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【GIRO速報】今年最長区間のジロ第7ステージはウリッシが歓喜の復活区間優勝!

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第98回ジロ・デ・イタリア(UCIワールドツアー)は、5月15日にトスカーナ州のグロッセートからラツィオ州のフィウッジまでの264kmで今年最長区間の第7ステージを競い、地元イタリアのディエゴ・ウリッシ(ランプレ・メリダ)がゴールスプリントを制して区間優勝した。

ウリッシは昨年のジロでサルブタモールの陽性になり、9ヶ月の資格停止処分を受けた。彼は処分終了後の4月にバスク一周(UCIワールドツアー)でレース復帰したばかりだった。

264kmの最長区間は向かい風の影響もあって7時間20分以上にわたる長丁場のレースになったが、前日の落車で左肩を脱臼したマリア・ローザのアルベルト・コンタドール(ティンコフ・サクソ)は、遅れることなくメイン集団でゴールし、総合首位の座を守った。
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第7ステージは189選手が出走。スタートして22kmでマルコ・バンディエラ(アンドロニジョカットリ)、ニコラ・ボエム(バルディアーニ・CSF)、ニコライ・ミハイロフ(CCC)、ピエールパオロ・デネグリ(NIPPO・ヴィーニファンティーニ)が集団から逃げ出した。この4人は、全員ワイルドカード(主催者招待枠)で参加しているチームの選手だった。

4人は一時10分以上のタイム差を付けたが、まだまだゴールは遠かった。向かい風の影響で、最初の2時間の平均時速は35.7km/hというスローペースだった。

逃げはゴールまで残り20kmで全員吸収され、集団は1つになった。この日は山岳賞ポイントになっている丘は1ヶ所しかなかったが、終盤にはカテゴリーのない上りがあった。ここでアレッサンドロ・ペタッキ(サウスイースト)はティンコフ・サクソが引く集団から脱落してしまった。

ゴール手前残り2kmになると、アンドレ・グライペルの連勝を狙うロット・ソウダルが先頭で列車を作ったが、前日のように集団をコントロールすることはできなかった。

最後はチームメートのサシャ・モドロ(ランプレ・メリダ)がスパートできずに下がったあと、後方から上がってきたウリッシが先頭に立ち、そのままフィニッシュラインを通過。復活勝利を成し遂げたウリッシは、まるでジロで初優勝した選手のようにチームの仲間たちと勝利の喜びを分かち合っていた。

■区間優勝したウリッシのコメント「もしモドロがフィニッシュに残っていたら、ポランツとリチェセが彼をリードし、僕は他の選手をカバーする戦略だった。オリカの選手の次にジルベールの後方に付いた。でも、彼の位置取りが悪いのに気がついて、僕はゲランズの後方に乗り換えた。ブロックされてしまうのが怖かったので、そこから飛び出した。幸い足の調子はよかったから、フィニッシュラインまで持ちこたえたよ」
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ジロは開幕して1週間を消化し、週末を迎える。5月16日に行なわれる第8ステージは、フィウッジをスタートして標高1430メートルのカンピテッロ・マテーゼ山頂にゴールする186kmの中級山岳区間だ。

ゴールのカンピテッロ・マテーゼは全長13km、平均勾配は6.9%で最大勾配は12%だ。第6ステージの落車で左肩を負傷しているマリア・ローザのコンタドールにとっては、厳しいステージになるだろう。

コンタドールは第7ステージのゴール後「明日は厳しいステージになるだろう。いくつもの攻撃があるはずだ。今はただ休息して、肩をアイシングすることだけを考えるよ」と、語っている。
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■第7ステージ結果[5月15日/グロッセート~フィウッジ/264km]

1 ディエゴ・ウリッシ(ランプレ・メリダ/イタリア)7時間22分21秒

2 フアンホセ・ロバト(モビスター/スペイン)

3 サイモン・ゲランズ(オリカ・グリーンエッジ/オーストラリア)

4 マヌエーレ・ベレッティ(サウスイースト/イタリア)

5 エンリーコ・バッタリン(バルディアーニ・CSF/イタリア)

6 ソニー・コルブレッリ(バルディアーニ・CSF/イタリア)

7 ファビオ・フェッリーネ(トレック/イタリア)

8 グレガ・ボレ(CCC/スロベニア)

9 ケビン・レザ(FDJ/フランス)

10 セルゲイ・ラグチン(カチューシャ/ロシア)

17 ファビオ・アルー(アスタナ/イタリア)+3秒

29 リッチー・ポート(チームスカイ/オーストラリア)+3秒

30 アルベルト・コンタドール(ティンコフ・サクソ/スペイン)+3秒

125 別府史之(トレック/日本)+10分22秒

180 石橋学(NIPPO・ヴィーニファンティーニ/日本)+18分56秒

■第7ステージまでの総合成績

1 アルベルト・コンタドール(ティンコフ・サクソ/スペイン)27時間48分00秒

2 ファビオ・アルー(アスタナ/イタリア)+2秒

3 リッチー・ポート(チームスカイ/オーストラリア)+20秒

4 ロマン・クロイツィーゲル(ティンコフ・サクソ/チェコ)+22秒

5 ダリオ・カタルド(アスタナ/イタリア)+28秒

6 エステバン・チャベス(オリカ・グリーンエッジ/コロンビア)+37秒

7 ジョバンニ・ビスコンティ(モビスター/イタリア)+56秒

8 ミケル・ランダ(アスタナ/スペイン)+1分01秒

9 ダビデ・フォルモロ(キャノンデール・ガーミン/イタリア)+1分15秒

10 アンドレイ・アマドール(モビスター/コスタリカ)+1分18秒

12 リゴベルト・ウラン(エティックス・クイックステップ/コロンビア)+1分22秒

17 ダミアーノ・クネゴ(NIPPO・ヴィーニファンティーニ/イタリア)+2分12秒

107 別府史之(トレック/日本)+56分19秒

189 石橋学(NIPPO・ヴィーニファンティーニ/日本)+1時間49分16秒

[各賞]

■ポイント賞(マリア・ロッサ):エリア・ビビアーニ(チームスカイ/イタリア)

■山岳賞(マリア・アッズーラ):ヤン・ポランツ(ランプレ・メリダ/スロベニア)

■新人賞(マリア・ビアンカ):ファビオ・アルー(アスタナ/イタリア)

(http://www.gazzetta.it/Giroditalia/2015/it/)



Giro d'Italia 2015: Stage 7 / Tappa 7 highlights 投稿者 giroditalia