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ツール・ド・フランス2019の休養日にマイヨ・ジョーヌのアラフィリップが記者会見を行った

レース
休養日に単独記者会見を行ったフランスのアラフィリップ 
休養日に単独記者会見を行ったフランスのアラフィリップ 
 
ツール・ド・フランスで開催国フランスの選手が最初の休息日にマイヨ・ジョーヌを着ていたのは、2011年のトマ・ヴォクレール以来で、ドゥクーニンク・クイックステップがアルビの宿泊先のホテルで行った記者会見には大勢のメディアが詰めかけた。

第10ステージ終了時点で総合首位を守り、マイヨ・ジョーヌを着ているフランスのジュリアン・アラフィリップ(ドゥクーニンク・クイックステップ)は、8年前にヴォクレールがツールでマイヨ・ジョーヌを10日間着用した時にはまだ19歳で、シクロクロスを中心に活動していた。彼がロードレースのプロ選手としての活動を開始したのは、その2年後だった。

27歳のアラフィリップがツールに参加したのは3度目で、昨年は区間2勝して山岳賞のマイヨ・アポワも獲得した。そして今年は、ツールがグランデパールのベルギーからフランスに入った第3ステージを独走で逃げ勝ち、初めてマイヨ・ジョーヌを獲得してフランス国民を歓喜させた。

残念ながらカテゴリー1のラ・プランシュ・デ・ベル・フィーユ頂上がゴールだった第6ステージで、アラフィリップはこの日逃げ切ったイタリアのジューリオ・チッコーネ(トレック・セガフレード)にマイヨ・ジョーヌを奪われてしまったが、革命記念日前日の第8ステージでみごとに奪い返した。

アラフィリップは第10ステージ終了時点で、ディフェンディングチャンピオンで総合2位のゲラント・トーマス(チームイネオス)に1分12秒差を付けて総合首位の座を守り、南仏アルビで最初の休養日を迎えた。

マイヨ・ジョーヌでいる全ての瞬間を楽しみたい

アラフィリップの記者会見には大勢のメディアが詰めかけた
アラフィリップの記者会見には大勢のメディアが詰めかけた
「このツールはとても良いスタートで、レース前半にマイヨ・ジョーヌになったことはボクに唯一無二の気持ちを与えてくれた。これはボクの競技キャリアで特別な瞬間で、毎ステージその名誉でモチベーションを上げられている。同時に脚を地面に付けていたいと望んでいる。最も困難な時はまだこれからだとわかっているからだ。パリはまだ遠いよ」と、アラフィリップは休養日に行った記者会見で語った。

ピレネー山岳ステージまでマイヨ・ジョーヌを守れるかどうかという質問に対して、アラフィリップはもう数日間は着られる自信はあると答えたが、シャンゼリゼまで着続けるチャンスについては否定した。

「全てに可能性があり、過酷なステージで自分自身を驚かせたいと思う。調子は良いと感じているし、自信もあるし、あと数日はマイヨ・ジョーヌでいられたら本当に素晴らしい。しかし現時点では、これから来るものは全てがボーナスのようなものであり、ボクはマイヨ・ジョーヌでいる全ての瞬間を楽しみたい。

もちろんマイヨ・ジョーヌを一週間着るのは1つのことで、それを着てパリに乗り込むのは別のことだ。何はともあれ、自分のアプローチやレースの仕方は変えない。これはボクに喜びを与えてくれるし、ファンにも多くの喜びをもたらしてくれるからね」と、アラフィリップは語っている。

休養日明けの7月17日に行われる第11ステージは、アルビをスタートしてトゥールーズにゴールする平坦区間なので、大きなトラブルがなければアラフィリップは確実にマイヨ・ジョーヌを守れるだろう。彼は翌日の中級山岳ステージでも総合首位の座を守り、ピレネーのふもとの街ポーで行われる個人タイムトライアルをマイヨ・ジョーヌで走りたいと願っている。その日はマイヨ・ジョーヌ誕生100周年記念日で、彼は最初のマイヨ・ジョーヌを着たユージェヌ・クリストフの写真入りのマイヨ・ジョーヌで走ることになるだろう。

「頭の中で最終走者としてスタートすることをイメージしている。タイムトライアルはすごく上達したし、すごく努力した。自分の好きな分野ではないが、このコースで、ボクは自分自身を驚かせたいと望んでいる」と言うアラフィリップは、27.2kmでアップダウンのある個人タイムトライアルでも総合首位の座を守りたいと望んでいる。
 
第10ステージで着用したマイヨ・ジョーヌを持って記念撮影をしたアラフィリップ 
第10ステージで着用したマイヨ・ジョーヌを持って記念撮影をしたアラフィリップ 

記者会見後は新型eロードバイクで『コーヒー・ライド』

ドゥクーニンク・クイックステップは休養日にeロードバイクで軽いライドを行った
ドゥクーニンク・クイックステップは休養日にeロードバイクで軽いライドを行った
 
単独での記者会見終了後、アラフィリップはチームメートたちと一緒に『コーヒー・ライド』と名付けられた軽いライドに出かけたが、その時使用されたのはスペシャライズドの新型eロードバイク『Creo』だった。ドゥクーニンク・クイックステップの選手たちはその場で操作方法を教わり、快晴のアルビでリラックスしたライドを楽しんだ。
 
アラフィリップのeロードバイクはバーテープとボトルケージが黄色 
アラフィリップのeロードバイクはバーテープとボトルケージが黄色 
eロードバイクの操作方法を教わるモルコフ                   
eロードバイクの操作方法を教わるモルコフ                   
アラフィリップが乗ったスペシャライズドのeロードバイク『Creo』
アラフィリップが乗ったスペシャライズドのeロードバイク『Creo』
 
ドゥクーニンク・クイックステップの公式サイト




 

その頃、ライバルチームのロット・スーダルは…

ウェレンスのマイヨ・アポワにアイロンをかけるルームメートのデヘント?! (©Bettiniphoto)
ウェレンスのマイヨ・アポワにアイロンをかけるルームメートのデヘント?! (©Bettiniphoto)
 
第3ステージからティム・ウェレンスが山岳賞のマイヨ・アポワを守り続け、第8ステージでトマス・デヘントが逃げ切り区間優勝したベルギーのロット・スーダルも、こんな写真撮影をしながらリラックスした休養日を過ごしたようだ。休養日明けの後半戦も活躍が楽しみだ。
 
ロット・スーダルの公式サイト
 

第10ステージまでの総合成績(マイヨ・ジョーヌ)

1. JULIAN ALAPHILIPPE (DECEUNINCK - QUICK - STEP / FRA) 43H 27' 15''
2. GERAINT THOMAS (TEAM INEOS / GBR) + 01' 12’’
3. EGAN BERNAL (TEAM INEOS / COL) + 01' 16’’
4. STEVEN KRUIJSWIJK (TEAM JUMBO - VISMA / NED) + 01' 27’’
5. EMANUEL BUCHMANN (BORA - HANSGROHE / GER) + 01' 45’’
6. ENRIC MAS (DECEUNINCK - QUICK - STEP / ESP) + 01' 46’’
7. ADAM YATES (MITCHELTON - SCOTT / GBR) + 01' 47’
8. NAIRO QUINTANA (MOVISTAR TEAM / COL)    + 02' 04''
9. DANIEL MARTIN (UAE TEAM EMIRATES / IRL) + 02' 09’’
10. GIULIO CICCONE (TREK - SEGAFREDO / ITA) + 02' 32’’

[各賞]
■ポイント賞(マイヨ・ベール):PETER SAGAN (BORA - HANSGROHE / SVK)
■山岳賞(マイヨ・アポワ):TIM WELLENS (LOTTO SOUDAL / BEL)
■新人賞(マイヨ・ブラン):EGAN BERNAL (TEAM INEOS / COL) 
■チーム成績(黄色ゼッケン):MOVISTAR TEAM (ESP)
■敢闘賞(赤ゼッケン):NATNAEL BERHANE (COFIDIS, SOLUTIONS CREDITS /ERI)

ツール・ド・フランス公式サイト
 



ツール・ド・フランス2019公式ガイドブック