多彩なサイクルイベントを催す、松江市のサイクルショップ「タクワサイクル」。同店の多久和富義さん(店長)が自信を持ってオススメするコースは、JR木次線名物のトロッコ列車「奥出雲おろち号」を使ったもの。下りメインの楽ちんコースには立ち寄りどころも数多く、満足すること間違いナシ!
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●これからスイッチバックへと向かう「奥出雲おろち号」と、JRとのイベントで先導役を務めてくれる安井美央さん

●標高727mの三井野原駅から、いよいよ60kmのサイクリングがスタート

●国道沿いにある出雲そばの名店「一風庵」で昼食をとる
「ロードレーサーで走るって、こんなに楽しいんだ!」と、実感できるコースを紹介しよう。

●スタート&ゴール地点となるJR木次線・木次駅
 このコースはJR木次線名物のトロッコ列車「奥出雲おろち号」に乗るところから始まる。なぜトロッコ列車なのか? それは自然に囲まれておいしい空気を吸っているうちに、700mも高いところまで連れていってくれるから。「着いたら下り基調の道を60kmも走れるぞ」と、ワクワクさせてくれる乗り物だ。
 トロッコ列車はJR木次線の木次駅を10時に出発する。3両編成のうち先頭車両が窓枠のないトロッコ列車で、2両目が雨の日などに利用する普通の客車。ここに輪行バッグを置かせてもらうといい。そして3両目がディーゼル機関車となる。ガタゴト揺られて45分で亀嵩駅に到着。ここは駅長自身が打ったそばがウリだ。次の出雲横田駅では期間限定の「噂の生どら」と「笹ずし」、その次の八川駅ホームでも出雲そばの販売と、道中は食べるものに事欠かない。
 出雲坂根駅を出た汽車は急坂に遭遇。この難所を乗り切るため、行ったりきたりの3段スイッチバックが始まる。右手に見える国道もループ橋。このすばらしい眺めに、ボランティアガイドの説明も熱が入る。乗客も総立ちで「ウォー!」。
 ここから5分ほどの11時45分、三井野原駅に到着し、いよいよサイクリングのスタートとなる。国道314号線で中国山地の分水嶺を越え、さらにトンネルを抜けてすぐ、おろちループ橋手前の道の駅、その名も「奥出雲おろちループ」で休憩。そしていよいよループ橋を下る。
 油断するとスピードオーバーとなるため、飛ばしたいと思う気持ちをグッと押さえ、つかの間のジェットコースター気分を味わう。
 出雲横田駅の手前、国道沿いにある出雲そばの名店「一風庵」を目指して快走が続き、ここで昼食。
 一風庵から5kmほど進んだ跨線橋手前の三差路を右折し、県道156号線を左。川沿いや線路沿いのアップダウンを走る。突き当たった国道432号線を右に進んで奥出雲酒造の酒蔵がある「奥出雲交流館」で休憩後、久比須峠を越え、さらに国道を下って広瀬町西谷のT字路を「奥田原6km」の案内標識に従って左折。
 アップダウンはあるものの、クルマがほとんど通らない道を快適に走り、途中「オオサンショウウオの生息地」の看板から少し走ってぶつかった県道45号線を左。途中「かみくの桃源郷」前を通過し、下りを快走する。
 やがて、今回のコース唯一となる信号あり交差点を直進する。ここから木次駅までの走りやすさは最高! 十二分に走りを楽しんだら、トロッコ列車に乗った木次駅に戻ってサイクリングは終了する。
 シメは近くの温泉「おろち湯ったり館」。ここにあるサウナ、露天風呂、水風呂、ジェットバスありの風呂で疲れを癒すといい。遠方の人は木次駅からクルマで30分ほど、「仁多サイクリングターミナル」での宿泊がお勧めだ。

●国道432号線に合流する手前、JR木次線の線路に並行して進む

●出雲の銘酒「仁多米」の蔵元でひと休み

●国道432号線を北上する途中、「奥田原6km」の案内標識に従って三差路を左折する

●広瀬町西谷から広瀬町奥田原に向かう途中にある「オオサンショウウオの生息地」の看板
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多久和富義(店長)さん
「みんなでロードを楽しもう~」と日々がんばっています。ひきこもりになっているとかパチンコにハマっているという人に、「青い空の下、汗を流せ!」と、心の中で叫んでいます。中・高校生の修学旅行に四国八十八カ所へんろサイクリングを選択肢に入れたら、少しは日本も変わるのでは?
■タクワサイクル
〒690・0855
島根県松江市浜佐田町918-5
TEL:0852・36・7775 FAX:0852・36・8920
URL:www.takuwacycle.com
●営業時間:10時~19時 ●定休日:不定休(イベント開催時など休み) ●主な取り扱いブランド:ピナレロ・コルナゴ・スペシャライズド・ルイガノ・ビアンキ・BD-1・アレックスモールトン・ダホンなど
[アドバイス]
コースはビギナーでもベテランでも楽しめる。トロッコ列車は定員62人の全席指定席。毎回ほぼ満席なので、チケットは早めに取ろう。4月から11月の土曜・日曜・祝日のほか、ゴールデンウィーク・夏休み期間・紅葉期間は毎日運行される(1日1往復)。トロッコ列車が運行されない日は、普通列車を利用しよう。なお三井野原駅の停車時間が短いので、降車準備はお早めに。。
鉄道の場合:
JR木次線「木次駅」(大阪駅からJR山陽新幹線、JR伯備線、JR山陰本線経由 4時間12分、1万1150円)
クルマの場合:
松江自動車道「三刀屋木次インター」(名神高速道路「吹田インター」から名神高速道路、阪神高速西線、第二神明道路、国道2号線、姫路バイパス、播但連絡道路、山陽自動車道、中国自動車道、米子自動車道、国道9号線、山陰自動車道、国道9号線、松江自動車道経由 8300円)より約2分
[コース周辺の味どころ&見どころの紹介]
●延命水
JR木次線の出雲坂根駅構内に湧き出る。古ダヌキが愛飲したとされ、長寿の名水として知られる。
●一風庵
仁多郡奥出雲町下横田89-2
TEL:0854・52・9870
営業時間:11時~16時、定休日:木曜
そばだけでなく、ショウユや具材まで地元産にこだわる出雲そばの名店。
●奥出雲交流館
仁多郡奥出雲町亀嵩1380-1
TEL:0854・57・0888
営業時間:8時~19時、定休日:なし
出雲の銘酒「仁多米」の蔵元。館内には精米の体験コーナーや試飲コーナーもある。
●おろち湯ったり館
雲南市木次町木次952-4
TEL:0854・42・9181
営業時間:10時~21時、定休日:水曜、入場料:500円/一般