■【Race News】 ロンバルディア結果速報

第１０３回ジロ・ディ・ロンバルディアが１０月１７日、北イタリアのコモ湖周辺を舞台に開催され、ベルギーのフィリップ・ジルベール（サイレンス・ロッ ト）が、スペインのサムエル・サンチェス（エウスカルテル・エウスカディ）をゴールスプリントで破って初優勝した。３位はアレクサンドル・コロブネフ （チームサクソバンク）。ディフェンディングチャンピオンで優勝候補だったダミアーノ・クネゴは14位に終わった。

今シーズンのＵＣＩ ワールドカレンダー最終戦となるロンバルディアは、バレーゼを２４チーム、１８７選手がスタート。イタリアチャンピオンのフィリッポ・ポッザート（カ チューシャ）は発熱で欠場した。26km地点でＡＧ２Ｒのニコラス・ローチが集団から逃げ出すことに成功。マルコ・ベーロ（リクィガス）、セルゲイ・クリ モフ（カチューシャ）が合流し、後にレイニエル・ホーニンフ（バカンソレイユ）が追いついて４人の逃げグループを形成。75km地点でメイン集団との差は 最大８分に開いた。しかし２４２kmのコースを半分消化して時点で、その差は５分50秒にまで縮まっていた。

ゴールまで残り70kmで、４人の逃げグループとメイン集団の差は２分55秒。４時間が経過し、平均時速は40.9km/hだった。ギザッロ峠の上り坂で 逃げグループは吸収された。その直後、ジョニー・ホーヘルラント（バカンソレイユ）がアタック。クネゴのアシストであるマウロ・サンタンブロージョ（ラン プレ）、スティーブ・デベナインス（クイックステップ）、マッテーオ・カッラーラ（バカンソレイユ）、グスタフ・ラーション（サクソバンク）、ダニエル・ マーティン（ガーミン・スリップストリーム）が加わって６人で新たな逃げグルーブを作ろうと試みたが、後方ではクネゴ、イバン・バッソ（リクィガス）、ジ ルベール、サンチェス、そして世界チャンピオンのカデル・エバンズ（サイレンス・ロット）らが勝利の好機を眈々と狙っていた。

最後のサ ン・フェルモの上りで先頭から再度サンタンブロージョ、ラーションがアタック。アレクサンドル・ヴィノクロフ（アスタナ）が追いついたが、その野望を果た すことはできなかった。残り６kmでエバンズの加速を機に、山頂目前でジルベールがアタック。サンチェスだけが食らいついていけたが、直前の10日間に コッパ・サバティーニ、パリ～ツール、グラン・ピエモンテで優勝し、絶好調のジルベールに敵はいなかった。最後は一騎打ちのゴール勝負になり、ジルベール が北京五輪ゴールドメダリストのサンチェスを下して栄冠を手中に収めた。

ジルベールの故郷ベルギーでは今週、フランク・バンデンブルック が休暇中のセネガルで不慮の死を遂げたばかりだった。「フランクにはグラン・ピエモンテをもう捧げたけど、このレースの方がもっと彼に値いする」と、ジル ベールは語った。ボクはやるべきことをすべてやってきた。このコンディションでボクは上りでも、スプリントでも、何にでも勝てる。最強だって感じている よ。でも、ボクに有利な点があったとしたら、それはエバンズだ。彼がチビリオでアタックしてくれたおかげで、レースが楽になったのさ。来年はリエージュに 焦点を絞りたい。ほとんどボクの家のレースと言えるからね。そして世界選、そしてサンレモ。それはボクがいちばん好きだからだ」ロンバルディアでベルギー 人が優勝したのは、1980年のフォンス・ドウォルフ以来の快挙だった。(photo: RCS - Gran Piemonte)
■ジロ・ディ・ロンバルディア［ＵＣＩワールドカレンダー・歴史的レース／イタリア／１０月１７日／２４２km］
１　フィリップ・ジルベール（サイレンス・ロット／ベルギー）　　　　　　５時間４３分４５秒
２　サムエル・サンチェス（エウスカルテル・エウスカディ／スペイン）
３　アレクサンドル・コロブネフ（チームサクソバンク／ロシア）　　　　　　　　　　　＋７秒
４　ルーカ・パオリーニ（アックア＆サポーネ／イタリア）　　　　　　　　　　　　　　＋８秒
５　ジョニー・ホーヘラント（バカンソレイユ／オランダ）　　　　　　　　　　　　　　＋８秒
６　ロベルト・ヘシンク（ラボバンク／オランダ）　　　　　　　　　　　　　　　　　　＋８秒
７　アレクサンドル・ヴィノクロフ（アスタナ／カザフスタン）　　　　　　　　　　　　＋８秒
８　ダニエル・マーティン（ガーミン・スリップストリーム／アイルランド）　　　　　　＋８秒
９　フアンホセ・コボ（フジ・セルベット／スペイン）　　　　　　　　　　　　　　　　＋８秒
10　カデル・エバンズ（サイレンス・ロット／オーストラリア）　　　　　　　　　　　　＋８秒
14　ダミアーノ・クネゴ（ランプレ／イタリア）　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＋８秒