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ツールマレー頂上ゴールのツール・ド・フランス2019第14ステージはピノーが優勝/アラフィリップが総合首位キープ

レース
(©Bettiniphoto)
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第106回ツール・ド・フランス(UCIワールドツアー)は、2019年7月20日にタルブからカテゴリー超級のツールマレー頂上までの117.5kmで第14ステージを競い、フランスのマクロン大統領が観戦するなか、フランスのティボ・ピノー(グルパマ・FDJ)が区間優勝した。

マイヨ・ジョーヌを着た地元フランスのジュリアン・アラフィリップ(ドゥクーニンク・クイックステップ)は、6秒遅れの区間2位でゴールし、6秒のボーナスタイムを獲得した。これで彼は、今大会で10枚目のマイヨ・ジョーヌを獲得した。

区間3位には、総合3位に付けているオランダのスティーフェン・クラウスウェイク(チームユンボ・ビスマ)が、アラフィリップと同タイムで入った。

総合2位でディフェンディングチャンピオンのゲラント・トーマス(チームイネオス)は、ゴールまで残り1kmでマイヨ・ジョーヌ集団から遅れてしまい、36秒遅れでゴール。総合2位の座は守ることができたが、アラフィリップとのタイム差は2分2秒に開いてしまった。

7月21日はピレネー山岳最終日で、フォワのプラ・ダルビス(カテゴリー1)頂上にゴールする第15ステージが行われる。
 
(©Bettiniphoto)
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オフィシャルスタートからニバリがアタック!

●第14ステージのコースプロフィール(MAP : ASO)
●第14ステージのコースプロフィール(MAP : ASO)
●第14ステージのマイヨ・ジョーヌ(ツールマレー峠)
●第14ステージのマイヨ・ジョーヌ(ツールマレー峠)
第14ステージは164選手が出走。前日の個人タイムトライアルで落車し、左手中手骨を骨折したドイツチャンピオンのマクシミリアン・シャッハマン(ボーラ・ハンスグローエ)がスタートしなかった。標高2115mでカテゴリー超級のツールマレー頂上にゴールするピレネー山岳2日目の距離は117.5kmと短かった。

オフィシャルスタートの合図とともにアタックしたのは、イタリアのヴィンチェンツォ・ニバリ(バーレーン・メリダ)だった。マイヨ・ベールのペテル・サガン(ボーラ・ハンスグローエ)が合流し、先頭は2人になった。18km地点のカテゴリー4の丘はニバリが先頭で通過した。

2km先で先頭の2人に15人の追走グループが追いつき、先頭の逃げは17人になった。そこにはマイヨ・アポワを着たベルギーのティム・ウェレンス(ロット・スーダル)も加わっていた。総合成績が最も上位だったのはフランスのギヨーム・マルタン(ワンティ・ゴベール)で、9分2秒遅れの総合25位だった為、逃げと集団のタイム差は3分以上にはならなかった。

60.5km地点のカテゴリー1のスーロール峠山頂まで残り4.5kmで、逃げ集団は6人に絞られていた。山頂まで残り2.5kmでマイヨ・アポワのウェレンスがアタックし、ニバリとエリー・ジェベール(チームアルケア・サムシック)が付いていった。山頂ではウェレンスがニバリに競り勝ち、1位通過で10ポイントを獲得した。
 
(©Bettiniphoto)
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メイン集団ではスーロール峠の登坂でモビスターチームが先頭を引き続け、ロマン・バルデ(AG2R・ラモンディアル)やアダム・イェーツ(ミッチェルトン・スコット)、パトリック・コンラット(ボーラ・ハンスグローエ)が遅れてしまった。イェーツとコンラットは下りで集団に追いついたが、バルデは遅れ続け、結局このステージは20分以上遅れてゴールした。

スーロール峠を下りきった残り31.5km地点にあった中間スプリント地点もウェレンスが先頭で通過。逃げに加わっていたサガンは9位通過で7ポイントを獲得できた。残り28.6kmで先行していた3人に5人が追いつき、先頭の逃げは8人になった。そこからロマン・シカール(グルパマ・FDJ)がアタックし、独走を開始。残り25kmで後続に25秒、メイン集団に1分差を付けて逃げ続けた。

シカールは19km続くツールマレー峠を先頭で上り始めたが、残り16kmでジェベールに追い越されてしまった。メイン集団はモビスターチームのアンドレイ・アマドールが引き続け、アダム・イェーツとコンラットが再び遅れてしまった。残り13kmで、マイヨ・ジョーヌの集団は30人ほどに減っていた。

モビスターチームが引き続けるマイヨ・ジョーヌ集団はゴールの山頂まで残り10.5kmで先頭を逃げていたジェベールを捕まえた。ジェスベールは逃げ切れなかったが、この日の敢闘賞を獲得した。集団の後方では、ナイロ・キンタナ(モビスターチーム)が遅れてしまい、モビスターチームは集団のコントロールを止め、マルク・ソレル(モビスターチーム)が下がってキンタナを引いたが、マイヨ・ジョーヌ集団に追いつくことはできなかった。

チームイネオスが先頭を引き始めたマイヨ・ジョーヌ集団から、残り9.6kmでフランスチャンピオンのワレン・バルギル(チームアルケア・サムシック)がアタック。残り8kmで12秒差を付けて逃げ続けた。マイヨ・ジョーヌ集団では、残り7.3kmでピノーが山岳アシストを務めるダヴィド・ゴデュ(グルパマ・FDJ)に引かれてアタックを試みたが、ヤコブ・フルサング(アスタナプロチーム)とミケル・ランダ(モビスターチーム)がそれを阻止した。

ゴデュはマイヨ・ジョーヌ集団を引き続け、残り5.7kmで逃げていたバルギルを捕まえた。後方ではマイヨ・ブランを着ていたエンリク・マス(ドゥクーニンク・クイックステップ)が遅れてしまったが、マイヨ・ジョーヌのアラフィリップは先頭集団に残っていた。

ゴールまで残り4kmでゴデュがアタックしたが、チームユンボ・ビスマがそれを阻止した。ゴデュは仕事を終えて下がり、チームユンボ・ビスマのローレンス・デプルスとジョージ・ベネットがクラウスウェイクの為に先頭を引き続けた。残り3kmで先頭は12人に絞られていた。

マイヨ・ジョーヌ集団の後方を走っていたトーマスは、残り1kmのフラム・ルージュで遅れてしまった。先頭に残っていたのは、エマヌエル・ブッフマン(ボーラ・ハンスグローエ)、ピノー、エガン・ベルナル(チームイネオス)、クラウスウェイク、アラフィリップ、ランダの6人だった。
 
(photo : ASO/Pauline BALLET)
(photo : ASO/Pauline BALLET)
 
そこから残り250mでピノーがアタックし、後続に6秒差を付けてゴールした。彼は2012年と2015年にも区間優勝していて、これが通算3勝目だった。アラフィリップは区間2位でゴールし、6秒のボーナスタイムを獲得した。クラウスウェイクは区間3位で4秒を獲得。総合2位のトーマスとのタイム差はたった12秒になった。

区間優勝が期待されていたベルナルは8秒遅れの区間5位でゴールしたが、この日はマスが遅れてしまったため、再び新人賞総合1位になり、マイヨ・ブランを獲得した。

キンタナは3分24秒遅れでゴールし、総合9位から14位へと後退してしまった。モビスターチームはランダが第10ステージですでに遅れていたため、世界チャンピオンのアレハンドロ・バルベルデが総合9位でチーム内最高位になった。


■ツールマレー頂上ゴールを制したピノーのコメント
「我々の戦略はレース前に計画されていた。だから我々のTTスペシャリストたちは集団を引き、タイム差を3分以下に維持したんだ。ボクは明確にこのステージで勝ちたかった。ショーを見せるのは問題外だった。スーロール峠でモビスターがレースを厳しいものにしたのは計画になく、あれは痛かった。ゴデュのアタックも計画された事だった。ボクは勝ちたいという強い願望を持っていた。今、ボクの目標はまたパリでトップ3に入ることだ」


■ツールマレー頂上ゴールで総合首位を守ったアラフィリップのコメント
「自分の目前でビッグネームたちが遅れるのを見た時、ボクはゾクゾクした。今持っているこの特別な瞬間から得られるものが嬉しい。努力が報われた。今日の大きなダメージの後で、総合成績はもっと変わるだろう。もう一日マイヨ・ジョーヌを着られると、より良いものは望めなくなった。パリに近づくほど、リードを守れるかどうかもっと自分自身に問いかけるだろうが、まずは今日の過酷なステージから回復する必要があるよ」


■マイヨ・ブランを取り戻したベルナルのコメント
「今日起こった事は多くの人々にとって驚きだった。厳しい上り坂があり、総合成績争いで最初の純粋な戦いの日だった。個人的には調子が良いと感じたから幸せだ。チームとしてはトーマスがタイムを失い、それは良くなかった。ボクは彼を助けることができたが、無線で彼を待つなと言われた。ツールでボクたちは皆、悪い日があり、昨日はボクがそうだった。

ボクたちがツールで勝てるかどうかはわからない。ディフェンディングチャンピオンが自分のチームメートであることはわかっている。ボクはチームの指示に反することはない。もし助けろと言われれば、ボクはそうするだろう。もしボクが自由を与えられたなら、ボクはそれを最大限に利用しようとするだろう」
 
(photo : ASO/Pauline BALLET)
(photo : ASO/Pauline BALLET)
(photo : ASO/Alex BROADWAY)
(photo : ASO/Alex BROADWAY)
 
■第14ステージ結果[7月20日/タルブ~ツールマレー/117.5 km]
1. THIBAUT PINOT (GROUPAMA - FDJ / FRA) 3H 10' 20''
2. JULIAN ALAPHILIPPE (DECEUNINCK - QUICK - STEP / FRA) +06''
3. STEVEN KRUIJSWIJK (TEAM JUMBO - VISMA / NED) +06''
4. EMANUEL BUCHMANN (BORA - HANSGROHE / GER) +08''
5. EGAN BERNAL (TEAM INEOS / COL) +08''
6. MIKEL LANDA (MOVISTAR TEAM / ESP) +14''
7. RIGOBERTO URAN (EF EDUCATION FIRST / COL) +30''
8. GERAINT THOMAS (TEAM INEOS / GBR) +36’’
9. WARREN BARGUIL (TEAM ARKEA - SAMSIC / FRA) +38’’
10. JAKOB FUGLSANG (ASTANA PRO TEAM / DEN) +58’’

12. ALEJANDRO VALVERDE (MOVISTAR TEAM / ESP) +58’’
14. RICHIE PORTE (TREK - SEGAFREDO / AUS) +02' 05''
17. NAIRO QUINTANA (MOVISTAR TEAM / COL) + 03’ 24’’
25. ADAM YATES (MITCHELTON - SCOTT / GBR) + 06’ 42’’
66. ROMAIN BARDET (AG2R LA MONDIALE / FRA) + 20’ 19’’

■第14ステージまでの総合成績(マイヨ・ジョーヌ)
1. JULIAN ALAPHILIPPE (DECEUNINCK - QUICK - STEP / FRA) 56H 11’ 29’’
2. GERAINT THOMAS (TEAM INEOS / GBR) + 02’ 02’’
3. STEVEN KRUIJSWIJK (TEAM JUMBO - VISMA / NED) + 02’ 14’’
4. EGAN BERNAL (TEAM INEOS / COL) + 03’ 00’’
5. EMANUEL BUCHMANN (BORA - HANSGROHE / GER) + 03’ 12’’
6. THIBAUT PINOT (GROUPAMA - FDJ / FRA) + 03’ 12’’
7. RIGOBERTO URAN (EF EDUCATION FIRST / COL) + 04’ 24’’
8. JAKOB FUGLSANG (ASTANA PRO TEAM / DEN) + 05’ 22’’
9. ALEJANDRO VALVERDE (MOVISTAR TEAM / ESP) + 05’ 27’’
10. ENRIC MAS (DECEUNINCK - QUICK - STEP / ESP) + 05’ 38’’

11. MIKEL LANDA (MOVISTAR TEAM / ESP) + 06’ 14’’
12. RICHIE PORTE (TREK - SEGAFREDO / AUS) + 06’ 49’’
14. NAIRO QUINTANA (MOVISTAR TEAM / COL)    + 07’ 09’’
16. DANIEL MARTIN (UAE TEAM EMIRATES / IRL) + 09’ 50’’
18. ADAM YATES (MITCHELTON - SCOTT / GBR) + 10’ 37’’
26. ROMAIN BARDET (AG2R LA MONDIALE / FRA)+ 26’ 05’’

[各賞]
■ポイント賞(マイヨ・ベール):PETER SAGAN (BORA - HANSGROHE / SVK)
■山岳賞(マイヨ・アポワ):TIM WELLENS (LOTTO SOUDAL / BEL)
■新人賞(マイヨ・ブラン):EGAN BERNAL (TEAM INEOS / COL)
■チーム成績(黄色ゼッケン):MOVISTAR TEAM (ESP)
■敢闘賞(赤ゼッケン): ELIE GESBERT (TEAM ARKEA - SAMSIC / FRA)

ツール・ド・フランス公式サイト
 

第14ステージのハイライト映像




ツール・ド・フランス2019公式ガイドブック