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【速報】サンレモでオーストラリアのゴスが初優勝!

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春を告げるクラシックレース、ミラノ・サンレモ(UCIワールドツアー)が3月19日にイタリアで開催され、HTC・ハイロードのマテューハーレイ・ゴスがゴールスプリントを制して優勝し、オーストラリア人として今大会初の優勝者になった。2位はファビアン・カンチェッラーラ(レオパード・トレック)、3位はフィリップ・ジルベール(オメガファルマ・ロット)だった。「カンチェッラーラ、ジルベール、ポッザート、バッランを負かしての今日の優勝は、ボクにはすごいことだ。本当に過酷だったけど、最後には成功したよ! 本当に興奮した!」と、24歳のゴスは喜びを語った。「チプレッサ近郊で、ボクはリードを保とうとした。ポッジオに到着したとき、最高のスプリンターたちが後ろなのを知り、自信が湧いてきたんだ。マーク(カベンディッシュ)は後ろのグループにいた。その瞬間、ボクは勝てると確信したんだ」

 


今年のミラノ・サンレモには198選手が参加。ミラノ中心部のスフォルツェスコ城前で行われた出走サインでは、東北地方太平洋沖地震への追悼として主催者が用意した日の丸にも参加選手たちがサインを入れた。スタート前には、日本チャンピオンの宮澤崇史(ファルネーゼビーニ・ネーリソットリ)が、アルカンシエルのトール・ヒュースホーウト(チームガーミン・セルヴェロ)や各国チャンピオンたちとともに集団の最前列に並び、日の丸を掲げて黙祷を行った。スタート後、宮澤はアレッサンドロ・デマルキ(アンドロニジョカットリ)、ニコ・セイマンス(コフィディス)、ミハエル・イグナーティエフ(カチューシャチーム)と序盤の逃げに乗り、53km地点で集団に13分27秒差を付けて逃げ続けた。残り90kmのレ・マニエ峠で宮澤はセイマンスとともに先頭グループから脱落してしまったが、日本チャンピオンの果敢な走りに日本中のレースファンが元気づけられた。

レ・マニエ峠では、優勝候補の明暗を分ける落車が続いた。上りが始まってすぐに起きた落車にヒュースホーウトが巻き込まれ、下りではディフェンディングチャンピオンのオスカル・フレイレ(ラボバンク)が落車。これで集団は2つに分断され、一時は2分以上の差が開いてしまった。逃げ続けていたデマルキとイグナーティエフをとらえた先頭集団には、トム・ボーネン(クイックステップ)、ジルベール、カンチェッラーラ、フィリッポ・ポッザート(カチューシャチーム)、アレッサンドロ・バッラン(BMCレーシングチーム)、ハインリッヒ・ハウスラー(チームガーミン・セルヴェロ)、ピテール・サガン(リクィガス・キャノンデール)が入っていたが、ヒュースホーウトとフレイレの集団には、タイラー・ファーラー(チームガーミン・セルヴェロ)やマーク・カベンディッシュ(HTC・ハイロード)も含まれていた。結局この後続集団は、前の集団に合流できずにレースを終えた。

残り12km、ポッジオの丘でグレッグ・バンアーベルマート(BMCレーシング)、スチュアート・オグレディ(レオパード・トレック)、ヨアン・オフレド(FDJ)、スティーブ・シェネル(FDJ)の4人が先頭集団からアタック。バンアーベルマートだけが残り2kmまで逃げつづけ、彼を追走して先行したビンチェンツォ・ニーバリ(リクィガス・キャノンデール)、ジルベール、ゴス、カンチェッラーラ、バッラン、ポッザートらが、最後のゴールスプリントを競った。ジルベールは残り2kmでロングスパートを狙ったが成功せず、最後のスプリントはゴスが難なく制し、優勝候補たちの夢をあっけなく打ち砕いてしまった。


■ミラノ・サンレモ[3月19日/UCIワールドツアー/イタリア/298km]
1 マテューハーレイ・ゴス(HTC・ハイロード/オーストラリア)6時間51分10秒
2 ファビアン・カンチェッラーラ(レオパード・トレック/スイス)
3 フィリップ・ジルベール(オメガファルマ・ロット/ベルギー)
4 アレッサンドロ・バッラン(BMCレーシングチーム/イタリア)
5 フィリッポ・ポッザート(カチューシャチーム/イタリア)
6 ミケーレ・スカルポーニ(ランプレ・ISD/イタリア)
7 ヨアン・オフレド(FDJ/フランス)
8 ビンチェンツォ・ニーバリ(リクィガス・キャノンデール/イタリア)+3秒
9 グレッグ・バンアーベルマート(BMCレーシング/ベルキー)+10秒
10 スチュアート・オグレディ(レオパード・トレック/オーストラリア)+12秒
134 宮澤崇史(ファルネーゼビーニ・ネーリソットリ)+15分51秒
(http://www.gazzetta.it/Speciali/MilanoSanremo/2011/it/)