2018ＵＣＩロード世界選手権：女子エリートはオランダのファンデルブレヘンが初優勝

 
オーストリアのインスブルック・チロルで開催中のＵＣＩロード世界選手権2018は、9月29日に女子エリートのロードレースを競い、2016年のリオデジャネイロ・オリンピック金メダリストであるオランダのアナ・ファンデルブレヘン（ブールス・ドルマンス）が、40km近くを独走で逃げ切り、28歳で初めてアルカンシエルを獲得した。

２位には３分42秒遅れでオーストラリアのアマンダ・スプラット（ミッチェルトン・スコット）、３位には５分26秒遅れでイタリアのタティアナ・グデルツォ（ビーピンク）が入った。

日本の與那嶺恵理は、20分47秒遅れの79位で完走、金子広美と唐見実世子は途中リタイアだった。女子エリートのロードレースは出走149選手中、完走は81選手だった。
 
 

女子エリートのロードレースは全長155.6kmで、後半はローカルラップを３周するレイアウトだった。ファンデルブレヘンは、ゴールまで残り42kmの２周目の上り坂で集団からアタックし、1分先行していた５人の逃げ集団にあっという間に追いついてしまった。

そのまま加速を続けて坂を上り続けるファンデルブレヘンについて行けたのは、オーストラリアのスプラットだった。しかし彼女も山頂間近のファンデルブレヘンのアタックに反応できず、置き去りにされてしまった。

ゴールまで残り39kmを残して独走を開始したファンデルブレヘンは、２番手のスプラットに１分以上のタイム差を付けて最終周回に突入。最終的に３分42秒という大差を付けてゴールした。

28歳のファンデルブレヘンは、2015年のリッチモンド世界選でタイムトライアルとロードレースの両方で２位になり、昨年のベルゲン世界選と今年のタイムトライアルでも２位になっていた。今季は絶好調で、ＵＣＩウイメンズ・ワールドツアーのストラーデ・ビアンケ、ロンド・バン・ブラーンデレン、フレッシュ・ワロンヌ、リエージュ〜バストーニュ〜リエージュで優勝し、現時点でランキング３位だ。


■世界選で初優勝したファンデルブレヘンのコメント
「私はタイム差を知らなかったので、フィニッシュラインまで自分が世界チャンピオンになるとは思っていなかった。私はただ、可能な限り速く走っただけだ。そうした（アタックした）時に、速すぎただろうかとか、自分でアタックすべきではなかったのではと疑ったが、このチャンスを得たからには、行かなければならなかった。世界選で勝つのはいかに難しいかを知っているから、私は本当に幸せだ」


インスブルック・チロル世界選も残り１レース。９月30日はいよいよ男子エリートのロードレースが行われる。日本では「スカパー！スピードチャンネル」で生中継される。

 

■女子エリート ロードレース結果［9月29日／155.6km］
1. VAN DER BREGGEN Anna (NED) 4:11:04 (37.185km/h)
2. SPRATT Amanda (AUS) +3:42
3. GUDERZO Tatiana (ITA) +5:26
4. FAHLIN Emilia (SWE) +6:13
5. JASINSKA Malgorzata (POL) +6:13
6. CANUEL Karol-Ann (CAN) +6:17
7. VAN VLEUTEN Annemiek (NED) +7:05
8. PIETERS Amy (NED) +7:05
9. BRAND Lucinda (NED) +7:17
10. WINDER Ruth (USA) +7:17
79. YONAMINE Eri (JPN) +20:47
DNF KANEKO Hiromi (JPN) 
DNF KARAMI Miyoko (JPN) 
 
 

9月23日(日)  女子チームタイムトライアル(54.1km)／男子チームタイムトライアル(62.8km)
9月24日(月)  女子ジュニア 個人タイムトライアル(20km)／男子アンダー23 個人タイムトライアル(27.8km)
9月25日(火)  男子ジュニア 個人タイムトライアル(27.8km)／女子エリート 個人タイムトライアル(27.8km)
9月26日(水)  男子エリート 個人タイムトライアル(52.5km)
9月27日(木)  女子ジュニア ロードレース(71.7km)／男子ジュニア ロードレース(132.4km)
9月28日(金)  男子アンダー23 ロードレース(179.9km)
9月29日(土)  女子エリート ロードレース(156.2km)
9月30日(日)  男子エリート ロードレース(258.5km)

（インスブルック・チロル世界選手権公式サイト）