かつて「日本一汚れた沼」と呼ばれた手賀沼は、利根川と江戸川を結ぶ北千葉導水路の設置など水質改善の努力が実り、めでたく日本一の座を明け渡した。葦原の間に釣り船が浮かぶ光景を眺めながら南岸を進む道は、幅が広くて快走にうってつけの自転車道だ。
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●手賀沼の葦原を眺めながら、自転車道を快走する

1.なこうど橋手前のクルマ止めは幅がやや狭いが、細かな石を敷き詰めた路面は走りやすい

2.運河橋から利根運河水辺公園を見下ろしたところ。川面に見える橋は、タンクを使った浮き橋だ
 JR武蔵野線・三郷駅北口から県道29号線を東に進んだ流山橋。ここから江戸川左岸自転車道を7・5km遡った新深井新田橋手前で、利根運河南岸に沿って手賀沼自転車道が分岐する。細かな石を敷き詰めた路面は水はけがよさそうで、路面から伝わる振動も心地よいものだ。

3.運河橋から柏大橋までは未舗装区間。運河橋で対岸に渡って北岸を進めば避けられる
 なこうど橋の先で道は河川敷に下り、そのまま利根運河水辺公園へ。交差する流山街道の運河橋をくぐると、路面はアスファルト舗装さらに未舗装へと変わり、それが国道16号線の柏大橋まで1・2km余り続く。浮き石は少なく細いタイヤでも走れなくはないが、避けたい場合は運河橋で対岸に渡って北岸を進めばいい。
 柏大橋より先にも自転車道が延びているが、これは柏市サイクリング道路。手賀沼自転車道は橋をくぐったらすぐ右にUターンし、国道16号線を柏インター方面へと進む。国道沿いはクルマの通行量が多いため、歩道を走ったほうが無難だ。さらに歩道なら途中で出くわす柏インターへの出入り口も、連結路下をくぐる迂回路で安全に通過できる。

4.柏の葉公園沿いの道には並木が立ち並ぶ。道路を挟んだ反対側の公園は、38.5haの敷地面積を誇る
 十余二工業団地入口交差点を右に進んで0・8km、柏の葉公園が接する交差点を流山・柏市街に向かって左折する。右に公園を眺めながら進んだ先を、国土交通省のウエブサイト上に示されたルートでは左の枝道に入ることになっているが、そこには一般道すら存在せず、ルートに従って進むことはできない。まあ、ウエブサイトでも未整備区間となっているから仕方ないことではある(※)。
 そこでそのまま直進し、大堀川に架かる青葉橋手前を左折。北岸沿いの道を進む。この道はやがて手賀沼自転車道の未整備区間に合流するのだが、ここは未整備区間であるのに整備された自転車道となっており、気持ちよく走ることができる。ただ、この道は木崎橋の際で一般道を渡った先は未舗装となり、やがて行き止まりとなる。そのため木崎橋からわずかに進んだ取水口脇の分岐を左に進み、アサヒ飲料の敷地を回り込むようにして迂回。北柏駅入口交差点を右折して50mの北柏橋を渡ったところから自転車道が再開する。わかりづらいところなので、詳細図で確認してほしい。
 まもなく手賀沼が前方に広がり、いよいよ自転車道の見せ場へと突入。この手賀沼は「日本一汚れた沼」というありがたくない名で知られていたが、水質改善の努力が実って汚名返上。葦原の間に釣り船が浮かぶ光景には昭和の名残すら感じる。
 この先の自転車道は道幅がとても広く、すれ違ったり追い越したりするときもストレスを感じることはない。休みたくなったら湖岸沿いのあちこちに設置されているベンチに腰掛け、景色を楽しみながらのんびりできる。進むにつれて行き交う歩行者や自転車の数は減って、さらに走りやすくなる。
 手賀沼の東端となる手賀曙橋から先は、そのまま手賀川に沿った道。路面は、利根運河沿いと同じく小石を敷き詰めたものに変わり、浅間自転車道橋で手賀川の左岸に渡る。この先は自転車道終点まで未整備区間となり、未舗装や一般道が続く。そのため自転車道の完走にこだわるのでなければ、自転車道の走行は打ち切って直進。わずかに坂を上った先の新木駅に向かうか、手賀川の対岸を引き返して手賀沼一周を目指すといい。完走を目指すなら手賀川に架かる六軒大橋まで川沿いを進み、交差する国道356号線を左に進んで突き当たりを右。JR成田線の踏切を渡った先の信号のある交差点が終点となる。

5.大堀川北岸沿いの道は整備されており、高田橋手前の公園にはトイレもある


6.北柏橋を渡ったところから自転車道が再開する。道幅は十分にあり、とても走りやすい


7.右に見えるレンガ色の建物は「北千葉導水ビジターセンター」(開館時間:9時30分~16時、休館日:月曜※祝日の場合は翌日、入館料:無料、TEL.04・7163・4751)。館内には浸水被害防止や水質浄化のために設けられた導水路に関する展示がされている

8.手賀大橋のたもとにある道の駅「しょうなん」には、レストラン「ヴィアッヂオ」(営業時間:8時~21時、定休日:年中無休)や農産物直売所(営業時間:9時~19時、定休日:第2水曜)がある

9.手賀曙橋近くの無料駐車場。このほか手賀沼の南岸には2カ所の無料駐車場がある

10.六軒大橋北詰で交差する国道356号線を左に進む
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●計画距離(整備済み距離)
30.8km(17.7km)
●区間
新深井新田橋(自転車道起点)-(0:08)2.59km→運河橋-(0:10)2.38km→柏大橋-(0:08)2.19km→十余二工業団地入口交差点-(0:04)0.95km→柏の葉公園-(0:11)3.17km→青葉橋-(0:08)2.41km→国道16号線交差-(0:06)1.73km→北柏橋-(0:09)2.61km→ヒドリ橋-(0:20)6.9km→手賀曙橋-(0:23)7.14km→自転車道終点
鉄道の場合:
[往路]東武野田線「運河駅」(JR山手線、つくばエクスプレス、東武野田線経由 41分、890円)に接する県道(流山街道)を右に30mほど進んだ運河橋下を自転車道が交差する。
[復路]自転車道終点から一般道を北西に350m進んだ先が、JR成田線「布佐駅」(東京駅までJR成田線、JR常磐線快速、JR京浜東北・根岸線経由 57分、820円)となる。
クルマの場合:
手賀沼自転車道の手賀沼に沿った区間に、無料駐車場が3カ所ある。
●問い合わせ先
千葉県県土整備部道路環境課
TEL.043・223・3142
●最寄りのサイクルショップ
セオサイクル初石店
TEL.0471・53・3796
FATTIREBIKESHOP自転車かん
TEL.04・7150・3553
べるサイクル
TEL.0471・85・1705
中山隆行創輪塾
TEL.04・7183・9044
サイクルハウスGO-UP
TEL.0471・43・0199
●最寄りのサイクリング道路
自転車道の終点が、江戸川左岸自転車道の中間地点となっている。