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ブエルタ・ア・エスパーニャ2019第17ステージでジルベールが今大会2勝目をマーク!

レース
(photo : Unipublic / Luis Ángel Gómez)
(photo : Unipublic / Luis Ángel Gómez)
 
スペインで開催中の第74回ブエルタ・ア・エスパーニャ(UCIワールドツアー)は、いよいよ最終週に突入。休養日明けの2019年9月11日にアランダ・デ・ドゥエロからグアダラハラまでの219.6kmで、山岳ポイントが1つも設定されていない平坦区間の第17ステージを競い、26人が集団から逃げ切った。

最後は逃げ集団でのゴール勝負になり、ベルギーのフィリップ・ジルベール(ドゥクーニンク・クイックステップ)が区間優勝し、今大会で第12ステージに続く2勝目をマークした。区間2位はアイルランドチャンピオンのサム・ベネット(ボーラ・ハンスグローエ)、3位はフランスのレミ・カヴァニャ(ドゥクーニンク・クイックステップ)だった。

この逃げ集団には、前ステージまでの総合成績で7分43秒遅れの総合6位だったコロンビアのナイロ・キンタナ(モビスターチーム)や10分34秒遅れの総合10位だったオランダのウィルコ・ケルデルマン(チームサンウェブ)が加わっていたが、強い風の影響でメイン集団は5分半近く遅れてゴールした。

総合リーダージャージのラ・ロハはスロベニアのプリモシュ・ログリッチェ(チームユンボ・ビスマ)が守ったが、キンタナは2分24秒遅れの総合2位へと一気に順位を上げ、ケルデルマンも総合6位にジャンプアップした。


 
(©Bettiniphoto)
(©Bettiniphoto)

強風で集団が分断!

第17ステージのコースプロフィール (MAP : Unipublic)
第17ステージのコースプロフィール (MAP : Unipublic)
2度目の休養日を終えてブエルタは最終週に突入し、舞台は北部のアストゥリアス地方から首都マドリードに近い中部へと移った。第17ステージはスタート前から強風の予報が出ていて、厳しい一日になることが予期されていた。第6ステージで区間優勝したヘスス・エラダ(コフィディス)が出走せず、158選手がアランダ・デ・ドゥエロを出発した。

風を味方につけたドゥクーニンク・クイックステップがオフィシャルスタートから動き出し、集団はたった4kmで分断。50人近い選手の集団が先頭を逃げ始め、ドゥクーニンク・クイックステップは7人が加わっていた。ポイント賞総合4位で緑のリーダージャージを着用していたキンタナは3人のチームメートと一緒に入っていた。逃げ集団は30km地点でメイン集団に1分52秒差を付けていた。

キンタナを逃がす訳にはいかないメイン集団は、チームユンボ・ビスマとUAEチーム・エミレーツが先頭を引いたが、タイム差は広がり続け、70km地点で4分を超えていた。メイン集団はボーラ・ハンスグローエも引き始め、さらに分断した。休養日明けの平坦区間とは思えない劇的な展開になり、TV中継は予定よりも30分早く開始された。

最初の2時間の平均時速は47.6km/hだった。先頭の逃げ集団も厳しいレースで脱落者が出始め、95km地点で32人に減っていた。追走を続けるメイン集団も、すでに30人ほどになっていた。103.3km地点の中間スプリント地点はアイルランドチャンピオンのベネットが先頭で通過。ケルデルマンは2位で通過し、2秒のボーナスタイムを獲得した。

ゴールまで残り100kmで逃げ集団とメイン集団のタイム差は5分以上に開き、キンタナはチームメートのアレハンドロ・バルベルデ(モビスターチーム)を抜いて暫定の総合2位に浮上した。タイム差は最大で6分にまで開いたが、追い風の恩恵で少しずつ縮まり始めた。メイン集団はアスタナプロチームは引き続けたが、残り50kmでタイム差はまだ5分半以上あった。

ドゥクーニンク・クイックステップ、モビスターチーム、チームサンウェブが協力した先頭集団は、5分差を保ってゴールのグアダラハラを目指した。先頭集団から残り2kmでズデニェック・シュティバル(ドゥクーニンク・クイックステップ)がアタック。彼は残り1kmのフラム・ルージュで吸収されたが、その後方にはジルベールが待ち構えていた。

最後は先頭でスパートしたベネットを難なく交わして先頭に出たジルベールが、大差を付けてフィニッシュラインを通過した。ケルデルマンは2秒遅れ、キンタナは10秒遅れでゴールし、ラ・ロハ集団の到着を待った。

総合上位の選手たちは5分29秒後に揃ってゴール。キンタナは総合2位、ケルデルマンは総合6位に順位を上げた。総合を争う他の選手たちはログリッチェとのタイム差が変わらなかったが、ミゲルアンヘル・ロペス(アスタナプロチーム)は10秒のペナルティタイムを課されている。
 
 
(©Bettiniphoto)
(©Bettiniphoto)
 
■今大会で区間2勝目を上げたジルベールのコメント
「非常に特別な勝利だ。我々が走ったやり方のために、歴史に残るステージだと思う。オフィシャルスタートからクレイジーだった。ボクたちは40人くらいの大きなグループで行った。キンタナやノックスのような総合成績上位の選手も入っていた。我々のチームは8人中7人が入っていて、チームとして狂ったように走った。

距離がかさむにつれ、横風や上りで仲間を失った。本当にスピードが速かった。平地のある地点で時速75km/hで走っていた。ボクは54x11でずっと回し続けていた。プロでの17年間で、そんなことをしたことはなかったと思う。本当にクレイジーだった。

横風と集団分断はチームのDNAであり、ボクもそれが好きだ。1つのグランツールで区間2勝したの初めてではないが、区間3勝したことはまだない。金曜日のステージは自分に合っているから、トレドでの勝利の為に闘うつもりだよ」


■総合リーダーのログリッチェのコメント
「ハードな一日だった。ボクはミスを犯した。居るべき場所に居なかった。ボクは前に居なければならなかった。チームは大きな努力で救ってくれた。彼らはまさにスタートからエンジン全開で走ったが、結局何もできなかったから、他のチームも働かなければならなかった。

我々はまだ本当に良い立場にいる。皆にとってハードな一日だった。今日は闘いに負けたが、戦争には負けていない。このブエルタを失ったようには決して感じなかった。他の選手たちができるだけ早くゴールしたがったから、フィニッシュラインまでエンジン全開だった。マドリードまでは様子を見るが、まだ我々は良い状況のようだ。ブエルタは本当に予測不可能で、今後大きな闘いが待ち受けているだろう」
 
 
 
■第17ステージ結果[9月11日/アランダ・デ・ドゥエロ~グアダラハラ/219.6km]
1. PHILIPPE GILBERT (DECEUNINCK - QUICK - STEP / BEL) 04H 20' 15''
2. SAM BENNETT (BORA - HANSGROHE / IRL) + 02''
3. RÉMI CAVAGNA (DECEUNINCK - QUICK - STEP / FRA) + 02''
4. DYLAN TEUNS (BAHRAIN - MERIDA / BEL) + 02''
5. WILCO KELDERMAN (TEAM SUNWEB / NED)  + 02''
6. JONAS KOCH (CCC TEAM / GER)  + 02''
7. LAWSON CRADDOCK (EF EDUCATION FIRST /USA) + 02''
8. TIM DECLERCQ (DECEUNINCK - QUICK - STEP / BEL) + 02''
9. SILVAN DILLIER (AG2R LA MONDIALE / SUI) + 02''
10. JAMES KNOX (DECEUNINCK - QUICK - STEP / GBR) + 06''

14. NAIRO QUINTANA (MOVISTAR TEAM / COL) + 10''
30. PRIMOŽ ROGLIC (TEAM JUMBO - VISMA / SLO)  + 05’ 29’’

136. YUKIYA ARASHIRO (BAHRAIN - MERIDA / JPN) + 29’ 21’’

■第17ステージまでの総合成績(ラ・ロハ)
1. PRIMOŽ ROGLIC (TEAM JUMBO - VISMA / SLO) 66H 43’ 36’’
2. NAIRO QUINTANA (MOVISTAR TEAM / COL) + 02’ 24’’
3. ALEJANDRO VALVERDE (MOVISTAR TEAM / ESP) + 02’ 48’’
4. TADEJ POGACAR (UAE TEAM EMIRATES / SLO)  + 03’ 42’’
5. MIGUEL ANGEL LOPEZ MORENO (ASTANA PRO TEAM / COL) + 04’ 09’’
6. WILCO KELDERMAN (TEAM SUNWEB / NED) + 5’ 05’’
7. RAFAL MAJKA (BORA - HANSGROHE / POL) + 07’ 40’’
8. JAMES KNOX (DECEUNINCK - QUICK - STEP / GBR) + 08’ 03’’
9. CARL FREDRIK HAGEN (LOTTO SOUDAL / NOR) + 10’ 43’’
10. DYLAN TEUNS (BAHRAIN - MERIDA / BEL) + 12’ 21’’

132. YUKIYA ARASHIRO (BAHRAIN - MERIDA / JPN) + 03H 27’ 39’’

[各賞]
■ポイント賞 : PRIMOŽ ROGLIC (TEAM JUMBO - VISMA / SLO) 
※第18ステージはNAIRO QUINTANA (MOVISTAR TEAM / COL) が着用
■山岳賞 : GEOFFREY BOUCHARD (AG2R LA MONDIALE / FRA)
■新人賞 : TADEJ POGACAR (UAE TEAM EMIRATES / SLO)
■チーム成績 : MOVISTAR TEAM
■敢闘賞 : NAIRO QUINTANA (MOVISTAR TEAM / COL) 

ブエルタ公式サイト
 

第17ステージのハイライト映像
















ciclissimo(チクリッシモ)No.61