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【ジロ現地レポート】今年最初の集団ゴールはファーラー優勝

レース

第93回ジロ・デ・イタリア(UCIワールドカレンダー/歴史的レース)は、5月9日にオランダのアムステルダムからユトレヒトまでの210kmで第2ステージを競い、ガーミン・トランジションズのタイラー・ファーラーが集団ゴールスプリントを制して優勝した。2位はマテューハーレイ・ゴス(HTC・コロンビア)、3位はアンドレ・グライペル(HTC・コロンビア)だった。道幅の狭い道が続いた終盤には、落車が続発。BMCのマルティン・コーラーは、右鎖骨を骨折した恐れがあって病院へ搬送され、今年のジロのリタイア1号になってしまった。イタリアチャンピオンのフィリッポ・ポッザート(カチューシャ)は、残り7kmを切った地点での落車に巻き込まれ、メディカルサポートの治療を受けてすぐ集団に復帰できず、結局4分以上遅れてゴールしている。この落車で集団は2つに分裂。マリア・ローザのブラッドリー・ウィギンス(チームスカイ)も落車に巻き込まれ、不運にも後続集団に取り残されてしまった。結局ウィギンスは37秒遅れでゴールし、マリア・ローザは初日に区間3位だったカデル・エバンズ(BMC)が、区間優勝したファーラーにたった1秒差で獲得している。新城幸也(Bボックス・ブイグテレコム)は、37秒遅れの集団でゴール。区間98位、総合は1分17秒遅れの102位だった。

「こんな特別なレースで勝てたのは素晴らしい。今年最初のスプリントステージだしね。去年の成績が本物であることを、今年証明できたよ。冬場に厳しいトレーニングをこなして、今年はまず春のクラシックに集中した。それはとても成功して満足している。ジロは今年2番目の目標だった。チームはとても強く、完璧で、とてもよく働いてくれて感謝しているよ」と、区間優勝したファーラーは語っている。この日、彼も落車に巻き込まれたが、幸い大したケガはなく集団に復帰。「中央分離帯を見てなくて、落車してしまった。不運だったけど、深刻じゃなくてよかったよ。グランツールの最初の数ステージというものは、みんな闘いがっていて、いつもナーバスなものだ。今日はオランダということで平坦で、道幅が狭くてコーナーもたくさんあったからね」

オランダで最後のステージとなる第3ステージは10日にアムステルダムをスタートし、西部のミッデルブルフにゴールする224kmのステージ。ゴール後、選手たちはイタリアへと移動する予定だが、アイスランド火山噴火の影響で飛行機がイタリアへ飛べるかどうかわからず、最悪の場合はバスでオランダからイタリアまで、1000kmの陸路移動になる予定だ。

■第2ステージ[5月9日/アムステルダム→ユトレヒト(オランダ)/210km]
1 タイラー・ファーラー(ガーミン・トランジションズ/米国)     4時間56分46秒
2 マテューハーレイ・ゴス(HTC・コロンビア/オーストラリア)
3 アンドレ・グライペル(HTC・コロンビア/ドイツ)
4 ファビオ・サバティーニ(リクィガス/イタリア)
5 アレッサンドロ・ペタッキ(ランプレ/イタリア)
6 クリストファー・サットン(チームスカイ/オーストラリア)
7 ロビー・マキュアン(カチューシャ/オーストラリア)
8 グレアム・ブラウン(ラボバンク/オーストラリア)
9 ジュリアン・ディーン(ガーミン・トランジションズ/ニュージーランド)
10 サシャ・モドロ(コルナゴ・CSF/イタリア)
■第2ステージまでの総合成績
1 カデル・エバンズ(BMC/オーストラリア)            5時間07分09秒
2 タイラー・ファーラー(ガーミン・トランジションズ/米国)           +1秒
3 アレクサンドル・ヴィノクロフ(アスタナ/カザフスタン)            +3秒
4 リッチー・ポルト(サクソバンク/オーストラリア)               +3秒
5 デービッド・ミラー(ガーミン・トランジションズ/英国)            +4秒
6 ヨス・ファンエムデン(ラボバンク/オランダ)                 +7秒
7 ビンチェンツォ・ニーバリ(リクィガス/イタリア)               +8秒
8 トム・スタムスネイデル(ラボバンク/オランダ)                +9秒
9 マルツェル・ジーベルク(HTC・コロンビア/ドイツ)            +10秒
10 マテューハーレイ・ゴス(HTC・コロンビア/オーストラリア)        +13秒
■マリア・ローザ(個人総合):カデル・エバンズ(BMC/オーストラリア)
■マリア・ロッサ(ポイント賞):タイラー・ファーラー(ガーミン・トランジションズ/米国)
■マリア・ベルデ (山岳賞):パウル・フォス(ミルラム/ドイツ)
■マリア・ビアンカ(新人賞):リッチー・ポルト(サクソバンク/オーストラリア)
■チーム時間賞:サクソバンク(デンマーク)
■チームポイント賞:チームスカイ(英国)
(http://www.giroditalia.it/)