自転車やパーツを売るだけでなく、楽しく乗るための情報や知識を教えてくれる……、これはサイクルショップを選ぶときの大切な条件だ。なかでも「どこを走ったらいいのかがわからない」という基本的かつ切実な悩みにこたえるため、定期的にイベントを催すショップは、ビギナーにとって頼もしい味方となる。こうしたプロショップやクラブチームに、ビギナーでも楽しく安全に走れるとっておきのコースを紹介してもらった。
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●模擬レース走行会の風景

●いったん舗装路に出るところ

●林道からMTBコースへの入り口
 「MTBを購入したが、遊び方や乗り方が分からない」「どこで乗ったらよいのか教えてほしい」……こんな声をよく耳にする。しかし里山トレイルを紹介しようにも、そこが私有地であれば教える以上は許可が必要になるし、走行中にハイカーと出会うこともあるため、教える相手がきちんとしたライディングマナーを身に付けているかどうかの確認も必要となる。
 そこで今回は、滋賀県日野町と日野森林組合が管理するオートキャンプ場「グリム冒険の森」にあるMTBコースを紹介しよう。ここは毎年秋に日野町が主催するエンデューロレース「グリムMTBフェスティバル」の舞台であり、地元のMTBライダーが集まるメッカといってもいい。「グリム冒険の森」の管理者と地元の熱心なライダーの手で、立派で走りやすいライディングコースが完成しつつあり、ビギナーにも十分お勧めできる。オートキャンプやコテージを利用したライディング+宿泊というお楽しみもあるすばらしい施設だ。
 まずは「グリム冒険の森」の駐車場から左折し、200mほど町道を下ろう。しばらくすると右手に、綿向山へと向かう広い林道入り口が現われる。その右角にMTBコースの入り口がある。

 そのまま500mほど草に覆われた道を走る。ところどころに渡してある土砂止めの丸太は、すべりやすく危険なので注意して進む。右に曲がって林間コースを抜けると、川沿いのガレた道に出る。10mほどだが一気に上るので、手前のガレ道でローギヤにしておいたほうがいい。
 上りきると道がなくなったように見えるが、左へ続く階段がある。MTBを押して階段を上るか乗ったまま階段横の坂を上るかして、うっそうとした林間コースに再び入る。たいした上りではないがずっと上り基調が続くため、ビギナーにはこたえるかもしれない。さらに上りきると、いったん施設内の管理用舗装路に出る。ここで左折してクルマに気をつけながら下ろう。右手のジープ道に斜めに入り、いよいよシングルトラックへと突入する。

●女性でも安心して下れる勾配のゆるいシングルトラック

 比較的トラクションがかかりやすい路面だが、山水で濡れているところは要注意。丸太や木の根もすべりやすい。崖にも十分注意して進む。300mほど上ったところでシングルトラックの頂上に出て左折。そこからは急激な下りが続く。左手は崖なので十分な注意が必要だ。ダブルトラックに入ったらスピードを上げたいところだが、その気持ちを抑えて進む。突然階段が現われるからだ。
 その階段を避けて進むと、いよいよコース一番の上りに。落ち葉が多くすべりやすい箇所があるものの、トラクションはいいから上りきれるだろう。距離は200mほどだ。
 見晴らしのよい林間コースを下ったら、最後の崖際の右コーナーに。ここも階段があるうえ大変すべりやすいので、ビギナーはMTBを降りて押したほうがいいだろう。

 最後の長い階段を下りて、対向車に気をつけつつジープロードを500mほど下るとスタート地点に戻る。
 なお、「グリム冒険の森」にはさらにたくさんの走行可能なコースがある。またコテージに泊まれば、鈴鹿山脈へのツーリングやロードトレーニングに出かけることもできるなど、マルチな活用が可能な施設だ。さらに綿向山へと向かうジープロードは山岳トレーニングにうってつけで、頂上から見る鈴鹿山脈や蔵王ダムは壮観。運がよければカモシカに出会えるかもしれない。


●最後の長い階段を下ってジープロードへ

●ダブルトラックの先で、突然階段が現われる

●「グリム冒険の森」の管理棟ハーナウ

●施設内には売店もある

●施設内にあるコテージの内部

●MTBライダーの注意を喚起する看板
 
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井上 寿さん
MTBもロードもトラックレースもツーリングも大好き!もちろんマニアックなバイクを作るのはもっと大好きです。最近はJシリーズのサポートや毎年タイで行なわれる国際MTBラリーに出場したりと大忙しの毎日です!
■ストラーダバイシクルズ
〒520-2145 滋賀県大津市大将軍1丁目1-5
TEL.077-547-2808 FAX.077-547-2844
URL:www.strada.jp
●営業時間:12時~21時●定休日:水曜&レース・イベント開催時●主な取り扱いブランド:キャノンデール、スコット、オークリー、マグラ、ローロフ、アソス、タイム、オルベア、カレラ、ストーク、ジェイミス、インターマックス、アンカー、ジャイアント、ティンバック2、フェルト、コナ、スペシャライズドなど多数
[アドバイス]
駐車場にクルマをとめたら管理事務所「ハーナウ」に行き、MTB走行の許可をもらおう。安全の面からも、必ず申請してから走るように。施設内にはトイレやシャワー(有料)、売店などもある。ただし泥まみれで入るのは厳禁! コース上は、一般のキャンパーやコテージ利用者も通る。歩行者優先を守ろう。自分のケガを含め、だれにも迷惑をかけないのがトレイルライドの鉄則だ。
鉄道の場合:
近江鉄道本線「日野駅」(大阪駅からJR東海道・山陽本線、JR草津線、近江鉄道本線経由 1時間36分、1850円)から県道178号線、国道307号線を経由して国道477号線に入って四日市方面に向かい、蔵王ダムの先を左折する(11.7km)
クルマの場合:
名神高速道路「竜王インター」(名神高速道路「吹田インター」から名神高速道路経由 2100円)から国道477号線を四日市方面に向かい、蔵王ダムの先を左折する(約40分)
[コース周辺の味どころ&見どころの紹介]
●グリム冒険の森
滋賀県蒲生郡日野町熊野431
TEL.0748-53-0809
コテージ(6棟)、区画のあるオートキャンプサイト(20サイト)、区画のないフリーオートキャンプサイト(50サイト分)が整備されている。自然を生かした森の学校(木工)やリース作りなど、さまざまな体験と遊びも用意されている。
●ブルーメの丘
滋賀県蒲生郡日野町西大路
TEL.0748-52-2611
グリム冒険の森の西5kmにあるアミューズメントパーク。休日になると県内外から家族連れなどでにぎわう。ドイツの田舎町と農業のテーマパークで、バーベキューや手作りハンバーグやソーセージを楽しめる。
[ショップ主催イベントの告知]
●MTBビギナー講習会、トレイルライド&ロード練習会
【日時:日曜、集合場所:ストラーダ、備考:レンタルバイク、保険適用(イベントによる)あり】
JMAインストラクターのお客さんと提携し、ビギナー向け「MTBファーストタイマーミーティング」(参加費:1500円/一般、毎月1回)を開催。また、ワンデーツーリングスタイルのトレイルライドも随時開催しています。ロードでは「初めての琵琶湖一周」と称し、ビギナーでも達成感を味わっていただけるツーリングを行なっています。もちろんレース志向の人向けには、レーシングチームの活動やロード練習会も行なっています。ストラーダで楽しいバイクライフを見つけませんか?