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「未来(あした)への道 1000km縦断リレー2018」を先導したコラテックEパワーとは【eバイクジャパン】

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東日本大震災の被災地をランニングと自転車で繋ぐリレー「未来(あした)への道 1000km縦断リレー2018」が今年も開催された。青森から東京に向けて、各区間をランナーとサイクリストで走り、復興へのたすきを繋ぐ。総距離はなんと1316km、全15日という大規模なランニングイベントだったが、その運営を陰から支えたのはeバイクだったことをご存じだろうか?

ランナーの先導車として導入されたeバイクは、「コラテックのEパワーシリーズ「シェイプ」だ。1000kmをeバイクで走るということとは? バッテリーの駆動時間は? イベントを終えた今、eバイクに秘められた新たな可能性に迫る。



text&photo:大城実結

 
コラテック Eパワーシリーズ「シェイプ」。パワーユニットにはボッシュのアクティブラインプラスを採用
コラテック Eパワーシリーズ「シェイプ」。パワーユニットにはボッシュのアクティブラインプラスを採用
ランナーとサイクリスト総勢1634人を巻き込み、8月7日に無事東京にゴールした
ランナーとサイクリスト総勢1634人を巻き込み、8月7日に無事東京にゴールした

「1日100km以上走れますよ」eバイクが先導車として最適な理由

今回お話を伺ったのは、イベント初回から関わっているという先導係員。今年から初導入されたeバイクについて、

「先導としての仕事が行いやすくなった」

と力強く語ってくれた。

「先導にはタイムキープという重要な役割があります。このイベントではランダーやサイクリストがたすきを受け渡す場所として、各県庁や各役場、小学校や中学校を利用します。そのため先導は場所にオンタイムに到着し、滞りなく進行できるように自転車で走ります」
 
昨年までは時間と自身の脚力や体力を考慮しなければならなかったが、eバイクを導入したお陰で体力的な部分の不安は払拭されたという。
 
「特に助かったのは、やはり上り区間ですね。岩手の三陸海岸のとても激しい起伏に毎年泣かされていましたが、今年は驚くほど楽に進むことができました。福島でも立入禁止区域を避ける関係上、山間部を走るのですがeバイクには本当に助けてもらいましたね」
 
——ちなみに毎日おおよそ100kmほど走っていたそうですが、バッテリーの駆動時間はいかがでしたか?
 
「これがよく持つんです。毎回フル充電で走りだしていましたが、ゴールまでに充電を100%使い切ってしまったことはありませんでした。充電残量が5つのメモリで表示されるのですが、激しいアップダウンのあるタフなコースを走った後でも、残量は2メモリ残っていましたね」


 
バッテリーの側面にメモリ表示が
バッテリーの側面にメモリ表示が

——電動アシストモードも4段階に設定されているということでしたが、使い分けは頻繁にしましたか?

「そうですね、結構な頻度でモードは変更していました。通常であれば『Eco』や『Tour』で。坂道が続く時はもちろん『Turbo』を駆使していました。確かに1日中ずっと『Turbo』で走っていれば、バッテリー消費も当然激しくなります。バッテリーの残量と勾配に応じて臨機応変にモードチェンジしてい
たので、難なく1日100km以上は走っていましたよ」

日本での電動アシスト自転車は、時速24kmを超えると自動的にアシストが停止する仕組みとなっている。そのためeバイクは高速移動の手段ではなく、起伏や平地でも一定速度で走行できるという点にメリットがある。そんな従来の利点に加えて、バッテリー残量を気にせず長距離移動が可能ならば、まさに鬼に金棒だ。

 
左ハンドルにある操作ボタンでアシストモードを変更する。中央の ディスプレイにはサイコン機能が搭載
左ハンドルにある操作ボタンでアシストモードを変更する。中央の ディスプレイにはサイコン機能が搭載
「非常に明るくて頼もしかった」という付属のライト。テールラン プも標準装備されている
「非常に明るくて頼もしかった」という付属のライト。テールラン プも標準装備されている

長期ロングライドの新たな切り札に

1300km・15日間を経て、たすきと共に人々が繋がった
1300km・15日間を経て、たすきと共に人々が繋がった

今年6回目を迎える「未来(あした)への道 1000km縦断リレー」だが、年々被災地は変化し続けているという。

「僕は初回からこのイベントで被災地を訪ね歩いているのですが、どんどん変わっていく様に驚きを隠せません。初回の2013年では、震災の傷跡に胸を締め付けられながら走っていました。それが年を重ねることによって、徐々に復興が進んでいく。今年特に驚いたのは宮城県の女川町です。沿岸部にあった住宅街をまるごと高台に移転させ、道路や町並みもすっかり綺麗になっていました」

——被災地を巡りながら青森〜東京を走るということは、一体どんなことなのでしょうか?

「最初実は『被災地に足を踏み入れても良いのかな』と、恐れ多い気持ちで走りだしたんです。けれど現地をランナーやサイクリストと走っていると、地元の方がわざわざ沿道に出てきて、『ここに来てくれてありがとう』と応援してくれるんです。走りながら思わず泣いてしまいました。訪問した小学校や役場でもみんな『ありがとう』と言葉をかけてくれる。勇気付けるつもりで走ったのに、逆に勇気をもらいましたね」

東京〜大阪間のキャノンボールのように、己の限界を突き詰めるのも楽しみ方のひとつだが、その地をじっくり踏みしめ走ることも、自転車だからこそできる走り方だ。eバイクが普及する以前は、走行距離や獲得標高、荷物量や体力など、多くの懸念事項に頭を悩ませなければならなかった。

しかしeバイクが台頭してきた今、長期ロングライドの敷居は低くなり、老若男女すべての人が楽しめる存在となりつつある。今まで出会えなかった土地や人との巡り合わせをeバイクは先導してくれるのかもしれない。