京都府南部の茶どころである和束町を中心に、大和高原を一望できる尾根伝いの快適なルートを、奈良のサイクルショップFUNNY BIKESが紹介してくれた。クルマがほとんど通らない静かな道を、時間をかけてゆっくりと上っていこう。そうすれば初心者でも峠のおもしろさを満喫できるだろう。
全体的に交通量は少なく走りやすいが狭路も多く、カーブでは対向車と下りでのスピード出しすぎに注意が必要だ。コースの途中には、コンビニエンスストアや飲食店がほとんどどないので、食料や飲み物の補給には十分注意して走ろう。
※この記事はサイクルスポーツ2008年5月号別冊付録からの転載です。現在とは情報が異なる場合もありますので、ご了承ください。 地図の拡大を見る

●和束町を一望できる、茶畑の中の絶景コーナーにて

●春には満開の桜が美しい、玉川沿いの細い桜並木

●木屋峠手前を左折、茶畑の間を堂仙房へ向かって上ってゆく

●「木津嵐山自転車道」の起点となる泉大橋で、これから走り出そうというクラブのメンバー
  スタートは「木津嵐山自転車道」の起点となる泉大橋。木津川沿いののどかな自転車道を北上し、約10km走ったところで右手に見える玉水橋を渡り井手町へ。春には満開の桜が美しい玉川沿いの細い桜並木をくぐり抜け、突き当たりを左へ上っていくと県道321号線(和束井手線)へ出るので右手へ。
  ここから頂上までの約8kmは、穏やかでクルマの少ない1車線の上りが続く。大正池の堰堤下を越え、ミニ動物園の前を通ると道幅は狭くなり、坂もキツくなるが頂上はすぐ。峠からは茶畑の間を急こう配で下っていく。景色はよいが九十九折りのうえに狭いので、まれに来る対向車、それからスピードの出しすぎには注意しよう。
  下り切ったところの、もとは道の駅だったコンビニエンスストアで食料と飲料を補給(店内および店外にはトイレもある)。この先のルート上には自販機がたまにあるぐらいで、飲食店・商店はほとんどない。補給にはくれぐれも注意しよう。
  コンビニエンスストアから先は、木屋峠を越えて国道163号線へと向かう細い県道62号線を走る。峠に至る手前で製茶工場のある三差路を「野殿・童仙房」の案内に従って左に曲がり、三国越林道へ。
  ここからは交通量のほとんどない、茶畑と展望の絶好のサイクリングコースとなる。全般的に路面状態はよいものの道が狭く、見通しの悪いところやアスファルトにヒビがあるところ、溝のふたが浮き上がっているところがあるので注意して走ろう。アップダウンの連続に飽きてきたころ、里山の風景の残る童仙房の集落に至る。その先、野殿童仙房小学校跡が見えたら十字路を左へ。途中数カ所の分岐は「信楽方面」への案内板に従う(見落としやすいところもあるので注意)。
  細い山道で九十九折りの峠を越すと、戦国時代にこの地を治めた多羅尾氏ゆかりの多羅尾集落だ。Gパーク信楽ゴルフ倶楽部の前を通り、信楽へ向かって国道422号線を左折。続いて立石橋交差点で国道307号線(近江グリーンロード)に出たら、信楽市街方向ではなく左の京都方向へ。さらに2つ目の信号を左折し、県道5号線を加茂方向へ。その先は和束川に沿って和束町を抜け、木津川市加茂町まではほとんど緩い下りだ。
  途中、先ほど寄ったコンビニエンスストアの前をふたたび通るので、そこで補給もできる。加茂町からゴールの泉大橋までは国道163号線を走ってもいいが、交通量(とくに大型車)が多いので、左に分岐する県道44号線に入って恭仁橋を渡り、すぐに右折して木津川の対岸を走ったほうが安全だ。

●三国越林道は快適なロードコースだが、アップダウンが多いのでコンパクトドライブがおすすめ


●童仙房からは、伊賀上野方面や月ヶ瀬梅林などに向かうコースも分岐している

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梶原 剛(店長)
人と競わず自分のペースで走るのが好きで、車種はロード・リカンベント・タンデム等「舗装路快適系」メインで乗ってます。休日はチームメンバーと地元の奈良・京都を走ったり、各地のサイクリングロードに温泉とうまいものを探しに行ったりと、頭の中は自転車とサイクリングコースで一杯です。
■FUNNY BIKES(ファニーバイクス)
〒631・0805 奈良県奈良市右京1丁目 平城第二ショッピングセンター3-105
TEL&FAX0742・72・0086 
URL:http://members.at.infoseek.co.jp/funnybikes
●営業時間:10時30分~19時30分 ●定休日:日曜 ●おもな取り扱いブランド:チネリ、オルベア、ラレー、ルイガノ、フジ、ビアンキ、TNI、ジャイアント、プログレッシブ、チャイナマスコットほか
鉄道の場合:
JR関西本線&奈良線「木津駅」(大阪駅からJR関西本線経由 50分 820円)西口より駅前の県道をわずかに進み、木津交差点で交差する国道24号線を右折すると、700m先が自転車道起点の泉大橋となる。
クルマの場合
J泉大橋近辺は河原および土手の上に空きスペースが多いので、駐車には困らない。
■大正池グリーンパーク
京都府綴喜郡井手町大字多賀小字一ノ谷 TEL0774・99・4733
受付時間:9時~17時 
休園日:月曜 ※祝日の場合は翌日 入園料:無料
04年春にできた森と池と里山を中心としたアウトドア公園。京阪奈の都市部からそれほど離れていないにもかかわらず、とても静か。キャンプやバーベキュー、釣りなどのアウトドアレクリエーションが楽しめる。
■童仙房
京都府相楽郡南山城村大字童仙房 
TEL0743・93・0101(南山城村役場)
明治維新後に、禄を失った士族の救済を考えて行なわれた開拓の地。京都市内や郡内の有志を募り、1871年には136戸が移住して繁栄を誇った。現在はのどかな農村へと変貌している。
■三国越林道
京都府相楽郡和束町大字杣田~京都府相楽郡南山城村大字童仙房 TEL0774・78・3001(和束町役場)
86年に開通した、三重県伊賀市と京都府和束町を結ぶ広域幹線道路。途中で分岐して滋賀県信楽町にも通じていることから三国越林道と名付けられた。道沿いにはマツやヒノキが植林されている。西山浄土宗の総本山。紅葉の名所として有名。