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イル・ロンバルディア2018でフランスのピノーが初優勝

レース
(photo : LaPresse - D'Alberto / Ferrari)
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イタリアのレースシーズンを締めくくる『落ち葉のクラシック』と呼ばれるイル・ロンバルディア(UCIワールドツアー)が、10月13日にベルガモからコモまでの241kmで競われ、フランスのティボ・ピノー(グルパマ・FDJ)が残り14kmを独走で逃げ切って初優勝した。

2位はディフェンディングチャンピオンだったイタリアのヴィンチェンツォ・ニバリ(バーレーン・メリダ)、3位はベルギーのディラン・トゥーンス(BMCレーシングチーム)だった。
 

ニバリのアタックがピノの勝因!

(photo : LaPresse - D'Alberto / Ferrari)
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第112回大会は天候に恵まれ、UCIプロコンチネンタルチーム6チームを含めた24チームの168選手が北イタリアのベルガモをスタート。序盤は8人の選手が逃げ続けた。

ゴールまで残り52kmのコルマ・ディ・ソルマーノ峠の中腹で逃げは全て吸収され、レースはふりだしに戻った。残り49kmで集団からプリモシュ・ログリッチェ(チームロットNL・ユンボ)が飛び出したあと、ニバリがアタックし、ピノーだけが反応した。

ニバリとピノーはログリッチェを追い越し、ソルマーノ峠の頂上を2人で通過した。下りでログリッチェが追いついたあと、ふもとでエガン・ベルナル(チームスカイ)も合流し、先頭は4人になった。ゴールまで残り25kmで、先頭グループと集団のタイム差は39秒だった。

残り17kmで、4.2km続く最後のチビリオ峠の登坂がスタートし、先頭はピノーとニバリが加速してログリッチェとベルナルを蹴落とした。ピノーは何度もアタックを仕掛けたが、ニバリはその度にピノーの後輪に食らいついた。しかし、チビリオ峠の頂上の手前で、遂にニバリは力尽て失速してしまった。

ピノーには昨年、チビリオ峠でアタックして先行したものの、頂上の手前で追いつかれたニバリに下りでタイム差を付けられ、勝機を失ってしまった苦い経験があった。そのため彼は、どうしても上りでニバリを蹴落とさなければならなかったのだ。

頂上を単独で越えたピノーは、独走でゴールのコモを目指した。後方では、ゴールまで残り2.7kmでニバリが7人の後続グループに一度捕まったが、再びアタックしてピノーを追った。しかし、40秒前後のタイム差は一向に縮まらなかった。

ピノーはそのまま逃げ切り、ニバリに32秒差を付けてコモのフィニッシュラインに飛び込んだ。3位争いのゴールスプリントは、ベルギーのトゥーンスが勝ち取った。

フランスの選手がイル・ロンバルディアで優勝したのは、1997年のローラン・ジャラベール以来だった。ピノーは3日前に開催されたミラノ~トリノ2018(ヨーロッパツアー1.HC)でも初優勝を上げていた。


■モニュメント・クラシックで初優勝したピノーのコメント
「モニュメントのうち、イル・ロンバルディアはボクの心の中で最も素晴らしいレースだ。ずっとこのレースで勝ちたかった。ボクは生涯で最高の調子だが、ニバリの前で勝つのはとても特別だ。彼がソルマーノでアタックしてくれて嬉しかった。それが成功の鍵だった」


■連覇を逃したニバリのコメント
「ハンガーノックではなかった。何とか対処しようと努力したが、ボクの脚は遠くから逃げていた後だったし、これは他のレースではないロンバルディアで、コンディションはそれ相応だった。でも、ボクは自分の自転車レースを、特に自分がとても気にかけているこのレースのために少し改善していた。ボクにはもうこれ以上はできなかった。

ボクには見せ場を作ろうという意志といくらかの力が残っていたので、追走グループに捕まってすぐに、もう一度スピードアップした。自分のファイティングスピリットのおかげで、2位の座を獲得することができたんだ」
 
 
(photo : LaPresse - D'Alberto / Ferrari)
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■第112回イル・ロンバルディア結果[10月13日/UCIワールドツアー/イタリア/241km]
1. PINOT Thibaut (GROUPAMA - FDJ / FRA) 5:53:22 (40.920km/h)
2. NIBALI Vincenzo (BAHRAIN - MERIDA / ITA) 0:32
3. TEUNS Dylan (BMC RACING TEAM / BEL) 0:43
4. URAN Rigoberto (TEAM EF EDUCATION FIRST - DRAPAC P/B CANNONDALE / COL) 0:43
5. WELLENS Tim (LOTTO SOUDAL / BEL) 0:43
6. IZAGIRRE INSAUSTI Ion (BAHRAIN - MERIDA / ESP) 0:43
7. MAJKA Rafal (BORA - HANSGROHE / POL) 0:43
8. POZZOVIVO Domenico (BAHRAIN - MERIDA / ITA) 0:43
9. MARTIN Daniel (UAE TEAM EMIRATES / IRL) 0:48
10. BENNETT George (TEAM LOTTO NL - JUMBO / NZL) 1:22
 
 
(photo : LaPresse - D'Alberto / Ferrari)
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UCIワールドツアーランキング2018

■個人ランキング
1. YATES Simon (GREAT BRITAIN / MTS) 3072pts
2. SAGAN Peter (SLOVAKIA / BOH) 2992pts
3. VALVERDE Alejandro (SPAIN / MOV) 2609pts
4. THOMAS Geraint (GREAT BRITAIN / SKY) 2534.25pts
5. VAN AVERMAET Greg (BELGIUM / BMC) 2442.14pts
6. VIVIANI Elia (ITALY / QST) 2399pts
7. MATTHEWS Michael (AUSTRALIA / SUN) 2393.19pts
8. ALAPHILIPPE Julian (FRANCE / QST) 2161.12pts
9. FROOME Chris (GREAT BRITAIN / SKY) 1976.68pts
10. DUMOULIN Tom (NETHERLANDS / SUN) 1975.62pts

■チームランキング
1. QUICK - STEP FLOORS (QST / BELGIUM) 12898.97pts
2. TEAM SKY (SKY / GREAT BRITAIN) 9818pts
3. BORA - HANSGROHE (BOH / GERMANY) 8679pts
4. BMC RACING TEAM (BMC / UNITED STATES OF AMERICA) 8605.97pts
5. MITCHELTON - SCOTT (MTS / AUSTRALIA) 8488.03pts
6. BAHRAIN - MERIDA (TBM / BAHRAIN) 7382pts
7. MOVISTAR TEAM (MOV / SPAIN) 7218pts
8. ASTANA PRO TEAM (AST / KAZAKHSTAN) 7206pts
9. TEAM SUNWEB (SUN / GERMANY) 7180.95pts
10. TEAM LOTTO NL - JUMBO (TLJ / NETHERLANDS) 6998pts
11. AG2R LA MONDIALE (ALM / FRANCE) 6344pts
12. UAE TEAM EMIRATES (UAD / UNITED ARAB EMIRATES) 5229pts
13. TREK - SEGAFREDO (TFS / UNITED STATES OF AMERICA) 5129pts
14. GROUPAMA - FDJ (GFC / FRANCE) 5092pts
15. LOTTO SOUDAL (LTS / BELGIUM) 4684.01pts
16. TEAM EF EDUCATION FIRST - DRAPAC P/B CANNONDALE (EFD / UNITED STATES OF AMERICA) 4246pts
17. TEAM KATUSHA ALPECIN (TKA / SWITZERLAND) 2406pts
18. TEAM DIMENSION DATA (DDD / SOUTH AFRICA) 1896pts


(UCIワールドツアーランキング公式サイト)