国道4号線の新利根川橋下流で利根川から分岐し、茨城・千葉・埼玉・東京の境を南下して東京湾に注ぐ江戸川。江戸時代初期に誕生して以来、舟運や生活用水などに利用されてきた川には、右岸・左岸とも自転車道が敷かれている。それぞれ40km強と、全国の大規模自転車道でも屈指の長さを誇り、つなげて走ると快走派でも満足できる距離となる。
※この記事はサイクルスポーツ2005年1月号からの転載です。現在とは情報が異なる場合もありますので、ご了承ください。 地図の拡大を見る

●庄和排水機場近辺の江戸川自転車道

1.江戸川自転車道の車両進入防止柵の間隔は広い

2.宝珠花橋では、どちらの自転車道でも車道を横断する
  江戸川の両岸を並行する2つの自転車道は起終点が近接し、さらに途中いくつかの橋で結ばれており、さまざまな組み合わせが考えられる。今回は自転車道の全容を紹介するため、関宿橋をスタートして江戸川自転車道を南下、葛飾橋を折り返して江戸川左岸自転車道を北上するというオーソドックスなコースとした。
 県道26号線の関宿橋西詰から、江戸川右岸の堤防上を自転車道が延びていく。凹凸の少ない舗装路面や雑草が刈り込まれた堤防斜面は、この道がきちんと整備されていることを物語る。それはよく知られているのだろう。取材日は平日であったにも関わらず、中高年層を中心にサイクリストの姿が目についた。
 ときおり出くわす車両進入防止柵も適度な間隔が保たれており、通過に支障はない。また、車道との交差部が、宝珠花橋を除いて橋脚の下をくぐる構造となっている点も評価できる。
 快調に走り続けると、金野井大橋の手前に大きな建物が現われた。世界最大級の地下河川、首都圏外郭放水路の庄和排水機場だ。併設された「龍Q館」(開館時間:9時30分~16時30分、休館日:月曜・年末年始、TEL:048-746-0748)で、放水路のしくみや役割を解説している。
 東武野田線の鉄橋をくぐって進むと、堤防下の車道に面して酒屋がある。本誌連載センチュリーラン実走ファイルでも紹介した「シンザカヤ」(営業時間:8時30分~20時30分、定休日:月曜、TEL:048-746-2951)だ。ここではひと通りのスペアパーツを販売し、レンタサイクル(1000円/1日)も用意する。トラブル発生時はもちろんのこと、ひと休みにもちょうどいい。
 続く玉葉橋手前では、右に延びる枝道が自転車道となり、ガードをくぐってスムーズに車道を横切れる。その先の河川敷にはゴルフ場。広がるフェアウェーに立ち木がアクセントを添え、開放感に満たされる。
 流山橋の近くには、JR武蔵野線の三郷駅。アプローチに鉄道を利用する場合、ここからだとわずか数100mで自転車道にたどり着く。
 そのまま迷うことなく、江戸川自転車道起点の葛飾橋西詰に到着。この先も自転車道は延びているものの、江戸川左岸自転車道の起点となる対岸に渡る。
 こちらは地元松戸市が進める「水辺の健康エコロード」の一部にもなっていて、休憩所やトイレの整備が進んでいる。ただし、車両進入防止柵の間隔が心持ち狭く、ペダルを引っ掛ける恐れがあるので気をつけよう。車道との平面交差も、宝珠花橋のほか野田橋と関宿橋が加わる。
 平坦な道を快調に走っていると、目につくのが高い生け垣で囲われた立派なつくりの家屋。豪農の趣を漂わせ、昔からこの近辺が豊かな土地であることがうかがわれる。
 やがて関宿橋。冒頭で述べたように、この橋を渡ったところから江戸川自転車道が始まる。橋を渡らず直進すれば、約2kmで内部が河川改修や水運の歴史を紹介する博物館となっている「関宿城」(開館時間:9時~16時30分、休館日:月曜※祝日の場合は翌日、入館料:200円/一般、TEL:04-7196-1400)。この先の自転車道は未整備なので、ひと休みしたら引き返そう。

3.江戸川自転車道脇のトイレは、簡易型が多い


4.「龍Q館」を併設する庄和排水機場


5.スペアパーツを販売する酒屋「シンザカヤ」

6.玉葉橋手前では、右に延びる枝道を進む

7.葛飾橋西詰に立つ江戸川自転車道の利用心得

8.江戸川左岸自転車道脇のトイレは、新しくて清潔なものが多い

9.江戸川左岸自転車道側の野田橋は、車道を横断しなければならない

10.東武野田線のガードをくぐるときは、向こうから来る自転車に注意

11.関宿橋の横断地点には、信号も横断歩道もないので注意が必要

12.関宿城の内部は博物館になっている
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●計画距離(整備済み距離)
〔江戸川自転車道〕41.2km(39.7km)
〔江戸川左岸自転車道〕41.4km(40.9km)
●区間
〔江戸川自転車道〕関宿橋-(0:17)6.48km→宝珠花橋-(0:12)4.17km→庄和排水機場-(0:04)1.21km→金野井大橋-(0:20)7.18km→野田橋-(0:12)4.67km→玉葉橋-(0:19)8.08km→流山橋-(0:17)6.06km→上葛飾橋-(0:07)2.25km→葛飾橋
〔江戸川左岸自転車道〕葛飾橋-(0:07)1.84km→樋野口川の一里塚-(0:23)6.66km→流山橋-(0:23)8.18km→運河河口公園-(0:03)0.94km→玉葉橋-(0:12)3.89km→野田橋-(0:18)6.74km→金野井大橋-(0:13)4.85km→宝珠花橋-(0:17)6.43km→関宿橋-(0:06)2.16km→関宿城
鉄道の場合:
〔往復路・〕JR常磐線「松戸駅」(東京駅からJR山手線、JR常磐線経由 33分 380円)西口から駅前の道をわずかに進み、駅入口交差点を左折して県道5号線に入り、角町の分岐を右(7分、1.69km)
〔往復路・〕東武日光線「幸手駅」(東京駅まで東武日光線、東武伊勢崎線、JR常磐線、JR山手線経由 1時間7分 710円)から県道65号線、県道152号線、県道26号線を経由して関宿橋へ(20分、6.74km)
クルマの場合:
常磐自動車道&首都高速6号線「三郷インター」(首都高速各インターから首都高速経由 700円)から国道298号線を経由し、10kmほど進んだ自転車道起点近くの古ヶ崎河川敷スポーツ広場に市営の無料駐車場(利用時間:8時30分~17時)あり。
●問い合わせ先
〔江戸川自転車道〕
埼玉県県土整備部道路環境課 TEL:048-830-5103
〔江戸川左岸自転車道〕
千葉県土木部道路維持課 TEL:043-223-3142
●最寄りのサイクルショップ
自転車かんTEL:04-7150-3553
輪工房TEL:04-7124-6491