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サーヴェロ 新シリーズ C5&C3 発表!



3月8日、9日に千葉県成田市において、カナダのレーシングブランド、サーヴェロがメディア&販売店に向けてニューモデル発表会を行った。

“あらゆる道を征服せよ”という見出しをつけられたのは、これまでの同社のイメージとは異なる快適指向のバイク。“Cシリーズ”と名付けられた新たなディスクロードを紹介する。

 
text&photo:岩崎竜太

これまでとは異なるコンセプト

新シリーズの最上位モデルC5は最高の快適性を高い技術力で実現したモデル
新シリーズの最上位モデルC5は最高の快適性を高い技術力で実現したモデル


カナダ・トロントに本拠を置くサーヴェロ、その製品開発のコンセプトは“技術力で速いバイクを開発する”というもの。1995年の創業から約20年の間、ロードやトラック、トライアスロンなどさまざまなレースで輝かしい成績を残してきたレーシングブランドだ。2人のエンジニアから始まった同ブランドは高い技術力に定評があり、世界中の雑誌やウエブなどで多くの賞も取っている。
 
そのサーヴェロから新たにリリースされた“Cシリーズ”は、これまでとは異なるコンセプトを持ったディスクロードである。コンセプトは『“快適”を追求する』。近年イタリアやベルギーをはじめ世界中で流行しているグランフォンドを主眼にレースまでも守備範囲としており、同社のなかでは最も使用用途の広いバイクである。
 

技術力で快適を実現する

シートチューブ下、右チェーンステーには小石やチェーンなどが当たった際、傷ができないようプロテクターが装備される
シートチューブ下、右チェーンステーには小石やチェーンなどが当たった際、傷ができないようプロテクターが装備される


そのトップモデルであるC5を見ていこう。特徴は大きく3つ。

まずC5用に設計されたフォークは、アメリカ・カリフォルニアにある研究施設で開発されており、そのいちばんの特徴は前後方向へのたわみ量が大きくなるよう設計されていることだ。振動吸収性に優れており、Rシリーズより2°寝かせたヘッドアングルと相まって高い直進安定性を実現している。

2つ目はBB。これまでのバイクよりハイトを低く設定することで、乗車ポジションを下げ、走行時の安定性を向上する。レーシングポジションよりアップライトなポジションの設定が可能になった。3つ目は特徴的な形状のシートステー。後ろ三角は一体成形されており、路面からの突き上げを吸収するように設計されている。これもフォーク同様にカリフォルニアで開発されている。
 
その他の特徴としては、ブレーキはシマノのフラットマウントを使用し、キャリパーはフォーク、チェーンステーに直接マウントされる。ホイールは前後ともに12㎜径のスルーアクスルを採用。ワイヤ類はフレーム内に収納されるインテグレーテッドタイプ。タイヤは28Cを標準とし、オフロードの走行時を想定してダウンチューブ下側、右側のチェーンステーにはチェーンからフレームを保護するための樹脂製プロテクターを装備。加えて、チェーンキャッチャーも標準装備されている。
 
 

C5とC3の違いは

世界ではじめてお披露目されたC3
世界ではじめてお披露目されたC3
壇上にあるのはトップモデルのC5、下が世界初のお披露目となったC3
壇上にあるのはトップモデルのC5、下が世界初のお披露目となったC3


完成車にアッセンブルされるコンポーネントの違いはもちろんだが、最も大きな違いは、ライディングフィールにあるとエンジニアは言う。

その重要なポイントがフォークだ。前述の通り研究施設で開発が行なわれているのだが、C5に使用されているフォークを正面から見ると、C3に使用されているものより内側の形状が直線的になっている。この構造は同研究所の高い技術力によって実現されており、C3に使用されるものより前後方向に20%多くたわむように設計。これにより最高の快適性を実現。左右方向へのたわみはC3より小さくすることで、反応のよいハンドリングとなっているそうだ。

 
C3のフォーク
C3のフォーク
C5のフォーク
C5のフォーク

ディスクブレーキロード「R3ディスク」も登場

Cシリーズと並び新たにラインナップに加わったR3ディスクも壇上でお披露目された
Cシリーズと並び新たにラインナップに加わったR3ディスクも壇上でお披露目された
R3ディスクはレースでの使用を想定したディスクブレーキロード
R3ディスクはレースでの使用を想定したディスクブレーキロード
来場者の質問に答えるサーヴェロのスタッフたち。社長はじめ、エンジニアやマーケティングマネージャーなど会社の核となる人物たちが顔をそろえる
来場者の質問に答えるサーヴェロのスタッフたち。社長はじめ、エンジニアやマーケティングマネージャーなど会社の核となる人物たちが顔をそろえる
来場者たちとの記念撮影
来場者たちとの記念撮影


C5の試乗を終えた販売店に話を聞くと「これまでにないほどなめらかに走ってくれる。まるで高級なセダンに乗っているように快適だった。フォークが前後によくたわむので衝撃を受けにくいので、夜道で路面状況が見えづらい状況でも、安心感が得られる。長い上りをシッティングで走っても苦にならないからスピードが出ていなくても、純粋に走りを楽しむことができる。Sシリーズ、Rシリーズのような俊敏性はもちろんないが、この軽快な感じはロングライド、グランフォンドには最高だろう。」とのことだった。
 
C5のフレーム単体の重量は約850g(56サイズ、平均値)と軽量で、同ジャンルのバイクの中では超軽量である。C3は約975g(56サイズ、平均値)。
 
■C5
140万円(税抜価格)/デュラエースDi2完成車
110万円(税抜価格)/デュラエース完成車
68万円(税抜価格)/フレームセット
 
■C3
79万円(税抜価格)/アルテグラDi2完成車
59万円(税抜価格)/アルテグラ完成車
61万円(税抜価格)/フォースX1完成車
32万円(税抜価格)/フレームセット
 

問い合わせ先

東商会 
048・250・5213
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