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自転車の交通ルールを分かりやすく翻訳! 兵庫・豊岡のNPOが多言語でチラシ製作 - 改正道路交通法

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観光などの目的で日本を訪れる外国人が増えるなか、自転車の交通ルールを分かりやすく翻訳したチラシを兵庫県豊岡市内のNPOがこのほど作った。チラシは英語、中国語など18の言語で製作され、「信号を守る」「止まれのマークで止まる」など、自転車が守るべき安全な乗り方を紹介している。
 
 
英語に翻訳された自転車の交通ルール(部分)
 
■まずは「やさしい日本語」で
チラシを製作したのは、豊岡市内で外国人を対象とした日本語教室の運営などを行なうNPO法人「にほんご豊岡あいうえお」。製作のきっかけは、今年6月の改正道交法施行で、自転車の危険運転に対する取り締まりが強化されたことだった。
「日本語教室に自転車で通う外国人生徒もいる。しかし生徒が交通ルールを知ろうにも、警察のチラシに書かれた日本語は生徒にとっては難しい」(NPO担当者)。そこでまず、やさしい日本語に置き換えたうえで、他の言語に翻訳した。
例えば警察のチラシでは、危険運転の14類型が「信号無視」「指示場所一時不停止等」「歩行者用道路における車両の義務違反(徐行違反)」などと列挙されている。
NPOはこれを「信号を守ります」「止まれのマークで止まります」「ふつうは車道(車と同じ道)の左側を走ります。でも、車道が危ない時は、歩道(歩く人の道)を、ゆっくりと走ってもいいです」と「和訳」し直した。
また、14類型をそのまま言い換えるのではなく「2人で乗りません」「傘をさして乗りません」など、「安全運転義務違反」に触れる乗り方をくわしく紹介していることも特徴だ。3年間で2回以上検挙された際に義務付けられた自転車運転者講習の受講は「3時間、自転車のルールを勉強します。5,700円です」と説明。「警察署の監修も得ており、内容に問題がないことを確認している」(NPO)とのことだ。
翻訳した言語はこのほか、ロシア語やタガログ語など。現在はバングラデシュ語やヒンドゥー語などへの翻訳中で、最終的には20言語を超える見込みだ。NPOには県外からも「チラシを使いたい」と問い合わせが来ているという。(斉藤円華)
 
 
NPO法人にほんご豊岡あいうえお
http://www.eonet.ne.jp/~aiueo-nihongo/index.html