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新潟でも4月からタンデム車が解禁! 全国で8番目

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新潟県内の一般道路で、4月1日からタンデム自転車での走行が解禁される。県内の市民団体や視覚障がい者団体がタンデム車の解禁を要望したことを受け、新潟県警が新潟県道路交通法施行規則の一部を改正。隣接する長野、山形の両県でもすでにタンデム車が解禁されており、3県をまたがるロングツーリングも可能となる。

 

海外のタンデム自転車 (CC) Brian Boucheron.

解禁されるのは、2人乗りでクランクが縦の列に配置された2輪または3輪の自転車。歩道を除く一般道路を走ることができる。

これまでにタンデム車を解禁しているのは長野、兵庫、愛媛、広島、山形、宮崎、佐賀の各県。タンデム車は従来から視覚障がい者のスポーツ向けに需要があるのに加えて、近年はサイクルツーリズム(自転車を利用した観光誘致)にも取り入れられている。愛媛と広島を結ぶ「しまなみ海道」では、タンデム車をレンタルしてサイクリングを楽しむことが可能だ。

解禁は、市民団体「自転車のまち“新潟”」の会、および新潟県視覚障害者福祉協会が昨秋、新潟県警に要望したことが直接の引き金となった。新潟市サイクリング協会の涌井秀行会長は「以前からタンデム車解禁の要望はあったが、昨今の他地域における普及の流れを受けて、安全面の懸念が払拭されたことが大きいのではないか」と話す。

新潟県でタンデム車が解禁されたことにより、中部、北陸、東北にまたがる広大な地域をタンデム車で走れるようになる。

同地域は庄内平野や日本海、北アルプスなどといった観光資源を擁する。タンデム車によるサイクルツーリズムの活性化も期待されるが、タンデム車の普及を目指す団体「タンデム自転車交流協会」によれば、今回の解禁を受けたタンデム車需要の変化は「今のところ発生していない」という。

4月5日(土)には新潟市の萬代橋近くで市民団体らが主催してタンデム車の試乗会が行なう計画だ。(斉藤円華)