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ブエルタ・ア・エスパーニャ第10ステージは集団ゴールスプリントでヴィヴィアーニが2勝目

レース
 
スペインで開催中の第73回ブエルタ・ア・エスパーニャ(UCIワールドツアー)は、最初の休養日明けの9月4日にサラマンカ(サラマンカ大学800周年)からフェルモセリェのベルミージョ・デ・サヤゴまでの177kmで第10ステージを競い、集団ゴールスプリントでイタリアチャンピオンのエリア・ヴィヴィアーニ(クイックステップフロアーズ)が、世界チャンピオンのペテル・サガン(ボーラ・ハンスグローエ)を打ち負かして今大会2勝目を上げた。

総合リーダーのマイヨ・ロホは、英国のサイモン・イエーツ(ミッチェルトン・スコット)が守った。



休養日明けの第10ステージは、174選手が出走。アイルランドのダニエル・マーティン(UAEチーム・エミレーツ)が、妻の出産に立ち会うためレースを棄権し、スタートしなかった。

10km地点で地元スペインのヘスス・エスケラ(ブルゴス・BH)がアタックし、単独でリードを得た。エスケラは18km地点で、2分以上のタイム差を得ていた。それを追ってティアゴ・マシャド(チームカチューシャ・アルペシン)が集団からアタックし、30km地点で合流した。先頭の2人と集団のタイム差はその時点で3分以上になっていた。

集団ではクイックステップフロアーズとコフィディスが仕事を開始。ボーラ・ハンスグローエとトレック・セガフレードも加わり、逃げる2人のタイム差は64km地点で4分になったものの、それ以上にはならなかった。

この日は先頭の逃げが2人だったため、中間スプリント地点で集団の先頭をアレハンドロ・バルベルデ(モビスターチーム)が取れば、総合逆転もあるのではないかと期待されたが、それは実現しなかった。

ゴールまで残り34kmで、この日唯一あったカテゴリー3の峠が始まると、先頭はエスケラが脱落し、マシャドだけになった。しかし、マシャドも頂上まで1.7kmの地点で集団に吸収され、この日の逃げは終了した。

カテゴリー3の峠を通過したあと、集団ではパンクが続出。マイヨ・ロホのイエーツ、ナイロ・キンタナ(モビスターチーム)、ウィルコ・ケルデルマン(チームサンウェブ)と言った有力選手もパンクで遅れたが、チームメートたちの働きで全員集団に戻ることができた。

ゴールまで残り22kmでディエゴ・ルビオ(ブルゴス・BH)が集団から飛び出したが、残り9kmで吸収され、最後は集団ゴールスプリントになった。

そしてファビオ・サバティーニ(クイックステップフロアーズ)の完璧なリードアウトを受けたイタリアチャンピオンのヴィヴィアーニが、残り200メートルを過ぎてから飛び出し、そのままサガンの追走を許さなかった。この勝利はヴィヴィアーニにとって今季17勝目で、ベルギーのクイックステップフロアーズにとっては、今季60勝目になった。

世界チャンピオンのサガンは、今年のブエルタでの区間優勝をまた逃したが、ポイント賞総合成績で首位に立ち、マイヨ・ベルデを獲得している。


■ブエルタで区間2勝目を上げたヴィヴィアーニのコメント
「これは一年を通して我々がやってきたリードアウトの中で、最高のうちの1つだったと思う。多分最高だ。うまくいかなかった2回のスプリントの後だった。バルベルデに対抗したスプリント(第8ステージ)は、位置取りが悪かったし、ボクが3位になった時(第6ステージ)は、ボクたちはミスをした。ここでは皆が全て完璧だった。スプリントのためにトレーニングするのは簡単だが、それをレースに適用するのは難しいものなんだ。

ボクはいつも、グランツールの区間で可能な限りたくさん勝つことを夢見ていた。これでボクはジロで5勝、ブエルタで2勝した。ブエルタの最後までもっと勝つために、ボクの完璧なトレインを楽しみたい。まだスプリントステージは3回あると思うし、マドリードで勝ちたい。でも、ボクが第20ステージで生き残れるかどうかを見なければならないだろう」

 
 
■第10ステージ結果
[9月4日/サラマンカ(サラマンカ大学800周年)~フェルモセリェ、ベルミージョ・デ・サヤゴ/177km]

1. ELIA VIVIANI (QUICK - STEP FLOORS / ITA) 04H 08' 08''
2. PETER SAGAN (BORA - HANSGROHE / SVK)    
3. GIACOMO NIZZOLO (TREK - SEGAFREDO / ITA) 
4. NELSON ANDRES SOTO (CAJA RURAL - SEGUROS RGA / COL)
5. MARC SARREAU (GROUPAMA - FDJ / FRA)    
6. DANNY VAN POPPEL (TEAM LOTTO NL - JUMBO / NED)
7. IVAN GARCIA CORTINA (BAHRAIN - MERIDA / ESP)    
8. JON ABERASTURI (EUSKADI BASQUE COUNTRY - MURIAS / ESP)
9. SIMONE CONSONNI (UAE TEAM EMIRATES / ITA)
10. MATTEO TRENTIN (MITCHELTON - SCOTT / ITA)

■第10ステージまでの総合成績
1. SIMON YATES (MITCHELTON - SCOTT / GBR) 41H 03' 00''
2. ALEJANDRO VALVERDE (MOVISTAR TEAM / ESP) + 01''
3. NAIRO QUINTANA (MOVISTAR TEAM / COL) + 14''
4. EMANUEL BUCHMANN (BORA - HANSGROHE / GER)  + 16''
5. JON IZAGUIRRE (BAHRAIN - MERIDA / ESP) + 17''
6. TONY GALLOPIN (AG2R LA MONDIALE / FRA) + 24''
7. MIGUEL ANGEL LOPEZ (ASTANA PRO TEAM / COL) + 27''
8. RIGOBERTO URAN (TEAM EF EDUCATION FIRST - DRAPAC P/B CANNONDALE / COL) + 32''
9. STEVEN KRUIJSWIJK (TEAM LOTTO NL - JUMBO / NED) + 43''
10. GEORGE BENNETT (TEAM LOTTO NL - JUMBO / NZL) + 47’’

[各賞]
■ポイント賞:PETER SAGAN (BORA - HANSGROHE / SVK)
■山岳賞:LUIS ANGEL MATE (COFIDIS, SOLUTIONS CREDITS / ESP) 
■コンビネーション賞:ALEJANDRO VALVERDE (MOVISTAR TEAM / ESP) 
■チーム成績:TEAM LOTTO NL - JUMBO (NED)
■敢闘賞:JESUS EZQUERRA (BURGOS BH / ESP)
 
 

第11ステージは中級山岳区間 

MAP : Unipublic
MAP : Unipublic
9月5日はモンブエイからルイントラのリベイラ・サクラまでの207.8kmで中級山岳区間の第11ステージが行われる。このステージは今大会最長区間でもある。コースにはカテゴリー3の峠が3カ所、カテゴリー2の峠が1カ所あり、ゴール手前にもカテゴリーのない上りがある。さらに残り1kmからはゆるやかなアップヒルだ。
 
レース公式サイト

 

第10ステージのハイライト映像