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ツール・ド・フランス2019第8ステージはデヘントが逃げ切り優勝/アラフィリップがマイヨ・ジョーヌ奪還

レース
(©Bettiniphoto)
(©Bettiniphoto)

第106回ツール・ド・フランス(UCIワールドツアー)は、2019年7月13日にマコンからサン・テチェンヌまでの200kmで7カ所の丘と峠を越える第8ステージを競い、ベルギーのトマス・デヘント(ロット・スーダル)がオフィシャルスタートから全行程を逃げ切り、独走で区間優勝した。彼は2016年のモン・ヴァントゥ区間でも逃げ勝っていて、区間通算2勝目だった。

スタート時点で6秒遅れの総合2位だった地元フランスのジュリアン・アラフィリップ(ドゥクーニンク・クイックステップ)は、最後に越えたカテゴリー3の丘の頂上で集団からアタックし、同郷のティボ・ピノー(グルパマ・FDJ)と一緒に逃げていたデヘントを追走した。

デヘントは捕まえられなかったが、2人は集団に20秒差を付けてゴール。区間2位のピノーは総合7位から3位へとジャンプアップできた。区間3位のアラフィリップは総合首位に返り咲き、第6ステージで失ったマイヨ・ジョーヌの奪還に成功した。これで彼は7月14日の革命記念日をマイヨ・ジョーヌを着て走れることになった。開催国フランスの選手が革命記念日にマイヨ・ジョーヌを着て走るのは、2014年のトニ・ガロパン以来となる。

  
(photo : ©Justin Setterfield/ Getty Images / Deceuninck - Quick-Step)
(photo : ©Justin Setterfield/ Getty Images / Deceuninck - Quick-Step)

デヘントがオフィシャルスタートからアタック!

●第8ステージのコースプロティール(MAP : ASO)
●第8ステージのコースプロティール(MAP : ASO)
●第8ステージのマイヨ・ジョーヌ(ベルナール・イノー)
●第8ステージのマイヨ・ジョーヌ(ベルナール・イノー)
第8ステージは174選手が出走。前日に落車した米国のティージェイ・ヴァンガードレン(EFエデュケーショファースト)は、ゴール後の検査で左手を骨折していたことが判明し、第8ステージは出走しなかった。彼は7km地点のトラフィック・アイランドで落車して負傷したが、230kmの最長区間を完走していた。

カテゴリー2の峠を5カ所、カテゴリー3の丘を2カ所越えるステージで、オフィシャル・スタートの合図とともにアタックしたのは32歳のデヘントだった。すぐにベンジャミン・キング(チームディメンションデータ)とニキ・テルプストラ(トタル・ディレクトエネルジー)が加わり、22km地点でアレッサンドロ・デマルキ(CCCチーム)が合流して4人の逃げグループになった。

33km地点のスプリント地点はテルプストラがトップで通過。集団はエリア・ヴィヴィアーニ(ドゥクーニンク・クイックステップ)を先頭に通過し、逃げとのタイム差は5分に開いていた。この時点で、前日に逃げたヨアン・オフレド(ワンティ・ゴベール)と、スプリンターのクリストフ・ラポルト(コフィディス)は集団から遅れ始めていた。

最初に越えたカテゴリー2のクロワ・モンマン峠はデヘントが先頭で通過。集団はボーラ・ハンスグローエが引いてタイム差は4分台に減っていた。デヘントはその後の山岳賞ポイントも先頭で通過し続けた。70km地点で逃げと集団とのタイム差は3分20秒になっていた。集団の後方では、30分近く遅れてしまったラポルトがレースを棄権した。

後半戦に入り、5カ所目のコート・ド・ラ・クロワ・パール(カテゴリー2)で、逃げからキングとテルプストラが遅れ、先頭はデヘントとデマルキの2人になった。集団ではマイヨ・ベールのペテル・サガン(ボーラ・ハンスグローエ)やマイヨ・アポワのティム・ウェレンス(ロット・スーダル)が遅れ始めた。

133km地点のコート・ド・ラ・クロワ・パール峠山頂もデヘントが先頭で通過。3分30秒後方の集団はアスタナプロチームが引き始め、第6ステージで区間優勝して総合3位に付けていたディラン・トゥーンス(バーレーン・メリダ)が遅れてしまった。デマルキは下りのカープでコースを間違えそうになったが、すぐデヘントに追いついた。

148.5km地点のコート・ダベーズ(カテゴリー2)もデヘントが先頭で通過。集団はテルプストラとキングを吸収し、3分35秒遅れだった。ゴールまで残り50kmを切り、集団の先頭はEFエデュケーションファーストも引き始めた。
 
(photo : ASO/Alex BROADWAY)
(photo : ASO/Alex BROADWAY)

ディフェンディングチャンピオンのトーマスが落車

(photo : Pool Franck Faugere/L'Equipe/BettiniPhoto©2019)
(photo : Pool Franck Faugere/L'Equipe/BettiniPhoto©2019)
ゴールまで残り15.3kmで、集団ではゲラント・トーマスを含めたチームイネオスの選手たちが落車する事故が発生。幸い怪我はなく、トーマスはチームメートに引かれて2.5km先で集団に追いつくことができた。

先頭ではゴールまで残り14.3kmで最後のジャイエールの丘(カテゴリー3)が始まり、デヘントがアタック。デマルキはついて行けなかった。デヘントが区間優勝を目指して独走を始めた時、集団とのタイム差は1分を切っていた。

ジャイエールの丘でデマルキは集団に吸収され、逃げはデヘント1人になった。先頭はアスタナプロチームが引き続け、ヴィンチェンツォ・ニバリ(バーレーン・メリダ)が遅れてしまった。デヘントは集団に30秒差を付けて頂上を通過。これで彼は7カ所全ての山岳賞地点をトップで通過した。

集団では、ジャイエールの丘の頂上間近でアラフィリップがアタック。すぐにピノーが反応し、2人で頂上を越えてデヘントを追いかけた。ジャイエールの丘はボーナス地点が設定されていたため、2位で通過したアラフィリップは5秒、3位のピノは2秒のボーナスタイムを獲得した。そこからゴールまではまだ12kmあったが、タイム差はなかなか縮まらなかった。フラム・ルージュを通過した時に、デヘントは追走する2人にまだ11秒差を付けていた。

デヘントはそのまま逃げ切り、2度目の区間優勝を手中に収めた。6秒遅れて区間2位に入ったピノーは6秒、3位のアラフィリップは4秒のボーナスタイムを獲得。この日マイヨ・ジョーヌを着ていたイタリアのジュリオ・チッコーネ(トレック・セガフレード)がいた集団は26秒遅れでゴールし、アラフィリップが総合首位に返り咲いた。彼はこの日、9秒のボーナスタイムを稼いだため、総合2位に後退したチッコーネとのタイム差は23秒になった。チッコーネはマイヨ・ジョーヌを失ってしまったが、まだ新人賞総合では1位のため、第9ステージはマイヨ・ブランを着て走る。

この日、全ての山岳賞地点を先頭で通過したデヘントは29ポイントを稼ぎ、山岳賞総合でチームメートのウェレンスに次ぐ2位になった。現在マイヨ・アポワを着ているウェレンスは43ポイント、2位のデヘントは37ポイント、3位のチッコーネは30ポイントだ。
 
(photo : ASO/Alex BROADWAY)
(photo : ASO/Alex BROADWAY)
 
■第8ステージ結果[7月13日/マコン~サン・テチェンヌ/200 km]
1. THOMAS DE GENDT (LOTTO SOUDAL / BEL) 05H 00' 17'' 
2. THIBAUT PINOT (GROUPAMA - FDJ / FRA) + 06''
3. JULIAN ALAPHILIPPE (DECEUNINCK - QUICK - STEP / FRA) + 06''    B : 9''    
4. MICHAEL MATTHEWS (TEAM SUNWEB / AUS) + 26''
5. PETER SAGAN(BORA - HANSGROHE / SVK) + 26''
6. MATTEO TRENTIN (MITCHELTON - SCOTT / ITA) + 26''
7. XANDRO MEURISSE (WANTY - GOBERT CYCLING TEAM / BEL) + 26''
8. GREG VAN AVERMAET (CCC TEAM / BEL) + 26''
9. EGAN BERNAL (TEAM INEOS / COL) + 26''
10. GERAINT THOMAS(TEAM INEOS / GBR) + 26''

24. GIULIO CICCONE (TREK - SEGAFREDO / ITA) + 26''
45. VINCENZO NIBALI (BAHRAIN - MERIDA / ITA) +4' 25''

■第8ステージまでの総合成績(マイヨ・ジョーヌ)
1. JULIAN ALAPHILIPPE (DECEUNINCK - QUICK - STEP / FRA) 34H 17’ 59’’
2. GIULIO CICCONE (TREK - SEGAFREDO / ITA)  +23’’
3. THIBAUT PINOT (GROUPAMA - FDJ / FRA) + 53’’
4. GEORGE BENNETT (TEAM JUMBO - VISMA / NZL) + 01' 10’’
5. GERAINT THOMAS (TEAM INEOS / GBR) + 01' 12’’
6. EGAN BERNAL (TEAM INEOS / COL) + 01' 16’’
7. STEVEN KRUIJSWIJK (TEAM JUMBO - VISMA / NED) + 01' 27’’
8. RIGOBERTO URAN (EF EDUCATION FIRST / COL) + 01’ 38’’
9. JAKOB FUGLSANG (ASTANA PRO TEAM /DEN) + 01' 42’’
10. EMANUEL BUCHMANN (BORA - HANSGROHE / GER) + 01' 45’’

[各賞]
■ポイント賞(マイヨ・ベール):PETER SAGAN (BORA - HANSGROHE / SVK)
■山岳賞(マイヨ・アポワ):TIM WELLENS (LOTTO SOUDAL / BEL)
■新人賞(マイヨ・ブラン):GIULIO CICCONE (TREK - SEGAFREDO / ITA)
■チーム成績(黄色ゼッケン):TREK - SEGAFREDO (USA)
■敢闘賞(赤ゼッケン): THOMAS DE GENDT (LOTTO SOUDAL / BEL) 

ツール・ド・フランス公式サイト

 

第8ステージのハイライト映像




ツール・ド・フランス2019公式ガイドブック