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ツアー・オブ・チンハイレイク2018 第3ステージでNIPPOのグロスが優勝し総合首位!

レース


2018年7月22日(日)から8月4日(土)まで、2週間にわたり開催されるツアー・オブ・チンハイレイク(UCIアジアツアー2.HC)。24日に開催された第3ステージは、超級山岳を越える厳しい山岳コースでNIPPO・ヴィーニファンティーニ・ヨーロッパオヴィーニのエドゥアルド・グロスがチームメートたちの協力のもと区間優勝を挙げ、個人総合リーダーになった。

第3ステージは、Duoba(多巴)からXining(西寧)市内を通過し、Guide(貴徳)にゴールする133.06kmのステージで、途中76km地点に今大会最初のカテゴリー山岳にして超級にカテゴライズされる標高3820mのLaji Mountain(拉脊山)が組み込まれていた。昨年、同コースで開催されたステージでは、山岳で形成された逃げが最後まで逃げ切る展開となっていることからも、個人総合成績を狙ううえで最初のキーとなるステージとして捉え、NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ヨーロッパオヴィーニは、総合成績を狙う中根英登と伊藤雅和を軸とした作戦で挑んだ。

序盤にコンチネンタルチーム2選手の逃げが決まると、レースは落ち着いて進行していった。そして中盤、約25kmの本格的な上り区間が始まると、メイン集団が活性化し、2選手が先行を始め、ハイペースを刻む、メイン集団は人数を減らしていき30人ほどに絞られ、そこに中根英登とフアンホセ・ロバトの2選手が残った。

グロスは、西村大輝にアシストされる形で、第2集団からやや遅れて山頂を通過。長い下り区間を使って、伊藤雅和のいる第2集団に追いつき、残り20km地点では第2集団もメイン集団に追いついた。その時点で1選手が先行していたが、次第に下りを使ってペースアップする集団に飲み込まれ、中根がアタックを仕掛けて抜け出すシーンもあったが、最後は約70人となった集団でのゴールスプリントに。

スプリントでは、フアンホセ・ロバトのアシストにより、グロスが安定感のあるスプリントを披露。ここまでのステージでは、勝てない悔しさを抱えていたが、フィニッシュラインを先頭で越え、真新しいルーマニアチャンピオンジャージで両手を大きく掲げた。

この日、中根英登と伊藤雅和はタイムを失うことなくゴール。翌日からの山岳ステージで再びベストを尽くして戦う。


 

ツアー・オブ・チンハイレイク2018第3ステージ結果
1     GROSU Eduard Michael    Nippo - Vini Fantini - Europa Ovini  3:15:33
2     PACIONI Luca    Wilier Triestina - Selle Italia    
3     ABRAHAM Meron    Bike Aid    
4     LOBATO Juan José    Nippo - Vini Fantini - Europa Ovini
49     ITO Masakazu    Nippo - Vini Fantini - Europa Ovini
53     NAKANE Hideto    Nippo - Vini Fantini - Europa Ovini    
74     NISHIMURA Hiroki    Nippo - Vini Fantini - Europa Ovini  +5:26
88     UCHIMA Kohei    Nippo - Vini Fantini - Europa Ovini  +9:12
128     YOSHIDA Hayato    Nippo - Vini Fantini - Europa Ovini +17:03

個人総合成績
1    GROSU Eduard Michael    Nippo - Vini Fantini - Europa Ovini  9:44:16
2    PACIONI Luca    Wilier Triestina - Selle Italia  +0:03
3    KAMYSHEV Arman    Vino - Astana Motors  +0:07
11    NAKANE Hideto    Nippo - Vini Fantini - Europa Ovini  +0:13
12    LOBATO Juan José    Nippo - Vini Fantini - Europa Ovini    
44    ITO Masakazu    Nippo - Vini Fantini - Europa Ovini    
71    NISHIMURA Hiroki    Nippo - Vini Fantini - Europa Ovini  +5:39
93    UCHIMA Kohei    Nippo - Vini Fantini - Europa Ovini  +10:24
110    YOSHIDA Hayato    Nippo - Vini Fantini - Europa Ovini  +17:16


NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ヨーロッパオヴィーニ出場選手
伊藤 雅和
内間 康平
吉田 隼人
中根 英登
西村 大輝
フアンホセ・ロバト(スペイン)
エドゥアルド・グロス(ルーマニア)
監督: 福島 晋一 


Tour of Qinghai Lake
開催期間/2018年7月22日(日)〜8月4日(土)
カテゴリー/UCIアジアツアー2.HC
開催国/中国
公式サイト

7月22日(日)第1ステージ Ledu › Xining (162k)
7月23日(月)第2ステージ Xining › Xining (115k)
7月24日(火)第3ステージ Duoba › Guide (133k)
7月25日(水)第4ステージ Guide › Longyangxia (100k)
7月26日(木)第5ステージ Longyangxia › Bird Islet (235k)
7月27日(金)第6ステージ Dadongshu Yakou › Qilian (66k)
7月28日(土)第7ステージ Qilian › Menyuan (169k)
7月29日(日)第8ステージ Menyuan › Zhangye (237k)
7月30日(月)第9ステージ Jinchang › Wuwei (175k)
7月31日(火)休息日 
8月1日(水)第10ステージ Wuwei › Wuwei (124k)
8月2日(木)第11ステージ Zhongwei › Zhongwei (110k)
8月3日(金)第12ステージ Yinchuan › Yinchuan (107k)
8月4日(土)第13ステージ Lanzhou › Lanzhou (108k)

 

エドゥアルド・グロスのコメント

自分にとってはとても厳しいステージだったが、チームメートたちの素晴らしい働き、そして調子も良かったので勝利することができ、そして個人総合リーダージャージを獲得できた。この結果を本当に嬉しく思っている。まずはチームメートに感謝したい。明日のステージは再び、約30kmの上り区間が含まれているが、そこから下り、最後は平坦でのフィニッシュとなる。再びベストを尽くして戦い、登坂区間ではできるだけ長く、クライマーたちにしがみついていきたい。


 

伊藤雅和のコメント

山岳で頑張るように指示を受けスタート。上りが始まってからはアタック合戦がスタートし、 かなり速いペースで、アタックに1回目に反応したときに今日はマイペースで上った方がいいと判断して、前から遅れても、そこから上まで前の集団がギリギリ見える位置で上り続けた。 下りと平坦でそこにいた15人ほどで思いっきり回して追い付いた。 最後は少しのあいだ、逃げを捕まえるためにウィリエールと集団を引いてゴールした。グロスが勝ってくれたので、最高のステージになった。
 

内間康平のコメント

逃げに乗ろうとチャレンジしたが、2人が飛び出してアタック合戦終了。その後は上りに向けてチームに役立つよう走り、山岳突入後は生き残ることを考えて走りゴール。グロスが優勝と聞き、とても嬉しかった!! 明日からも皆で頑張って行きたい。
 

吉田隼人のコメント

総合順位に影響する山岳ステージ初日。 伊藤選手、中根選手のサポートを終盤に行えるようにと走ったが、うまくいかなかった。 チームには申し訳なく思うが、まだ先は長いので次の準備に備えたい。そして今日は何よりグロス選手が勝ってくれたおかげで、明日からもチームはいい雰囲気で走れることが嬉しい。
 

中根英登のコメント

今大会最初の山岳ステージ。昨年はスタートから激しいアタック合戦が続いて30人程の逃げが決まる展開だったが、今年は2人の逃げが決まって集団は落ち着いた。 チームで固まって上りの麓まで距離を消化。ロバトに上りでのアタック合戦に対応していくアドバイスを貰って上りへ突入。 麓から激しいアタック合戦が始まるが、苦しみながらも前に乗っていく。 頂上まで残り4kmくらいからペースが落ち着いて、頂上通過。約30人くらいに絞られた集団にロバトと自分。 下りで伊藤さんとグロスが追いついてきて、残り10km。 ラスト4kmで4人で抜け出したが吸収され、集団スプリントになり、グロスが勝ってくれた! 明日も厳しい山岳ステージなので頑張ります。
 

西村大輝のコメント

監督から上りで頑張るようにとの指示を受けて挑んだ第3ステージ。 上り始めに集団からアタックがあれば自分が入って行く作戦だったが、上り始めの数キロが自分の中では最もキツくて動けなかった。 超級山岳で、グロスと同じパックで上っているとグロスから「俺と一緒にいろ」との指示があり、その集団のことは気にせずに、グロスの前で一定の出力で上り続けた。どうしても集団にいると細かいパワーのアップダウンが付いてしまうので、集団から離れて走った方が力の消費が少なく済むからだと思う。上りながらグロスが何度も「頂上で先頭から2分なら俺は下りを全開で下って、前に追いついて勝てる」と言っていた。 その言葉どおりに、下りを猛スピードで走って行き、優勝した。自分も下りで一緒に付いて行ければ良かったのだが、速すぎて付くことができなかった。 明日はリーダーチームになるので、気合いを入れて頑張りたい。
 

NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ヨーロッパオヴィーニ
今後のレーススケジュール(予定)   
   
7月22日〜8月4日    Tour of Qinghai Lake    中国    アジアツアー2.HC    
8月6日〜12日    The Larry H.Miller Tour of Utah    アメリカ    アメリカツアー2.HC    
8月7日〜11日    Vuelta a Burgos    スペイン    ヨーロッパツアー1.HC    
8月15日〜18日    Tour du Limousin     フランス    ヨーロッパツアー2.1    
NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ヨーロッパオヴィーニ公式サイト