難易度=(1~5)〈1=初めての人でも安心/2=自分で「やる気はあるぞ!」と言える人向き/3=1日に80km走った経験がある人向き/4=1日に160km走ってみたい健脚派向き/5=風雨の下でも160kmを完走するやる気のある人向き〉
「百哩走大王」とは、30歳以上の大人のサイクリストの全国組織である『センチュリーランを走る会』が、会員の年間活動記録に応じて与える称号。自転車百哩走大王たちが国内外のレースではない長い距離を走るイベントを、実際に参加したライダーの目で紹介する。
※この記事はサイクルスポーツ2005年2月号からの転載です。現在とは情報が異なる場合もありますので、ご了承ください。 地図の拡大を見る

●紋別郊外のカントリーロードを快走
 北海道は自転車乗りにとってあこがれの地。遠くまでうねる大地を一直線の道が貫く。クルマはめったに通らず、まさに自転車のためにあるような道だ。センチュリーライドの本場、北アメリカの地にも重なる雄大な景色がそこにある。
 今回は道北、オホーツク海沿いの拠点都市、紋別市をスタート&ゴール地に実施される「センチュリーラン紋別」を紹介しよう。開催時期は10月中旬。平地にまで紅葉前線が達し、錦秋の景色を眺めながらのライドが楽しめる。
 開催地紋別へのアクセスは、道内ならばクルマが便利。札幌から5時間ほどの行程となる。一方、本州各地から土日の2日間で参加するのは難しい。鉄道は通っておらず、最寄のオホーツク紋別空港を離発着する便は羽田空港とを結ぶ1日1往復だけ。千歳空港からの便もない。よって飛行機を利用する場合は、女満別空港か旭川空港からレンタカーでアプローチするのが一般的。
 空港から紋別まで上紋峠経由でも3時間。渋滞とは無縁の、パラダイスのようなカントリーロードを走る。峠道は紅葉が美しく、このドライブだけでも大満足。前夜は紋別市内のビジネスホテルで疲れを取る。
 集合地点は大山スキー場駐車場。朝8時になると、道内各地から愛好者が集まってくる。受け付けをすませ、スタートラインに並ぶ。周りには体操ジャージ姿の中学生から本格的なロード競技者まで、参加者は実に幅広い。大会役員から「休日でクルマが多い」との注意があったが、本州を基準とすれば「まるでクルマが走っていない」状態だ。
 地元の道議会議員の号砲で10人ずつ出発し、上渚滑を目指す。3kmも走れば、畑と牧場が続く典型的な北海道カントリーロードへと変わる。道は直線区間が長く、ず~っと向こうまで走る自転車が見える。18km地点で左折して北海道道553号線に入り、小さな峠を越える。ダウンヒルを楽しんだあとに右折し、道道305号線で上鴻之舞を目指す。緩やかな上りがえんえんと続く。
 かつて鴻之舞は東洋一の金鉱として有名だったが、今は閉山し、建物の土台や施設の跡を示す碑が残っているだけ。やがて41km地点となる上鴻之舞の駐車帯で折り返す。ここからは、ずっと下り坂で快適。66km地点で右折し、オホーツク紋別空港を目指す。道の両側の牧場には、冬の間乳牛のえさになる牧草のロールがいくつも並んでいる。オホーツク紋別空港を右手に見ながら坂を下れば、あとは紋別市街を大山スキー場へ戻るだけだ。
 所要3時間3分。そこそこの完走タイムだ。周囲は健脚ぞろいで、大部分の参加者は帰り支度をしていた。とはいえセンチュリーライドの制限時間は持ち時間制。4時間以内に完走すればいいのだ。あわてて前走車を追うのでは味気ない。美しい景色の地点では、足を止めて眺めるくらいの余裕が必要だ。
 紋別を離れる前に、紋別港で催されているグルメ祭りをのぞく。魚介類を即売するテントが立ち並び、中央にはドラム缶の即席コンロで炭火がたかれている。買ったばかりの魚は、ここで自由に焼いて食べられる。こりゃうまい。お腹を満たしたあとは、おみやげに新鮮なホタテやカニを買い込む。
 港では砕氷船ガリンコ号の試乗が行われていた。氷を砕くはずのドリルが、むなしく水面をたたいている。流氷の時期にもう一度ここを訪れようと心に誓い、旭川空港に向けてクルマを走らせた。

●牛に見守られて走る

●完走しました!

●陸に上がった先代ガリンコ号

●グルメ祭りの出店
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平本雅典 神奈川県在住
「センチュリーランを走る会」の事務局を務める。JCA公認サイクリングディレクター2級と自転車百哩走大王を取得しているセンチュリーライド大好きおじさん。北海道は好きなのだが、うねるように続くアップダウンの連続に悲鳴を上げた。
[参加データ]
('04年大会=2004年10月10日)
バイク:キャファ IF8000SUS(リヤサス付きロード)
タイヤ:700×23C
ギヤレシオ:52・42・30T×12~23T
●コース
大山スキー場駐車場→紋別バイパス→渚滑→上渚滑手前→道々紋別・丸瀬布線交差点→上鴻之舞→元紋別→八十士→元紋別→大山スキー場駐車場(ハーフコース)
大山スキー場駐車場→紋別バイパス→渚滑→上渚滑手前→元紋別→大山スキー場駐車場(クオーターコース)
●距離
85km(ハーフコース)
43km(クオーターコース)
●問い合わせ先
紋別サイクリング協会
〒-094-0013 北海道紋別市南が丘町5丁目2-23 
協和土木工業内
TEL:01582-4-5069 FAX:01582-3-7125
●会場までのアクセス
鉄道:JR石北本線「遠軽駅」からバス1時間20分で紋別バスターミナル
クルマ:国道238号線を紋別市街地方面へ走り、国道沿いの「大山スキー場駐車場」へ(札幌から約5時間)
飛行機:オホーツク紋別空港から連絡バス(所要15分)。もしくは旭川空港・女満別空港からレンタカー