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ルコックスポルティフの高機能ウインタータイツを麦草峠で試す

1882年に創業したルコックスポルティフと、ベルギーに拠点を置くビオレーサー。

この2つのブランドがコラボし、第一弾として秋冬用タイツ2モデルが発売された。

その実力を、サイクルウエアに詳しい2人のプロが仲秋の麦草峠でチェック!

 
text:大屋雄一 photo:吉田悠太
presented by DESCENTE

ビオレーサーとのコラボが実現

■テンペストビブタイツ 価格/2万9000円(税抜) サイズ/S、M、L、O ■テンプコントロールタイツ 価格/1万8000円(税抜) サイズ/S、M、L、O
■テンペストビブタイツ 価格/2万9000円(税抜) サイズ/S、M、L、O ■テンプコントロールタイツ 価格/1万8000円(税抜) サイズ/S、M、L、O
フランス最古のスポーツブランドであり、ツール・ド・フランスの公式サプライヤーとしても知られるルコックスポルティフが、ビオレーサーとコラボし、2種類の秋冬用タイツをリリースした。

1984年にバイクフィッティングシステムの開発からスタートしたビオレーサーは、同郷のベルギーをはじめ、オランダやドイツのナショナルチームがこぞって採用するほど、トッププロ選手から信頼されているサイクルウエアメーカーだ。特にパンツに使われているパッドは、ビオレーサーがイタリアの専業メーカーに特注しているもので、高性能とされる立体的な3層ではなく、あえて伸縮性の高い素材を使用した平面の2層構造とすることで、追従性の高い穿き心地を達成。同時に、軽量化や通気性、擦れの軽減など、さまざまな性能を向上させている。

コラボ第1弾として発売されるのは、想定気温帯10〜15℃のテンプコントロールタイツと、0〜5℃という厳冬期向けのテンペストビブタイツで、どちらも先に説明したオリジナルのパッド〝スムースユニ〞を採用している。タイツのほうは、保温性と伸縮性に優れる裏起毛生地を使用。一方、ビブタイツはこれに加えて、風が当たる前面に防風フィルムを挟み込んだ生地を採用しており、さらに寒さをしのげる作りとなっている。

この2種類のタイツを、2人のライダーが陽の沈みかけた仲秋の麦草峠で実走テスト。その印象を余すことなく語ってもらった。
 

スポーツバイクファクトリー北浦和スズキ 鈴木卓史さん

最速店長選手権でもお馴染み、今年は31位で完走を果たした鈴木卓史店長。真冬でもガンガン乗ることから、ウインターウエアには一家言あり。ショップはロードバイクをメインとし、フィッティングにも力を入れている。


・ショップ住所
〒330-0072埼玉県さいたま市浦和区領家3-23-17
☎048・883・7077
営業時間:12:00 ~ 20:00
定休日:毎週水曜日


 

ワイズロード上野ウェア館 後藤悠介さん

サイクルアパレルを専門に扱うワイズロード・上野ウエア館のスタッフとして、昨年11月より勤務。各ブランドのコンセプトや価格に関する知識が豊富で、今回のルコックスポルティフの新しいタイツにも期待を寄せている.


・ショップ住所
〒110-0005東京都台東区上野3-17-2幸和ビル1F
☎03・5812・6656
営業時間:12:00 ~ 20:00(月~金)、11:00 ~ 20:00(土日祝)
定休日:なし
 

2人ともパッドを絶賛

後藤:私がテンプコントロールタイツ、鈴木さんがテンペストビブタイツを穿いて麦草峠を走ってみたのですが、いかがでした?

鈴木:第一印象としては、とにかくパッドがよくて驚いた。素材の伸縮性が高いからフィット感がいいのと、あとパッドと生地が浮いている感覚もなかったしね。

後藤:ビオレーサーでは、製造時にマネキン(トルソー)にタイツを穿かせた状態でパッドを位置決めしているので、だからこそフィット感が高いんでしょう。それに、ディンプル加工のおかげで通気性も非常によかった。プロ選手がパッドだけでもビオレーサーを使いたいという気持ちが分かりますね。

鈴木:確かに。ところで、肝心な防寒性はどうだった? 今日は期待していたほど気温が下がらなくて、一番低くて9℃ぐらい。僕が穿いてたテンペストビブタイツだと、全然余裕って感じだった。

後藤:そうだと思います。気温としてはこっちのテンプコントロールタイツの領域で、上りで暑すぎず、下りでも汗冷えしなかったので、想定気温帯が狙いどおりだと感じました。おそらく真冬の都内でも、日中しか走らないのならこれで十分ではないでしょうか。

鈴木:こっちのテンペストビブタイツは、明らかに真冬向き。前面に防風フィルムが使われているけれど、他ブランドの同様のモデルよりも動きやすくはあるかな。むしろ、冬は冷えで筋肉や関節を痛めやすいので、この高い防風性は厳冬期でも練習を休まないシリアスレーサーにピッタリでしょ。

後藤:僕自身はビブ派なんですけど、テンプコントロールタイツはウエスト前側のゴムが絶妙で、深く前傾してもお腹に食い込みにくかった。トイレでの利便性も高いですし、これならビブなしでもいいと思いました。ちなみに、そちらのビブはいかがでしたか?
 
スムースユニと名付けられた平面構造の2層パッド。4wayストレッチの12mm厚の高密度ポリウレタンフォームとディンプル加工が、体型への高い追従性と通気性を両立する
スムースユニと名付けられた平面構造の2層パッド。4wayストレッチの12mm厚の高密度ポリウレタンフォームとディンプル加工が、体型への高い追従性と通気性を両立する
テンプコントロールタイツは、ホビーユーザーに人気のビブを持たない一般的なウエスト構造となっている。フロント腹部は前傾姿勢を深く取ってもお腹にくい込みにくいゴムなし仕様
テンプコントロールタイツは、ホビーユーザーに人気のビブを持たない一般的なウエスト構造となっている。フロント腹部は前傾姿勢を深く取ってもお腹にくい込みにくいゴムなし仕様
走行中、最も可動するヒザ部分には、伸縮性の高い生地を使用
走行中、最も可動するヒザ部分には、伸縮性の高い生地を使用

トッププロ御用達の優れた機能を身近に

鈴木:パッドと同様にフィット感はいいね。ただ、僕よりもふくよかな体型の人だと窮屈に感じるかもしれない。ちなみに僕の身長は168cm、体重は69kgで、今回使用したのはMサイズだった。

後藤:参考までに、僕は162cmの54kgで、Sサイズをチョイスしました。これでちょうどいいと思います。お客さんの中には体のラインが出るのを気にして、あえて大きめのサイズを選んでしまう人もいますが、特にレーパンやタイツなどのボトムスは、必ずジャストサイズを買うようにしてください。でないと、余った生地が悪さをして皮膚が擦れたり、その部分だけ生地が傷んでしまうので。

鈴木:ちゃんとしたサイズを選ぶことによって、正しい機能を享受できるってことだよね。このタイツで言えば、ヒザのパネルが独立したタイプだから、ヒザの位置が合っていないと意味がない。

後藤:この2種類のタイツは、他ブランドの製品とはき比べたときに、すぐに良さを実感できると思います。それに、ロゴのみをあしらったシンプルなデザインなので、どんなジャージとも合わせやすいのも魅力でしょうね。
 
テンペストビブタイツは、裾のズリ上がりを防止するトレンカ(土踏まずに引っ掛ける部分)を採用
テンペストビブタイツは、裾のズリ上がりを防止するトレンカ(土踏まずに引っ掛ける部分)を採用
運動特性に合わせて部位ごとに適切な生地を使い分けることで快適性を上げている
運動特性に合わせて部位ごとに適切な生地を使い分けることで快適性を上げている

撮影で使用したその他アイテム

・テクノブレン3Lジャケット
価格/1万8500円(税抜)
サイズ/S、M、L、O

・サイクリングローブ
価格/ 6000円(税抜)
サイズ/S、M、L

・3Dサイクリングソックス
価格/2200円(税抜)
サイズ/22-24cm、25-27cm

 
・パディングジャケット
価格/1万7000円(税抜)
サイズ/S、M、L、O

・サイクリングローブ
価格/8500円(税抜)
サイズ/S、M、L

・サイクリングソックス
価格/1500円(税抜)
サイズ/22-24cm、25-27cm

 


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-ルコックスポルティフ.2017FWコレクション