静岡御前崎自転車道は、本誌4月号で紹介した静岡清水自転車道とともに、太平洋岸自転車道の一部をなしている。整備済み距離60.9kmは全国最長を誇り、丸子川に沿った前半部分と静岡鉄道駿遠線の軌道跡に敷かれた後半部分とが対照的な趣を見せる。
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●往時のままに補修されたレンガ積みのトンネル

●民家の庭先と渾然一体となった丸子川沿いの自転車道

●整備の行き届いた起点付近の自転車道
 南安倍川橋東詰から国道150号線を西進し、2km先の丸子川橋手前を右折。丸子川左岸に沿って、整備の行き届いた自転車道が延びる。JR東海道本線&東海道新幹線との交差部など右左折を繰り返すところもあるが、心配はいらない。ツボを心得た案内標識が行く手を示す。
 この区間は自転車道にはめずらしく、生活感にあふれていることも特徴的だ。旧東海道に近く、昔から開けていた場所だからだろう。途中には江戸時代から続くとろろ汁の老舗「丁字屋」(営業時間:11時~19時、定休日:木曜&月末の水曜、・054-258-1066)もある。まだまだ先は長いけど、名物のとろろ汁を味わいたいところだ。

●富士見橋を渡った先で、歩道脇の階段を下る
 二軒家交差点の手前で、国道1号線に合流。クルマの行き交う国道と自転車道は、さらに1本の車道で隔てられ、うっとうしさは感じない。続く宇津ノ谷トンネルも中は明るく、車道と自転車歩行者道が完全に分離されている。なおトンネルの手前には、道の駅「宇津ノ谷峠」がある。
 トンネルを抜けたらなだらかに坂を下り、角に「第一技研」の看板の立つ三差路を左折。その先は岡部川に沿って進む。県道208号線と交差する岡部橋も、クルマに気をつけて渡れば川沿いに自転車道が続く。
 岡部川から朝比奈川さらに瀬戸川へと、合流のたびに名を変える川を右に見ながら走り、JR東海道本線と並行する橋を渡る。そのまま案内に従えば、丸子川橋で別れたはずの国道150号線に再会。大井川に架かる富士見橋までは、国道沿いの単調な道のりとなって辛抱が必要だ。
 その富士見橋を渡ったら、歩道脇の階段を下る。やがて現われる独立した自転車道が、軽便鉄道では日本最長を誇った静岡鉄道駿遠線の軌道跡。この軌道跡は何度も姿を隠しながらも、相良町のはずれまで続く。

 40km近い走行でひと休みしたいと思う頃、湯日川を渡った先に能満寺山公園が現われる。国指定天然記念物のソテツで知られる能満寺や復元された小山城など、園内には見どころがたくさんある。

●独立した自転車道は、静岡鉄道駿遠線の軌道跡
 さらに進んで坂口谷川に架かる樋泉橋。この橋を渡ったら左折し、川の右岸を進むのだが、そこに案内標識はなく、気付かず直進してしまいそうだ。並行する国道150号線には大きな案内標識が出ているが、自転車道から確認することはできず、まったく意味をなしていない。
 河口まで進むと、道は右にカーブ。砂浜に沿った道となる。道なりに進んで国道150号線に再度合流。ただし勝間田川橋を渡った先は、その30m先の分岐を左に進むなど国道とはつかず離れずの関係で、大井川手前までのような辛抱はいらない。
 大江公園のすぐ先で地下道をくぐり、道の反対側へ。相良橋交差点を右折し、さらに県道19号線との分岐も右を選んで県道69号線へ。市街を抜けて国道473号線を横切り、すぐ先の交差点を左折。するとまもなく自転車道が現われる。
 ここからの区間も、軌道跡の気配が濃厚だ。特にレンガ積みのトンネルは往時のままに補修され、軽便鉄道が活躍した時代に誘ってくれる。
 国道150号線を横切ったらそのまま直進し、片側2車線の車道との交差を左折。トンネルを抜けた道は、そのまま海岸沿いの道となり、終点の御前崎へとつながっている。

●案内標識が適切に配置され、迷うことはない

●芭蕉の句にもうたわれた丸子のとろろ汁を供する「丁字屋」

●宇津ノ谷トンネル内も、車道と自転車歩行者道が分離されている

●JR東海道本線の線路と並行するふるさと大橋

●能満寺山公園に復元された小山城

●坂口谷川に架かる樋泉橋を渡ったら左折。ここに案内標識はない

●自転車道終点近くにある無料の日向子駐車場
 
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●計画距離(整備済み距離)
60.9km(60.9km)
●区間
南安倍川橋-(0:07)1.97km→丸子川橋-(0:14)3.92km→谷津神社-(0:12)2.4km→二軒家交差点-(0:14)3.44km→宇津ノ谷トンネル-(0:12)3.63km→岡部橋-(0:20)6.51km→朝比奈川橋-(0:11)2.47km→焼津港交差点-(0:39)10.38km→富士見橋-(0:14)3.32km→能満寺山公園-(0:17)4.00km→樋泉橋-(0:14)4.08km→勝間田川橋-(0:14)4.45km→大江公園-(0:24)6.67km→地頭方駅跡-(0:18)7.44km→日向子駐車場
鉄道の場合:
[往路]JR東海道本線「安倍川駅」(名古屋駅までJR東海道本線、JR東海道新幹線経由 57分、6360円)から線路沿いの道をわずかに南進。丸子川に架かる青木橋で自転車道に合流する。
[復路]自転車道終点から県道240号線、国道150号線、県道37号線を経由してJR東海道本線「菊川駅」(名古屋駅までJR東海道本線、JR東海道新幹線経由1時間11分、5440円)へ(28.4km)。
クルマの場合:
東名高速道路「菊川インター」(東名高速道路「名古屋インター」から東名高速道路経由 3200円)から26.9kmに、無料の日向子駐車場
●問い合わせ先
静岡県土木部道路総室道路保全室
TEL.054-221-3025
●最寄りのサイクルショップ
CYCLEヒラノ
TEL.0548-22-9678
●最寄りのサイクリング道路
終点の御前崎市下岬から先が、そのまま浜松御前崎自転車道となる