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【現地速報】 ボーネンがゲントで2度目の優勝!!

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UCIワールドツアーの1戦であるゲント・ベベルゲムが3月27日に開催され、地元ベルギーのトム・ボーネン(クイックステップ)が集団ゴールスプリントを制し、2004年以来2度目の優勝を果たした。2位はダニエーレ・ベンナーティ(レオパード・トレック)、3位はタイラー・ファーラー(チームガーミン・セルヴェロ)だった。日本から参加していた新城幸也(チームヨーロッパカー)は、ボーネンと同じトップグループでゴールして28位になり、別府史之(チームレディオシャック)は11分28秒遅れの117位だった。

前日のE3プレイスは無線禁止ルールが取り沙汰されたが、UCIワールドツアーでは無線の使用が認められているため、問題は起きないはずだった。しかし、残り76kmでボーネンの自転車にトラブルが発生したのは、不運にもサポートカーが1台通過するのがやっとという細い田舎道だった。しかも前日のレオパード・トレック同様、クイックステップの車は隊列の後方にいたため、自転車交換に時間がかかってしまった。ベルギー中のレースファンがひやりとするような場面ではあったが、チームメートの助けを借りて、ボーネンは問題なく集団に復帰することができた。

この日は53km地点でフランスチャンピオンのトーマ・ボークレール(チームヨーロッパカー)がアタック。ロマン・ザングル(コフィディス)、スティーブ・バンボールン(トップスポルトブラーンデレン・メルカトル)、アルベルト・ティンメル(スキル・シマノ)、ブラム・シュミッツ(ベランダスウィレムス・アクセント)と4人で逃げ続けた。ゴールまで残り35kmでこの逃げは吸収され、つづいてボーネンのチームメートであるシルバン・シャバネル(クイックステップ)がスカイのイアン・スタナード、リクィガス・キャノンデールのピーテル・サガン、マチエイ・ボドナルとともにアタックして先行。スタナードはゴール手前300mまで抵抗したが、クイックステップのヒールト・スティーフマンスが牽く集団に捕らえられてしまった。そこから発進した"トルネード・トム"を最後は誰も抜き去ることができなかった。

「この勝利は、チーム全体にとってやる気に火を付ける大きな勝利だった。今日みんなは、素晴らしい働きをしてくれたよ」と、ボーネンは記者会見で語った。彼のクイックステップチームは、UCIワールドツアーで1ポイントも稼げない状態で、ゲントに望んでいたためだった。「(終盤にアタックした)シャバネルは素晴らしかった。テルプストラとスティーフマンスもだ。みんなは次の日曜日にも、もう一度素晴らしい働きを見せてくれるにちがいない。今日は勝てると思っていたから、それが実現してとてもハッピーだよ」

 


■ゲント・ベベルゲム[UCIワールドツアー/3月27日/ベルギー/204.5km]
1 トム・ボーネン(クイックステップ/ベルギー)4時間35分00秒
2 ダニエーレ・ベンナーティ(レオパード・トレック/イタリア)
3 タイラー・ファーラー(チームガーミン・セルヴェロ/米国)
4 アンドレ・グライペル(オメガファルマ・ロット/ドイツ)
5 ロイド・モンドリ(AG2R・ラモンディアル/フランス)
6 ミッチェル・ドッカー(スキル・シマノ/オーストラリア)
7 ベルンハルト・アイゼル(HTC・ハイロード/オーストリア)
8 クリストフ・ホダート(AG2R・ラモンディアル/ベルギー)
9 ラルス・ボーム(ラボバンク/オランダ)
10 バーデン・クック(サクソバンク・サンガード/オーストラリア)