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宮崎じてんしゃ旅:Route03【高千穂ルート】

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案内人

高千穂の山にぜひチャレンジを!
高千穂の山にぜひチャレンジを!
佐藤純生さん(高千穂町観光協会)
工藤久典さん(高千穂町観光協会)

今回の取材で高千穂町を案内してくれたお二人。ヒルクライム大会の事務局を務める。笑顔がステキ。

日本の原風景、ここにあり

高千穂は宮崎県北部の山間地にある小さな町だが、アマテラスオオミカミの命を受けてニニギノミコトが天降った「天孫降臨神話」や、アマテラスオオミカミが天岩戸(あまのいわと)に引き籠った「岩戸神話」という、日本人なら誰もが知る有名な神話の舞台でもある。「神話のふるさと」と呼ばれるゆえんだ。
さて、そんな高千穂を自転車で走ると、これが中々に走りごたえのあるヒルクライムルート。有名な景勝地である高千穂から県道7号で神話とゆかりのある神社を巡り、「ヒルクライム高千穂天岩戸大会」コースをなぞってみよう。

 
ヒルクライム高千穂のコースは平均勾配は4.3%だが、区間によっては10%を超える箇所も
ヒルクライム高千穂のコースは平均勾配は4.3%だが、区間によっては10%を超える箇所も

観光名所である高千穂峡は自転車で走って楽しむというより、眺めて楽しむスポット。高いところで100m、平均で80mもの断崖が東西に約7kmに渡って続く眺めは必見だ。冷え固まった火砕流(かさいりゅう)が川の水で浸食されてこのようなダイナミックな景観になったというが、どれほどの歳月が必要なのか検討もつかない。

 


高千穂神社
約1900年前に創建された高千穂郷八十八社の総社。農業や厄ばらい、縁結びの神として信仰され、本殿は国の重要文化財にもなっている

DATA
西臼杵郡高千穂町三田井1037 電話:0982-72-2413


高千穂峡
太古の火山活動によって噴出した火砕流が浸食したことによって作られた柱状節理の峡谷。国の名勝・天然記念物に指定されている。

DATA
西臼杵郡高千穂町三田井御塩井 電話:0982-73-1213(高千穂町観光協会)


オオヒルメノミコトとアマテラスオオミカミを祭る天岩戸神社に訪れたら、ぜひ自転車を降りて天安河原(あまのやすがわら)まで歩くことをお勧めする。そこにある仰慕ヶ窟(ぎょうぼがいわや)と呼ばれる大洞窟は、願い事がかなうとされる場所。全国から訪れた参拝者が作ったおびただしい数の積み石が、神秘的な空気を一層濃くしている。

 


天岩戸神社
天岩戸神話を今に伝える神社。八百万の神々が岩戸開きを相談したとされる天安河原の洞窟には人々が願いを込めた石積みが無数に並ぶ。

DATA
西臼杵郡高千穂町岩戸1073-1 電話:0982-74-8239


天岩戸神社を過ぎると道はいよいよヒルクライムモード。ルート後半になると12%を超える急勾配も待っているので上り応えは十分。飛ばし過ぎないようにしっかりペースを守って走りたい。峠道は周囲に木々が生い茂り、くねくねとカーブが続く山道だが、鉾神社の近くにくると急に眺望が開け、棚田と上岩戸大橋が織り成すすばらしい風景と出合える。ここで見られる棚田は石積みではなく、土で固めた土坡(どは)で造られたもので、曲線がなんとも美しい。いずれにしてもこんな傾斜地を人力で切り 開き、田んぼにしてしまった先人の努力には敬服するしかない。我らサイクリストも疲れたなんて言ってられない。ゴールまで頑張ってペダルを踏もう。

 
地元の食材使ってます
地元の食材使ってます

農家カフェ 風の道
米粉を使った自家製ピザやパンをはじめ、ロールケーキなどのスイーツを味わえるカフェ。地元農産物を使ったジャムや柚子胡椒などのお土産も購入できる。

DATA
西臼杵郡高千穂町上岩戸573-2 電話:0982-76-1450


鉾神社
ヒルクライム高千穂のルート中間にある小さな神社。台風除けの神様として知られる。

DATA
宮崎県西臼杵郡高千穂町上岩戸1456 電話:0982-73-1212(高千穂町企画観光課)
棚田●天岩戸神社へ向かう県道7号線の東側一帯に広がる棚田の風景は圧巻。農林水産省の「日本の棚田100選」にも選ばれている
棚田●天岩戸神社へ向かう県道7号線の東側一帯に広がる棚田の風景は圧巻。農林水産省の「日本の棚田100選」にも選ばれている

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