電車でのアクセスが容易な元茨木川緑地。ここをスタート地点とし、閑静な住宅街を抜けてキリシタン自然歩道へと続く、歴史と自然を肌で感じるヒルクライムコースを紹介する。
※この記事はサイクルスポーツ2007年5月号からの転載です。現在とは情報が異なる場合もありますので、ご了承ください。 地図の拡大を見る

●府道46号線の桑ノ原橋。ここを左折すると山手台中央公園だ。うっかり直進してしまわないように

1.廃川を利用してつくられた元茨木川緑地は、散歩やジョギングをする人も多い細長い公園

2.耳原大池とその外周部の敷地が、日本庭園をイメージして整備されている。四阿もあって休憩に利用できる
 1949年に廃川となった土地を利用してつくられた元茨木川緑地は、「大阪府緑の百選」にも選ばれ、散歩やジョギングをする人も多い細長い公園だ。縦に5kmほど続くこの道を全部走ろうと思えば、最南に位置する沢良宜駅がスタート地点となる。ただし公園内は自転車歩行者専用となっているものの、路面が舗装されていないためロードバイクでは少し走りづらい。ショートカットをするなら茨木駅か茨木市駅からそれぞれ近い府道に出て、国道171号線に続く茨木川を渡るのがいいだろう。もっともグリーンベルトで整備された公園内はクルマの心配がないので、気持ちよく走れるというメリットもある。
 出合った茨木川沿いの道を左に進んで対岸に渡り、国道171号線を横断して耳原公園を右折。前方に見える北中学校を左に巻いて道なりに進み、安威交差点で府道46号線に合流した辺りから徐々に上りに入っていく。3kmほど走り、桑原橋を渡ったところで左折しよう。向かうは山手台中央公園だ。
 山手台中央公園の階段を登ると、そこから茨木の街を一望できる。公園の奥にはトイレもあるので、休憩も兼ねてぜひ立ち寄っておきたいところ。公園をあとにしたら、あいがわカンツリー倶楽部に沿って閑静な住宅街を抜けていく。府道114号線に出てしばらく走ればキリシタン遺物史料館の標識が続くので、ここからは道がわかりやすい。
 道を進むにつれ、傾斜はどんどんキツくなってくる。とくにキリシタン遺物史料館手前の上りは短いとはいえ相当なものなので、自転車から降りて押して歩いてもいいだろう。
 キリシタン遺物史料館は小さな一軒家のような建物だ。もともと個人が管理していたものを、87年に茨木市が資料館として改めて公開するようになった。あえて奥地を選んだのは、ここ隠れキリシタンの里で展示したいとの想いからだ。展示室は小さいながらも多い日は100人近くが訪れ、これまでの来訪者は16万人を超える。
 展示された品々については20分ほどの解説ビデオが用意されており、歴史的背景をじっくり学ぶことができる。知れば知るほどに当時の弾圧がいかに厳しかったかを思い知らされる。
 ここから少し下ったところには、縄文時代の竪穴住居を再現した喫茶店「縄文カフェ まだま村」がある。柱には200年前の古材が、屋根には琵琶湖の葦が使われており、単に形だけをまねたものではない。ここでのオススメは旬の素材を使った「縄文ランチ」。1日20食限定なので、電話予約が必要となる。また、オーナー一家は芸術家ぞろいでもあり、オリジナルCDやアクセサリーもお土産として購入可能だ。
 ふとお土産が置かれた隣を見ると、「まだま村・みんなのノート」と書かれたノートが置いてある。「縄文ランチおいしかったです!」「雰囲気が大好き」など、お客さんが思い思いの感想を記してあり、98年に始まって現在ではNO・21まで続いている。
 帰り道は府道1号線から府道114号線、府道110号線へとどんどん下っていく。長くまっすぐな道が続くのでかなり気持ちがいい。勝尾寺川を渡って川沿いを走れば、最初に通過した茨木川沿いに戻ってくる。

3.桑ノ原橋の700ほど手前、阪急バス「安威」バス停を目印に左に分岐した先には、この地域の名の由来にもなっている阿為神社がある

4.山手台中央公園の奥にはトイレもあるので、休憩も兼ねてぜひ立ち寄っておきたい

5.山手台中央公園から見る茨木の街はおだやかだ。公園のまわりは住宅街。朝はしんとしている

6.キリシタン遺物史料館は、辺りに溶け込んだかのようにポツンと建っている。真っ白な壁と石碑が目印だ

7.キリシタン遺物史料館から進むこと約500。縄文カフェ まだま村の屋根が見える。入り口へは急な下りになっているので気をつけて降りよう

8.なんともいえない質感が漂う「あひろ屋謹製手ぬぐい」は、小物の好きな人へのお土産に最適
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●問い合わせ先
茨木市立キリシタン遺物史料館
(開館時間:9時30分~17時※月曜は~12時、休館日:火曜※祝日の場合は翌日、入館料:無料、TEL:072・649・3443
www.city.ibaraki.osaka.jp/kikou/tiikikyouiku/kirishitan.html〉)
縄文カフェ まだま村(営業時間:11時~17時、定休日:月曜
※祝日の場合は翌日、TEL:072・649・3800
www.madamamura.com〉)
●駐車場
茨木市では市内5駅周辺の9カ所の駐車場に、合わせて約800台分の収容能力の駐車場を確保している。利用時間はJR駅前ビル、中央公園、阪急茨木市駅東口の3カ所は6時~23時、それ以外は24時間利用可能。また、利用料金は各駐車場とも最初の30分間が150円、8時間までが30分間ごとに100円加算され、8時間を超えて24時間までが1700円となっている。
●食べ物&お土産
縄文カフェ まだま村では、やはり「縄文ランチ」(1500円、1日20食限定、要予約)を押さえておきたい。予約が取れなくても、日替わりの手作りケーキ、リンゴやバナナのケーキもメニューにある。クルミや松の実などを挽いた「ゆるむ茶」と一緒にオーダーし、まだま村独特の時間を過ごしたい。