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【Tour速報】ロンドンゴールのツール第3ステージはキッテルが区間2勝目!

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第101回ツール・ド・フランス(UCIワールドツアー)は、7月7日にケンブリッジからロンドンまでの155kmで、英国での最終区間となる第3ステージを競い、雨天の集団ゴールスプリントをドイツのマルセル・キッテル(ジャイアント・シマノ)が制して今大会2勝目を上げた。

マイヨ・ジョーヌはイタリアチャンピオンのビンチェンツォ・ニーバリ(アスタナ)が守った。
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第3ステージは196選手がスタート。3日連続で0kmアタックを仕掛けたのは、ツールに初出場しているブルターニュ・セシェの選手だった。この日はジャンマルク・ビドー(ブルターニュ・セシェ)が飛び出したが、乗ったのはチェコのヤン・バルタ(ネットアップ・エンデューラ)だけだった。

2人のタイム差は33km地点で4分を越えたが、ロット・ベリソルとジャイアント・シマノが集団をコントロールし、それ以上の差を許さなかった。

45km地点では昨年のツールでマイヨ・ジョーヌを着たヤン・バークランツ(オメガファルマ・クイックステップ)が落車。しばらくして集団に復帰したが、その後の補給所でボトルを踏んで再び落車に見舞われて、散々な一日だった。

後半戦に入り、ゴールまで残り45kmの中間スプリントポイントでは雨が降り始めた。メイン集団はブライアン・コカール(ヨーロッパカー)が、マイヨ・ベールのペーテル・サガン(キャノンデール)を押さえて中間スプリントポイントを先頭で通過した。

ロンドンが近づくに連れて沿道の観客の数も増え始め、この日も不注意な観客が選手と接触する残念な事故が発生した。残り32kmではアンディ・シュレク(トレック)が落車したが、これは接触が原因ではなかったと本人が認めている。彼はこの落車で1分5秒遅れてゴールした。
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バルタとビドーはロンドン市内を逃げ続けた。残り16kmでタイム差が1分ちょっとになったとき、彼らの行手を阻むかのように、雨脚が強くなってきた。残り8kmでビドーは脱落して集団に吸収されたが、バルタは数十秒のタイム差を守って逃げ続け、この日の敢闘賞を獲得した。

しかし、バルタも残り6kmで白旗を上げ、最後は集団ゴールスプリントに持ち込まれた。そして2012年にロンドンオリンピックのロード種目の舞台となったバッキンガム宮殿前のザ・マルで、両手を上げてゴールに飛び込んだのはキッテルだった。彼はこれでツールでの区間優勝数が6になった。

■キッテルのコメント「気持ち的には、この勝利は去年パリのシャンゼリゼで得たものに近い。マルで勝つのは夢だった。たとえ実現させるチャンスがあったとしても、そう簡単に行くものではなかった。ここで勝つのは本当に素晴らしい。ゴール地点の群衆はすごかった。ボクはあの雰囲気が大好きだよ」

大歓迎を受けた英国での3ステージを終えたツール一行は、空路で北フランスへと移動。7月8日は海沿いのル・トゥルケ・パリ・プラージュからリール・メトロポールまでの163.5kmで第4ステージが行われる。

ベルギーのイープルからスタートするミニ・パリ~ルーベ区間の第5ステージの前日は、ベルギー国境近くを通過するが、英国ステージの喧騒と比べれば、のどかなステージになるだろう。(MAP:ASO)
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■第3ステージ結果[7月7日/ケンブリッジ~ロンドン/155km]

1 マルセル・キッテル(ジャイアント・シマノ/ドイツ)3時間38分30秒

2 ペーテル・サガン(キャノンデール/スロバキア)

3 マーク・レンショウ(オメガファルマ・クイックステップ/オーストラリア)

4 ブライアン・コカール(ヨーロッパカー/フランス)

5 アレクサンダー・クリストフ(カチューシャ/ノルウエー)

6 ダニー・ファンポッペル(トレック/オランダ)

7 ハインリッヒ・ハウスラー(IAM/オーストラリア)

8 ホセホアキン・ロハス(モビスター/スペイン)

9 ロマン・フェイユー(ブルターニュ・セシェ/フランス)

10 ダニエル・オス(BMC/イタリア)

11 ザッカリー・デンプスター(ネットアップ・エンデューラ/オーストラリア)

23 アンドレ・グライペル(ロット・ベリソル/ドイツ)

97 新城幸也(ヨーロッパカー/日本)+38秒

■第3ステージまでの総合成績

1 ビンチェンツォ・ニーバリ(アスタナ/イタリア)13時間31分13秒

2 ペーテル・サガン(キャノンデール/スロバキア)+2秒

3 ミヒャエル・アルバズィーニ(オリカ・グリーンエッジ/スイス)+2秒

4 グレッグ・バンアーベルマート(BMC/ベルギー)+2秒

5 クリストファー・フルーム(スカイ/英国)+2秒

6 バウケ・モレマ(ベルキン/オランダ)+2秒

7 アルベルト・コンタドール(ティンコフ・サクソ/スペイン)+2秒

8 アレハンドロ・バルベルデ(モビスター/スペイン)+2秒

9 ユルフン・バンデンブルック(ロット・ベリソル/ベルギー)+2秒

10 ロマン・バルデ(AG2R/フランス)+2秒

74 新城幸也(ヨーロッパカー/日本)+7分43秒

[各賞]

■マイヨ・ベール:ペーテル・サガン(キャノンデール/スロバキア)

■マイヨ・アポワ:シリル・ルモワン(コフィディス/フランス)

■マイヨ・ブラン:ペーテル・サガン(キャノンデール/スロバキア)

*第4ステージはロマン・バルデ(AG2R/フランス)が着用

■チーム成績  :チームスカイ(英国)

■今日の敢闘賞 :ヤン・バルタ(ネットアップ・エンデューラ/チェコ)

(http://www.letour.fr/)
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