ニュース

海外からもヴィンテージバイク好きが集結! 富士山のダートを満喫「l’英雄」レポート

イベント
 
5月16日から17日に、山梨・河口湖町で開催されたl’英雄。イタリアのヴィンテージ自転車イベント「L' Eroica」(エロイカ)のオフィシャル姉妹イベントだ。
当日はイタリア、ドイツ、アメリカなど海外からのサイクリストも参加。設定された3コースを約180人が、ロング(約100km)、ミドル(約50km)、ショート(約25km)に分かれて走った。
エロイカはイタリア・トスカーナ州が発祥のサイクリングイベントで、かつて未舗装路をその過酷さをものともせずに走り続けた先人=英雄たちに敬意を表しておこなうため、コースにダートを含めることにしている。それが自然環境保護に結びついてもいる。
 
 
エロイカ・カリフォルニア代表のウェスリー畠山さんが手にしているのは、オフィシャルスポンサーのブルックスが製作した大会記念サドル(ダイアテック扱い:2万3000円)
「アメリカでも先日、エロイカ・カリフォルニアを開催しましたが、日本のダートはイタリアやアメリカよりも少し厳しかったです。でも、エイドの食べ物などが日本らしく、なにより富士山と湖の景色がすばらしかった」
 
 
 
イタリアからのジーノ・ディ・メオさんは、1980年代のオルモを持ってきた。イタリア本国でエロイカクラスと認定登録されたシールがシートチューブに貼られていた。
「前夜祭で初めて日本酒を飲みましたが、いいですね! オルモは走った後に日本人で希望者に35万円で売って、身軽に帰るつもりです」
 
 
イギリス人のマーク・バートルズさんは東京から自走で参加したが、l’英雄の当日は変速機が壊れ、鉄スポーク2本破損。それでも完走
 
奥原雄志さんは30年前の高校時代に使っていた日米富士のスポルティーフで参加して、1987年以前のヴィンテージバイクに与えられるエロイカ賞に輝いた。
「自転車趣味は20年ぶりに再開しました。高校生のときに使っていたサドルの高さと今ではずいぶん違うのが、シートポスト表面のアルミ皮膜のサビ跡で一目瞭然です(笑)」
 
 
日本が初めてツールで区間優勝したエピソードを沼勉氏が講演。オフィシャルスポンサーのブルックス、ビアンキ、ミヤタなどがブースを出した。
 
イタリアから始動したこのエロイカ、日本、英国、アメリカ、スペインで、さらに来年は南アフリカでも姉妹イベントの輪がひろがっている。来年も5月に、日本らしい、おもてなしの心にみちた大会が開催されるので、今からバイクを用意してみてはどうだろう。
 
 
前夜祭では地産地消の素材による郷土料理や地の「甲斐の開運」がふるまわれた。獅子舞も登場して盛り上げた