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ジェオックス・TMCがスポンサー撤退の危機?!

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マネージャーのジャネッティがスポンサーとトラブル?


イタリアのガゼッタ・デッロ・スポルト紙が12月23日に、ジェオックスとTMCの両社が、来季からスポンサードする予定のUCIプロコンチネンタルチームから撤退する可能性をすっぱ抜いた。オーストラリアのペガサススポーツがUCIプロフェッショナルコンチネンタルチームに登録できなかった衝撃的なニュースが報道されたばかりの自転車レース界に、新たな暗雲が立ちこめている。


イタリアの大手シューズメーカーのジェオックス社は、自転車チームのスポンサーになるプロジェクトを立ち上げ、今年8月にフートン・セルヴェットのマネージャーでスイス人のマウロ・ジャネッティと契約。ジェオックス社は『イタリアの新チーム』を立ち上げる予定だったが、結局フートン・セルヴェットを母体としたスペインチームとしてUCIプロチーム申請を行うことになった。スペインのカルロス・サストレ(セルヴェロテストチーム)、ロシアのデニス・メンショフ(ラボバンク)という2大エースを迎え、イタリアナショナルチームのスポンサーも務める変圧器メーカーのTMC社が共同スポンサーに加わり、UCIプロチームのライセンス更新は問題ないだろうと思われていた。ところが、UCIがライセンス発給のために算出したチームの格付けランキングで、ジェオックス・TMCは17位になり、UCIプロチーム入りが保証される15位までには入ることができなかった。その後、ライセンス評議会に申請を拒否されてしまったジェオックス・TMCは、来季UCIプロフェッショナルコンチネンタルチームとしてスタートしなければならなくなり、UCIプロチームには自動的に与えられるUCIワールドツアーのレース出場権も獲得できなかった。

ガゼッタ紙によれば、ジェオックスとTMCの両社は、UCIプロチームのライセンスを獲得できなかったチームマネージャーのジャネッティに不信感を抱き、もしも彼が今のポジションから退かなければ、スポンサーを辞めると脅しているという。すでにジェオックス社はマペイのマネージャーだったアルバロ・クレスピをチームスタッフに迎えているため、ジャネッティの代役にする予定だろうと考えられている。もしもジャネッティがこの要求を飲まなければ、ジェオックス・TMCは誕生することなく消滅してしまうことになりかねない。チームの運営費は800万ユーロ(約8億7千万円)で、ジェオックス社が250万ユーロ、TMC社が200万ユーロを出資している。メンショフの年棒は200万ユーロ、サストレは140万ユーロで、チーム運営費の半分近い金額を占めていることもわかった。この問題は、今後2週間以内に進展があるだろうとガゼッタ紙は予想している。すでにネット上では、メンショフが米国のレディオシャックに移籍する可能性があるというニュースも流れている。


[ジェオックス・TMC2011 チームメンバー]
トーマス・アルベリオ(新人)
マウリシオ・アルディラ(ラボバンク)
マティアス・ブランドレ(フートン・セルベット)
ダビド・ブランコ(パルメイラスリゾート・プリオ)
ジャンパウロ・ケウラ(フートン・セルベット)
フアンホセ・コボ(ケスデパーニュ)
ダニエーレ・コッリ(チェラミカフラミニア)
マルコ・コルティ(フートン・セルベット)
ダビド・デラフエンテ(アスタナ)
ファビオアンドレス・ドゥアルテ(カフェデコロンビア)
アルカイツ・ドゥラン(フートン・セルベット)
ファビオ・フェッリーネ(フートン・セルベット)
ノエ・ジャネッティ(フートン・セルベット)
ダビド・グティエレス(フートン・セルベット)
ドミトリ・コゾンチュク(ラボバンク)
マルコ・クンプ(アドリアモビリ)
デニス・メンショフ(ラボバンク/ロシア)
マッテーオ・ペルッキ(新人)
ダニエーレ・ラット(カルミオーロ・NGC)
カルロス・サストレ(セルヴェロテストチーム)
ラファエル・バルス(フートン・セルベット)
マルセル・ワイス(セルヴェロテストチーム)