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BMCレーシングチーム メカ&マッサーインタビュー

ロードレースにおいて、選手を支えるスタッフの存在を忘れてはならない。ジャパンカップにはメカニックのヘーヨさん、マッサーのグンターさんが帯同。今回の密着取材では彼らにも話を聞いた。
 
text&photo:ナカジ

メカニックのヘーヨさんにマシンのあれこれ聞いてみた

ミヒャエル・シャールのバイク
ミヒャエル・シャールのバイク
タイヤはコンチネンタル・コンペティションを使用
タイヤはコンチネンタル・コンペティションを使用
リヤスプロケットは全員11-28T
リヤスプロケットは全員11-28T
バイク輸送が多いプロチームならではの工夫
バイク輸送が多いプロチームならではの工夫
CS:25Cタイヤをみんな使っていますね?
リムの空力性能を追求するためにより幅が広くなっているのに対して、空力性能を追求すると25mm幅の方がよりいいからです。それから走行抵抗も少なくなりますし、快適ですね。タイヤはコンチネンタル・コンペティションを使っています。どのレースでもこれを使っています。


CS:空気圧は?
フロント8bar、リヤ8.5barにしていました。でもレースや天候によって常に変更します。雨ならもっと空気圧を下げてグリップを優先します。特殊な環境のレースではさらに低くすることがあります。たとえばロンド・ファン・フラーンデレンはフロント6.5bar、リヤ7barくらい。パリ~ルーベはさらに低くします。選手の体重によっても違いますけれど。TTなら9bar入れることもあります。でも常に天気などのコンディションによって変更しています。


CS:ローギヤは何Tを使いましたか?
11-28Tです。フロントは53-39Tを使っています。リヤが11速になってからは11-28Tがスタンダードになりました。


CS:ヘッドチューブに入る直前のアウターケーブルは加工されていますね
ええ、われわれはバイクを飛行機に乗せて運ぶために何度もパッキングする必要があります。なので、その部分を大きく曲げる機会が多い。そうするとアウターケーブルが割れてきてしまうので、それを防ぐために加工を施しています。同じような使い心地を維持することができます。


CS:日本など遠くまでくる場合は荷物を減らさなければならないですが、工夫していますか?
いえ、いつもと同じように工具のパッケージを作って持ってきています。ただメカニックが私1人という違いがあります。ヨーロッパのレースを転戦するときは3人のメカニックがいます。ステージレースがそうです。2人がレースに帯同し、もう1人は次の宿泊地にトラックを運転して先回りする役です。ジャパンカップはホテルが1つですのでその必要はないですね。
 

マッサーのグンターさんに補給についてあれこれ聞いてみた

補給ポイントのグンターさん。選手に負担がないように素早くボトルを渡す
補給ポイントのグンターさん。選手に負担がないように素早くボトルを渡す
ジャムとマーガリンをサンド
ジャムとマーガリンをサンド
ボトルにパワージェルをバンド止めしたものを渡していた
ボトルにパワージェルをバンド止めしたものを渡していた
スプリントで出しきったフローリスを一番先にケアするグンターさん
スプリントで出しきったフローリスを一番先にケアするグンターさん
CS:どんなものを渡しているんですか?
サンドイッチが2種類ありますね、ロールパンにジャムとマーガリンをはさんだものとバナナとはちみつを挟んだものです。あとフルーツケーキもありますよ。今朝作りました出来立てのほうがいいでしょ。

渡すタイミングは残り周回が7周で2人、6周のときに3人にサコッシュを渡していた。長身を生かして選手の走行ラインが集団のいちばん外側じゃなく、2列目を走っていても渡していたのには驚いた。
それよりも前の周はボトルにパワージェルをバンドで止めたものを準備し、ほしい選手は取っていくというスタイルだった。

フィニッシュ後にはいちばんアグレッシブに闘ったフローリスの体の汗をまずは拭く、彼は4位だったことにフラストレーションがたまりまくりの様子。

 
闘い終わって。右からマッサーのグンターさん、メカニックのヘーヨさん。BMCレーシング来日ありがとう!
闘い終わって。右からマッサーのグンターさん、メカニックのヘーヨさん。BMCレーシング来日ありがとう!

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