ドーフィネ☆個人TTを制してブライコビッチが首位
第62回クリテリウム・デュ・ドーフィネ(UCIワールドカレンダー/歴史的レース)は6月9日に、モントゥーからソルグまでの49kmで個人タイムトライアルを競い、スロベニアTTチャンピオンのヤネシュ・ブライコビッチ(チームレディオシャック)が、1時間01分51秒のタイムで区間優勝した。2位はデービッド・ミラー(ガーミン・トランジションズ)、3位はエドワルド・ボアソンハーゲン(チームスカイ)だった。マイヨ・ジョーヌのアルベルト・コンタドール(アスタナ)は1分46秒遅れでゴールし、総合首位の座をブライコビッチに明け渡した。(photo: Team Radioshack)
マイヨ・ジョーヌにソデを通したブライコビッチは「これはボクにとって素晴らしい勝利だ。自分がベストタイムなのはわかっていたのに、上りの後で自転車を交換しなければならなくなり、かっとなってしまって自分の順位がわからなくなった。自転車の交換でだいたい30秒は失っていた。けれどガロパン監督が、ボクはまだトップタイムだと教えてくれたんだ。それで100%の力で走りつづけることができて、2度目の計測地点でもトップタイムを出せた。黄色はファンタスティックだね」と、喜びを語った。「ボクたちはとても強いチームだし、ボクはいいコンディションだ。調子はいいと感じてるけど、これから走る峠は今までに上ったことがない。でもドーフィネはサイクリング・カレンダー上で大きなレースだからうまくやりたい。それがボクの今シーズンの目標だったからね」
レキップ紙によれば、区間6位という平凡なタイムに終わったコンタドールは「ボクはいつも通りの走りを続けようとしたが、すぐにこのコースやカーブで無理をするのはとても危険だと気がついた。このステージではすべてを失う可能性があったんだ。ボクはすべてにおいてリスクを冒したくなかったし、計測ポイントでトップじゃなかったのも知っていた。最初に言ったように、目的は優勝ではない。ドーフィネではすでに総合10位、7位、3位になっているけど、ボクにとってそれはどれも変わりがない。いつも総合は、他の選手の好きにさせてきたからね」と、語っている。
■第3ステージ[6月9日/モントゥー→ソルグ(個人TT)/49km]
1 ヤネシュ・ブライコビッチ(チームレディオシャック/スロベニア) 1時間01分51秒
2 デービッド・ミラー(ガーミン・トランジションズ/英国) +26秒
3 エドワルド・ボアソンハーゲン(チームスカイ/ノルウエー) +43秒
4 ティージェイ・バンガルデレン(チームHTC・コロンビア/米国) +53秒
5 デニス・メンショフ(ラボバンク/ロシア) +55秒
6 アルベルト・コンタドール(アスタナ/スペイン) +1分46秒
7 ゲラント・トーマス(チームスカイ/英国) +1分56秒
8 クリスティアン・クニース(チームミルラム/ドイツ) +2分09秒
9 ラースロ・ボドロギ(チームカチューシャ/ハンガリー) +2分14秒
10 パトリック・グレッチュ(チームHTC・コロンビア/ドイツ) +2分15秒
■第3ステージまでの総合成績
1 ヤネシュ・ブライコビッチ(チームレディオシャック/スロベニア) 10時間22分04秒
2 デービッド・ミラー(ガーミン・トランジションズ/英国) +36秒
3 ティージェイ・バンガルデレン(チームHTC・コロンビア/米国) +50秒
4 アルベルト・コンタドール(アスタナ/スペイン) +1分41秒
5 ゲラント・トーマス(チームスカイ/英国) +2分01秒
6 クリスティアン・クニース(チームミルラム/ドイツ) +2分20秒
7 ウラジミール・グセフ(カチューシャ/ロシア) +2分45秒
8 デニス・メンショフ(ラボバンク/ロシア) +2分47秒
9 ゴルカ・ベルドゥゴ(エウスカルテル・エウスカディ/スペイン) +2分49秒
10 クリストフ・リブロン(AG2R・ラモンディアル/フランス) +2分53秒
■マイヨ・ジョーヌ(個人総合成績):ヤネシュ・ブライコビッチ(チームレディオシャック/スロベニア)
■マイヨ・ベール(ポイント賞) :ゲラント・トーマス(チームスカイ/英国)
■マイヨ・アポワ(山岳賞) :ブラム・タンキンク(ラボバンク/オランダ)
■チーム成績 :チームHTC・コロンビア(米国)
(http://www.letour.fr/)