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【ジロ速報】 ルハノが難関山岳ステージで区間優勝!

レース


イタリア統一150周年記念大会のジロ・デ・イタリアは、いよいよ北イタリアの山岳決戦へと突入。5月20日はスピリンベルゴからオーストリアに越境し、標高2137メートルのグロスグロックナーにゴールする第13ステージを競い、ベネズエラのホセ・ルハノ(アンドロニジョカットリ)が、マリア・ローザのアルベルト・コンタドール(サクソバンク・サンガード)から勝利をゆずられる形で区間優勝した。3位には第11ステージで優勝して絶好調のジョン・ガドレ(AG2R・ラモンディアル)が入った。ルハノがジロで区間優勝したのは、山岳賞も獲得した2005年以来のことだった。

エトナ火山のステージで2位になっていたルハノは、この日も早くから積極的な走りを見せていた。ゴールまで残り8kmで、10人程度に絞られた先頭グループからコンタドールがアタックした時にも、付いていけたのはルハノだけだった。「エトナで勝ちたいと思っていたけど、残り1kmで自転車にトラブルが発生してしまった。今日はベッリーニ監督の助言通り、コンタドールにただ付いていった。彼は偉大なチャンピオンで、一緒にいて勝てたのは素晴らしい気分だ。ボクたちは他の選手たちにタイム差を付けるために、互いに引き合った。それで最後は勝たせてもらったよ」と、ルハノは勝利の喜びを語った。「明日、ボクはもう一度区間優勝にトライするよ。自分のために、チームのために、そしてもっとたくさんの勝利に値する自分のキャリアのためにね」

一方、このステージだけで早くもライバルたちに1分半のタイム差を付けることに成功し、総合で2位のビンチェンツォ・ニーバリ(リクィガス・キャノンデール)とのタイム差を3分以上に広げたコンタドールはこう語っている。「優勝は2の次だった。重要なのは、ジロの闘いはまだ終わっていないということだった。今日はこの後の2ステージ同様、難しいステージだった。スカルポーニとニーバリがアタックして、他の選手が脱落するのを見た。その後でレースの主導権を握って、ボクは出来る限りのことをしたかった。もしもこの後、ボクが不調な1日を持ってしまったら、15分を失うなんてたやすいことだからだね」

土曜日はいよいよ標高1730メートルのゾンコラン峠にゴールする注目ステージが選手たちを待ち受けている。しかしゾンコラン峠の前にそびえる標高1982メートルのクロスティス峠は、悪路の下り坂が非常に危険だという理由で、前夜になってUCI審判がコースから除外するよう主催者に勧告。第14ステージは終盤のコースを変更して行われることになるようだ。


■第13ステージ結果[5月20日/スピリンベルゴ→グロスグロックナー
(オーストリア)/167km]
1 ホセ・ルハノ(アンドロニジョカットリ/ベネズエラ)4時間45分54秒
2 アルベルト・コンタドール(サクソバンク・サンガード/スペイン)
3 ジョン・ガドレ(AG2R・ラモンディアル/フランス)+1分27秒
4 ユベール・デュポン(AG2R・ラモンディアル/フランス)+1分29秒
5 イゴール・アントン(エウスカルテル・エウスカディ/スペイン)+1分29秒
6 ロマン・クロイツィーゲル(アスタナ/チェコ)+1分36秒
7 ミケーレ・スカルポーニ(ランプレ・ISD/イタリア)+1分36秒
8 ビンチェンツォ・ニーバリ(リクィガス・キャノンデール/イタリア)+1分36秒
9 バシリ・キリエンカ(モビスターチーム/ベラルーシ)+1分36秒
10 デニス・メンショフ(ジェオックス・TMC/ロシア)+1分36秒
11 ダビド・アロヨ(モビスターチーム/スペイン)+1分36秒
12 ホアキン・ロドリゲス(カチューシャチーム/スペイン)+1分52秒
17 カンスタンティン・シウツォウ(HTC・ハイロード/ベラルーシ)+2分42秒
26 クリストフ・ルメベル(ガーミン・セルヴェロ/フランス)+3分49秒
67 別府史之(チームレディオシャック/日本)+13分17秒
■第13ステージまでの総合成績(マリア・ローザ)
1 アルベルト・コンタドール(サクソバンク・サンガード/スペイン)49時間40分58秒
2 ビンチェンツォ・ニーバリ(リクィガス・キャノンデール/イタリア)+3分09秒
3 ミケーレ・スカルポーニ(ランプレ・ISD/イタリア)+3分16秒
4 ダビド・アロヨ(モビスターチーム/スペイン)+3分25秒
5 ロマン・クロイツィーゲル(アスタナ/チェコ)+3分29秒
6 カンスタンティン・シウツォウ(HTC・ハイロード/ベラルーシ)+3分53秒
7 イゴール・アントン(エウスカルテル・エウスカディ/スペイン)+4分02秒
8 ジョン・ガドレ(AG2R・ラモンディアル/フランス)+4分06秒
9 マッテーオ・カッラーラ(バカンソレイユ・DCM/イタリア)+4分35秒
10 ユベール・デュポン(AG2R・ラモンディアル/フランス)+4分38秒
11 デニス・メンショフ(ジェオックス・TMC/ロシア)+5分06秒
77 別府史之(チームレディオシャック/日本)+56分09秒