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栃木県に誕生したもうひとつの自転車ロードチーム「那須ブラーゼン」チーム体制発表

レース
2012年、国内ロードレース「Jプロツアー」を見事征した宇都宮ブリッツェン。栃木県宇都宮市の地域密着型自転車チームとして発足し、国内の頂点を極めたことは大きな話題になった。
その栃木県内に、もう一つ地域密着型自転車チームが立ち上がった。那須町、那須塩原市をベースとする「那須ブラーゼン」だ。ブラーゼン(BLASEN)とはドイツ語で「風が強く吹く」という意味。那須地域に自転車の”風”を、国内ロードレースシーンに新たな”風”をという志が込められている。
選手はキャプテンにチームUKYOから移籍してきた清水良行。宇都宮ブリッツェンから移籍した若杉厚仁。ほか宇都宮ブリッツェンの下位チームであるブラウブリッツェンで活動していた4人を加えた6人で今シーズンを闘う。
那須エリアはチーム発足をきっかけに、すでに開催されている「那須高原ロングライド」をはじめとした自転車イベントのより一層の充実をはかり、自転車を使った地域振興にも力を入れていく予定だ。
Jプロツアーの初戦は4月14日に開催される伊吹山ヒルクライムとなる。
 
●キャプテン清水選手コメント
目標とするのはJプロツアーの年間チームランキング6位以内。そのために、個人としては1戦1戦で優勝、入賞を狙っていくのが自分の役割だと思っています。キャプテンとして、口で色々言うのではなく行動で、背中で語ることのできるキャプテンになりたいと思っています。
 
●中田監督コメント
海外でのレース経験豊富な清水選手を中心に練習を続けています。とはいえ、全員がフルタイムで練習できるような恵まれた環境ではないのが現状。まだまだ、実力も経験もでこぼこなメンバーではありますが、全員が大きな目標をもって、そこに向かっていくという意志を持った目をしている。
その目が、勝負師としての獲物を狙う鋭い眼差しに変わった時が、チームの本当のスタートとなるので、一日も早くその眼差しを見せてほしい。将来的には海外で活躍出来る選手を輩出したいし、那須ブラーゼンの活躍をみた子どもたちがあこがれるようなチームにしていきたいと思っています。
同じ地域密着型チームとして大きく育った宇都宮ブリッツェンとは、やはり比較されていくことになると思っています。いまやブリッツェンは、地元からの支援、ファンの数は今までの日本国内のチームにはないほどの盛り上がりに成長しました。それがあって初めて日本一になることができたんだと思います。また増田選手のような海外チームへ移籍する選手も輩出することができた。それは幾多の困難の上に成し得たこと。地域との連携も含め、学ぶところはとても多いと思っています。もちろんイベントなどでは協力して自転車界を盛り上げていきたいですね。レースの場では、宇都宮ブリッツェンに勝てればいいというだけではないが、身近な目標として闘っていきたいと思っています。
 
●機材紹介
バイクはコルナゴ・CLX3.0を使用。メインコンポーネントはシマノ・アルテグラになる予定。ホイールは高い回転性能で話題のゴキソ。タイヤはパナレーサーを使用する。スピードメーターはブライトンだ。
●チームバイクを提供する「コルナゴ」のエルネスト・コルナゴ氏からのコメント
地域に根ざしたチームが世界各国にある。そういうチームなしにはジロ・デ・イタリア、ツール・ド・フランス、ミラノ・サンレモのようなワールドクラスのレースは語ることができない。地域のチームなしにはプロ選手たちの活躍はないということを忘れてはならないと思っています。今回のような活動の中から近い将来ツールやジロに参加する選手が那須ブラーゼンから現れることを強く願っている。その時には、コルナゴとしては最大限チームの活躍に協力していくつもりだ。ぜひ、頑張って欲しい!
 
●チーム構成(写真右から)
監督 中田真琴
・選手
清水良行(キャプテン)
大場重幸
眞坂哲平
小坂 光
若杉厚仁
雨澤毅明
 
チームwebサイト:http://www.nasublasen.com/index.html