(ハイテックプロダクツ/オーストラリア)+1分21秒
10 リア・キルヒマン(チームリブ・プランチュール/カナダ)+1分21秒
DNF 萩原麻由子(ウィグル・ハイ5/日本)
 

ストラーデ・ビアンケでクネゴが右手中手骨骨折

イタリアのラ・ガゼッタ・デッロ・スポルト紙によれば、NIPPO・ヴィーニファンティーニのダミアーノ・クネゴはこの日、補給所で落車し、病院へ搬送されてレースをリタイアした。X線検査の結果、クネゴは右手の第5中手骨(小指中手骨)を骨折していたことがわかった。彼は数日中にも手術を受けなければならないという。